住民税で副業がバレる?知っておきたい納税の仕組みとバレにくい副業
- 副業がバレるパターンの紹介
- 住民税や確定申告への対策
- バレにくい副業の条件
たとえ副業が順調であっても、できることなら会社にはバレたくないものです。特に就業規定で副業が禁止されている会社では、発覚すると解雇されてしまう可能性もあります。自分ではうまく隠せていると思っていても、思わぬところから発覚することも。
前提として、100%副業を隠し通すことは不可能ですが、知っていれば防げることもあります。ここではそのパターンや対策についてまとめています。
副業を始めて間もない頃は、つい身近な同僚に相談することがあるかもしれません。しかし、一部の同僚にしか話していないのに、いつの間にか上司などにも伝わってしまうというケースが考えられます。悪気はなくてもつい口を滑らせてしまう人もいるからです。
これは副業に限らず、会社ではよく起こり得ることではないでしょうか?同じ組織で毎日のように顔を合わせる以上、秘密を隠し通すことは並大抵ではありません。本当にバレたくないのであれば、周囲の人間には誰1人言わないくらいの覚悟が必要です。相談する前によく考えることをおすすめします。
近年、SNSは非常に拡散力が高まっています。インスタグラムやツイッターでの何気ない投稿が、ちょっとしたきっかけでネット上に拡散されたり、炎上したりして周りの人にバレる可能性があります。副業でネットを利用する場合、名前や職場などの個人を特定できる情報はなるべくオープンにしないように心がけましょう。
副業に熱中していると、つい本業がおろそかにしがちです。本業への悪影響がないうちは容認されることもあるでしょう。しかし、寝不足などで勤務態度に問題が出てくれば、本業で周りに迷惑をかけることになってしまいます。副業すると単純に働く時間が増えるので、無理して支障が出ないように心がけましょう。ある程度自分の好きな時間で働ける副業を選ぶといいでしょう。より自己管理が大切になります。
外に出て働くタイプの副業の場合、知り合いに見られることも想定されます。わかりやすい例でいうと、飲食店で働いているところに知り合いが客として来店するケースです。自然な外出を装うことができれば別ですが、働いているところを見られては弁解の余地はありません。なるべく、人目につきやすい副業は避けましょう。
知らないと防げないのが住民税による発覚です。副業で所得が増えれば、住民税の金額も増えます。サラリーマンなど、会社に勤めている場合、基本的に住民税は会社の給与から天引きされています。その住民税の金額は市町村から事業主である会社に通知される仕組みになっています。ここで、1人だけ明らかに税額が大きいと経理担当者や経営者が不審に思う可能性があります。対策については以下で解説していきます。
先で説明したようにサラリーマンの場合、通常は給与から天引きされています。この天引きによる納税方法を「特別徴収」と呼びます。逆に、市町村から直接自分に通知をもらってコンビニなどで支払う方法が「普通徴収」です。
つまり、特別徴収のままだと市町村から給与支払者である会社に税額通知が送られます。これを避けるためには、確定申告時に住民税を「給与から差し引き」ではなく「自分で納付に変更」にチェックをして提出する必要があります。ただし、チェックしたらからと言って、必ず変更されるわけではありません。申告した後に、不備や不手際がないか自分でも確認が必要です。また、普通徴収だから絶対バレないということはありません。あくまでも住民税の納税額を会社に知られないための手段でしかないことを覚えておきましょう。
アルバイトなどでの二重雇用の場合は普通徴収への切り替えは原則不可となります。また、年末調整は会社とバイト先の両方でおこなうとバレることにつながります。本業の会社でのみおこなうようにしておきましょう。
市町村によっては普通徴収への変更ができないところもあるようです。事前に各自治体のやり方をよく確認しましょう。市税事務所に言って、事実確認および交渉するのも一つの手です。
