会社の権利を守るための商標について理解しよう
- 商標制度とは一体どのようなものなのか?
- 商標を登録するための費用を確認しよう
- 商標として保護されるために満たすべきことを理解しよう
上記の商標の保護対象でも述べていますが、商標は保護されるものでなければ意味はありません。また法律で保護される分野の商標であっても満たすべき条件を満たしていなければ商標として登録できませんので、これも意味がなくなってしまいます。ここでは保護される分野の商標が満たしておくべき条件について見ていきましょう。
マークにしてもロゴにしてもですが、商標として認められるためには、マークやロゴなどを事業で使用しているかどうかが必要となってきますので十分に注意をしてください。理由は最初の商標制度のところでも説明をしているので理解をしている方もおられると思いますが、商標制度というものが導入されている目的が事業者の商品やサービスをライバルとなる事業者の商品やサービスと区別することで消費者の間違いを防いで、企業の健全な経済活動を保護するための制度だからということになります。
ですから、あなたが個人の趣味として使用しているマークやロゴを知り合いで共有していたり、SNS(Facebook・LINE・Skype・Twitterなど)のメッセージなどで使用しているだけでは、そのマークやロゴは事業で使用しているわけではありませんので、当然ですが商標登録をすることはできません。
逆に言えばですが、プライベートな場所や場面で商標登録されている企業の商標を利用して会話などをしても、商標を侵害したことにはなりませんので、商標法の違反を問われることはありません。
しかし、個人的な利用であるといっても、ヤフオクのようなオークションサイトやメルカリやラクマに代表されるフリマアプリに100回以上など数多く繰り返してしようしており、周囲から見ればすでに事業と同じだろうと思われてしまうような状態では異なることになります。
すでに事業として外形的にみられるような状態であるのであれば、他の会社の商標が目立つであったり、カッコいいということで利用してしまえば、商標を侵害したことになり、商標権違反となる可能性もありますので、あなたが個人的に利用している場合には、どのレベルに当てはまるかをよく理解しておかなければいけないと言えるでしょう。
ロゴなどを商標であると外部に主張するためには、事業者が登録しようと考える商標を商品やサービスについて使用しているということも重要な部分になります。商標は具体的なサービスや商品に対しての権利ですから、商標権を獲得するためには、登録した商標を利用するサービスや商品を事前に決めておくようにしましょう。
具体的にはクルマやバイクの車名や、テレビやパソコンなどの家電製品の名称、塾などの名称などと言ったところでしょうか。
注意をしなければいけないのは、商標登録を終えた内容と全くかけ離れた商品やサービスで使用する場合には、登録した商標でも保護の対象からは外れてしまうということでしょうか。
商標は登録した以上は継続的にしようすることが求められています。権利を先に取得して使用したいと思う他の事業者に使用料を請求したいといった考え方から商標だけ取得しても、登録後にまったく商標を使用しないのであれば、商標登録を取り消されてしまう可能性があることも理解しておきましょう。
昨今では商標をなんでも登録してしまって、あとで問題になっているケースがニュースなどで報道されていることがあることは、あなたもご存知ではないでしょうか。
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せっかく手間やお金をかけて商標を登録するわけですから、メリットがあるほうがいいですよね。ここでは商標を登録することで、あなたが受けることができるメリットを紹介していきます。
商標を登録すれば、登録した商標はあなたの会社で独占することが可能になります。他の会社は、登録された商標に一致する商標だけでなく、似たような商標を表示することも不可能となります。
登録後にあなた以外の人が商標を使用していたことを発見した場合には、商標を不当に侵害したとして、使用の差し止め請求や、使用したことによって利益を損失したことによる損害賠償請求を起こすことも可能になっています。
商標は独占することが可能になることだけがメリットではありません。世間にあなたの会社が商標を獲得していることを示すことができる®マークなどにより、商標を獲得していることを大々的にアピールすることが可能になります。
商標を獲得していることが世間に広まれば、あなたの会社のサービスや商品の認知度は高まり信頼度は高くなり、結果としてライバル会社をけん制する効果があり市場競争にも有利に働くことになると言えるのではないでしょうか。
商標は会社を貴重な財産になります。自社だけで利用して独占的な立場を占めることもいいことですが、商標をライセンスすることで、使用料を請求するといった利用方法も十分に価値があると言えるでしょう。
商標の知名度を高めるのであれば独占するのではなく、フランチャイズ展開などをするとより潜在的な顧客に対してのアピールになると言えるかもしれません。例としては多くのガソリンスタンドが行っているクルマのコーティングのブランドなどが挙げられるでしょう。
商標は10年ごとの更新制になっていますが、登録後に何年か経過すれば、誰でも使用することができるといった規定はありませんので、必要であれば会社が存続するかぎり継続的に使用することが可能です。ですから商標を作ったのであれば、登録しておくことを忘れないようにしてください。
商標はあなたの会社の知名度を高めたり、信頼度を高めたりするだけでなく、市場での競争を勝ち抜くための有利な材料になることもあります。使用することのない商標をなんでもかんでも取得することは問題でしょうが、会社で必要な商標を作成した場合に登録しておくことは、会社の成長のためにも有利であるということを理解しておくといいのではないでしょうか。
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