決算って何? 決算書の読み方を詳細解説!

ポイント(この記事は17分で読み終わります)
  1. 決算書の基本的な読み方を解説!損益計算書、貸借対照表の基本が分かる。
  2. ビジネスパーソンが決算を意識することで、仕事への取り組み方が変わる
  3. 起業家にとって数字は生命線、絶対に読める必要あり

一般的なビジネスパーソンで「決算」の重要性を認識している方はあまり多くありません。

また年末や年度末など決算期を迎えると、予算達成の可否や業績結果が注目されますが、決算書を分析して業務改善や業績拡大に向けた取組みを実施する企業は多いとは言えません。

そこで今回は決算の意味と、決算を理解する上で重要な決算書の読み方を解説します。決算書を読みこなし、それをビジネスに活かして企業の成長・発展に繋げる方法なども紹介するので、会社員の方などはぜひ参考にしてみてください。

1 決算の意味

企業にとっての「決算」とは、その1会計年度における営業成績や財務状態を、会社法や税法などに基づいて確定させることです。つまり、企業は決算書を作成する法的義務があり、定められたルールに則って作成し、税務署などに提出しなければなりません。

 1-1 決算業務とは

決算書は、企業活動に伴って発生した収益・費用、購入・売却した資産、借入れによる負債、調達した資本金などの会計データがまとめられた計算書類です。例えば「損益計算書」や「貸借対照表」などが該当し、財務諸表とも呼ばれます。この財務諸表を各法律に従って作成して提出する一連の手続が「決算」となります。なお、税法に従って決算書を作成し納税申告をする手続きは「決算業務」と呼ばれます。

それでは決算業務の具体的な内容や役割を見ていきましょう。

 

①決算の基礎は簿記

 

会計ルールの基礎となっている簿記が決算手続の基礎となります。

期中(会計年度の間)では取引の仕訳や総勘定元帳への転記が行われますが、決算を迎えるにあたり試算表の作成、決算整理仕訳、精算表の作成、損益計算書・貸借対照表の作成などが行われます。この期末の作業が簿記での決算手続です。

②税務申告

 

企業の決算では、この簿記に基づく会計ルールや各種法律の考えに沿って決算書が作成され提出されることになります。

事業活動を行う者は税務申告が法的に要求されており、税法に基づいて決算書を作成し提出しなければなりません。

例えば、法人税法第74条では、「内国法人は、各事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、税務署長に対し、確定した決算に基づき一定の事項を記載した法人税の確定申告書を提出しなければならない」とされています。

また、個人や個人事業者は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し申告する必要があります。

③会社法及び金融商品取引法との関係

会社法では、株式会社等に対して決算書類を株主総会へ提出することを求めています。また、金融商品取引法においては、上場企業に対して決算書類の作成・提出と、その内容の発表(決算発表)を要求しているのです。

投資家が株式を購入する、金融機関が企業に融資する、企業が他の企業と取引を行うにあたり、その企業が対象相手として適切かどうかの評価が必要ですが、このとき、決算書が利用されています。

つまり、企業の1年間の業績や財政状況がまとめられた決算書を分析・評価して、投資したり融資したり、また取引を始めたりするわけです。

会社法では「株主・債権者の保護」の観点から、金融商品取引法では「株主・投資家保護」の観点から決算書の作成と提出義務を求めています。

④業務改善に利用

決算書は企業の経営状態を示す極めて重要データであるため、分析・活用できれば企業の業績を向上させ、企業自体を成長・発展させることができます。

決算書は企業活動の結果であるため、その中には問題となっている点や問題となりそうな点が見え隠れしているのです。つまり、決算書を分析して業務改善に活かすという経営管理を行えば、業績の悪化を防ぎ成長へと結びつける経営が可能となります。

 1-2 決算日はいつ?

決算日は企業の判断で任意に設定できます。ただし、設立後1年を超えて決算日を設定することはできません。

会社を設立する場合定款で会計年度を設定する必要があるため決算日を設定することになるのです。会社計算規則において会社の会計年度は1年以内とされ、会社設立後1年以内に決算日が決められることになります。

なお、日本の上場企業の場合、3月を決算月とするケースが多くなります。その理由としては、「行政の会計年度に合わせる」「法律の施行が4月からが多い」などがありますが、特に3月と決まっているわけではありません。

また、納税申告に至るまでの決算業務は楽な作業とはいえないため、事業の繁忙期の後にするケースも少なくありません。つまり、自社にとって経営上最も都合の良い月に決算日を設定すると良い場合もあります。

 1-3 決算をしないと何が問題?

決算は制度的に要求される行為であるため、「申告内容に不備がある」「申告が遅れる」など不適切な対応をとると企業にとって好ましくない問題が発生します。
 

①税務申告に関する問題

 

決算を行う目的の一つである税務申告には期限があり、もしその期限に間に合わない、或いは不適切な申告をしてしまうと罰則を受けることになります。

起業して間もない企業などの場合、決算業務は思いのほか時間がとられるケースが少なくありません。特定の会計処理の方法がわからず決算日直前になって会計士等に相談するケースもよく見られます。

決算業務では1会計期間での企業における取引を漏れなく記録・整理した上で適切な決算整理を行い、決算書を作成する必要がありますが、その会計手続が不適切な状態のままになっている企業が少なくないのです。

決算業務が標準化されていない場合、曖昧な処理、処理の漏れ・記帳漏れ、領収書等の紛失などが発生しやすいため、決算業務は円滑に進まず確定申告の期限に遅れる可能性も高くなります。

もし確定申告の期限に遅れる、過少申告などの誤った申告をすれば、無申告加算税(加算金)、不申告加算金や過少申告加算税などの罰則を受けることになります。

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