住民税の計算方法は複雑で正確な金額を計算することは困難です。一部例外はありますが、大まかに言うと課税対象所得の10%になります。所得税のように所得に比例して増えるわけではなく、ほぼ一律です。課税対象の所得を割り出すには、扶養控除、配偶者控除、生命保険料控除など様々な控除を適用しなければなりません。自治体によっては、ネットに住民税の自動計算サイトがあります。気になる人は調べてみましょう。
確定申告は、本業や副業の所得などをまとめて税務署に報告することです。先の住民税は、この確定申告の内容に基づいて計算されています。また、正社員とアルバイトなど2カ所以上から給料をもらっている場合は金額にかかわらず必要です。税金を源泉徴収されているサラリーマンにはなじみが薄いかもしれませんが、脱税にならないように気をつけましょう。
副業での稼ぎが20万円以下の場合、確定申告の必要はありません。ただし、市町村への申告が必要になります。少額でも住民税の計算には若干影響するためです。最寄りの自治体や市税事務所などに問い合わせしてみましょう。
ネット上での会計サービスを使って自分で確定申告することができます。代表的なものでは、以下のようなサービスがあります。
どうしても自分で確定申告をすることが難しい場合もあるかもしれません。もちろん有料にはなりますが、確定申告を代行してくれる業者もあります。代行を依頼する場合でも、毎月の経費や収入をまとめる必要があります。
副業を隠し通すことは困難ですが、あらかじめバレにくい副業を選ぶことで、リスクを減らすことができます。事前に以下の条件を参考にしてみてください。
ネット上に実名を出すと、名前を検索するだけでヒットしてしまいます。ユーザーネームが設定できる、もしくは匿名でもできる仕事が理想です。たとえばブログであれば、ユーザーネームで出来ますし、メルカリなどのフリマも実名を出さなくても出来ます。
働いているところを知人に見られると、すぐにバレてしまいます。できることなら、在宅や限られた室内でできる副業を選びましょう。
イベントの運営やセミナー開催のような、毎週のように新しい人と出会うタイプの副業はバレやすいと言えます。クラウドソーシングのように人に会わなくてもできる仕事や、家庭教師のような決まった相手としか会わない仕事が良いでしょう。
正社員とアルバイトの二重雇用はなるべく避けた方が賢明です。アルバイトだと、どうしても実名で働くことになるからです。
・ブログによるアフィリエイト
・せどり(転売)
・ハンドメイドグッズ販売
・代行業(家事、ベビーシッターなど)
・クラウドソーシング
・プライベートレッスン(家庭教師など)
・ポイントサイトやモニター
・オンライン投資(分離課税のため、基本的に確定申告も不要)
今ご自身の会社で副業禁止でも、ゆくゆくは解禁されることもあるかもしれません。事実、副業を解禁する企業は年々増加傾向にあります。ソフトバンクやユニチャーム、日産自動車など幅広い業界で企業が副業を解禁したというニュースを目にしたことがある人も多いはずです。
また、政府も副業を解禁する動きを進めています。厚生労働省は2018年にモデル就業規則で副業・兼業に関する規定を新設しました。多くの企業が、このモデル就業規則をベースにして自社の就業規則を制定しているので、今後ますます副業解禁する企業が増えると予想できます。
ただし、副業が認められた場合でも、きちんと就業規則にのっとって届出をしておきましょう。
法律上、すべての副業を禁止することはできません。禁止するためには就業規定で、「会社に不利益になる仕事」や「本業に支障が出る場合」などの条件設定をする必要があります。まずは、就業規則を確認し、副業に当たらない仕事がないか確認してみましょう。
たとえば、フリマで身の回りの不用品を売るだけなら問題ないこともあります。就業規則上で、副業に該当しない仕事であれば安心して始められるはずです。
どうしても今の会社で副業が認められない場合、転職を検討してみるのも一つの手です。副業するのが当たり前の環境で働く方が、よりストレスも少なくてすみます。バレないことにエネルギーを使いながらするよりも、成果がでやすくなるかもしれません。
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