ソーシャルビジネスとは、定義、事例多数!〜社会起業家を目指そう!

更新日:2017.02.23

1.社会起業家って何?一般的な起業とはどう違う?

法人設立

いきなりソーシャルビジネスや社会起業といっても、一体何のことなのかわからないという方も少なくないと思います。実はこれらの言葉が誕生したのは1960年代以降のことで、一般に広がったのは1980年代以降のこととなります。日本で一般的になったのはさらに10年ほど遅れた1990年代からなのです。そう考えると、日本においてはまだまだ新しいビジネスと言えます。

 

もっと言ってしまいますと、ソーシャルビジネスという言葉が存在していなかっただけで、実は1960年代以前からソーシャルビジネス的な考え方というものは存在していたのです。そして、社会起業家として成功した人も多数存在しているのです。

ただ、それが具体的な仕組みとして一般的なものとなり、名付けられたのが最近の話であることから、具体的なイメージを思い浮かべることができないという方が多いようです。

そこで、ここでは具体的にソーシャルビジネスとは何なのかをしっかりと見ていきたいと思います。ソーシャルビジネスに興味を持っている方はもちろんのこと、起業したいと考えてはいるものの、どんなビジネスをしたいのかが見えてこない、という方にも参考にしていただければ幸いです。

 

◆ソーシャルビジネスと一般的なビジネスの違いとは?

結論から言うと、ソーシャルビジネスと一般的なビジネスの最大の違いがその「目的」にあります。あなたにとってビジネスの目的とは何になるでしょうか?もっと言ってしまうと、何のために仕事をするのでしょうか?

もちろん、人によって答えは異なっていることでしょう。ある人は「お金を稼ぎたいから」と答えるのではないでしょうか?

この目的を達成するために行われるのがビジネスであると言えます。

実際に、世の中にある様々な事業が利益を出すことを目的としていることは理解できると思います。

だが、利益を追及しないとビジネスは存在することができません。いくらそれが社会的に素晴らしいビジネスであっても、利益を生みだせなければ継続することはできません。しかし、ソーシャルビジネスの場合、メインの目的が利益を生み出すことではなく「社会的な影響」なのです。

もちろん、ビジネスとして成立させるために利益は生み出しますが、それが目標ではないのです。これが一般的なビジネスとソーシャルビジネスの最も大きな違いとなるのです。

 

ただ昨今は、通常のビジネスであっても、ソーシャルビジネス的なニュアンスを包含するようなビジネスもかなり増えてきています。これは当たり前ですが、そもそもビジネスというのは、社会の問題解決から生まれることも多いからです。またソーシャルビジネスであっても、当たり前ですが、起業家は利益を出すことをかなり優先順位高く考えています。

 

◆ソーシャルビジネスの3つの定義とは?

経済産業省では日本におけるソーシャルビジネスを以下のように定義しています。

 

・社会性を持ったビジネスであること~利益追及だけのものではない

現代社会において解決しなければならない様々な問題や課題の解決するための活動や事業を行なっていることが第一に求められています。

具体的な社会的問題や課題の例としては、貧困問題や少子高齢化問題、そして環境問題や子育て、教育問題、さらに地方の活性化などが挙げられます。もちろん、日本だけでなく、海外の社会的課題や問題に対して取り組むソーシャルビジネスもあります。

 

・事業性~同時に利益を追及する「事業」であること

良い理念などを掲げるだけでは意味がなく、継続することができることも重要になります。そのためには当然利益も出さなければいけません。利益を出すことがメインの目的ではありませんが、全く利益がなくても良いというわけではないのです。

 

・革新性~新しいスタイルのビジネスであること

新しい形のサービスや商品を提供するためのシステム作りなど、革新性を持つ必要があります。すでに存在するビジネスの形をベースにしたとしても、なかなか大きな意味でいう社会的問題を解決することにはつながりません。

 

この3つのポイントはソーシャルビジネスのイメージと言えます。例えば、社会性がなければそれは利益を追求するための一般的なビジネスでしかありません。そして事業性がなく、ビジネスとして成り立たなければそれはNPO法人となってしまうでしょう。また、革新性がなければ、社会的な課題や問題に対して何の影響を与えることもできないはずです。

ソーシャルビジネスというのは、何か明確なすみ分けがあるわけではありませんし、どのように切り取ってみるのか?によっても見方は変わるはずです。社会も何となく、社会問題解決のビジネスであればソーシャルビジネスとみているのが現実です。また、ソーシャルビジネスが偉いとか、通常のビジネスが悪いということも一切ありません。そもそも見方の問題にすぎず、どちらも根本は全く同じビジネスであり、また、本質的には社会の問題解決という点では同じです。起業する人の志が特に社会問題に向いている人が増えてきたこともあって、社会起業などの言葉が出てきたと理解されてください。

◆ソーシャルビジネスは難しいものではない

社会的に意味のあること…これは多くの人に求められていることを意味しています。つまり、需要が大きいのです。そのように考えると、ソーシャルビジネスにはかなり大きな市場的な価値があると考えることができるでしょう。

社会的な課題や問題などを解決することができるアイデアがあれば、それによって利益を生み出すことは決して難しいことではないということなのです。

先ほど経産省の社会起業の定義を言いましたが、ソーシャルビジネスの場合は成功へのハードルが高く感じられてしまうケースも少なくありません。なぜなら、しっかりと「社会的な影響を与える」「社会問題や課題を解決する」といった目的を果たしながら、利益を継続的に出し続けて、その事業を持続させる必要があるからです。目的が2つに別れることによって、難しく感じられてしまうケースも多いですが、メインとなる目的を達成するための活動によって結果として利益を得ることのできるシステムを作ることができれば、ソーシャルビジネスによって成功するのは決して難しいことではありません。

2.ソーシャルビジネスの抱える問題とその解決策

問題解決

社会的な問題や課題に取り組むソーシャルビジネス・社会起業になります。こう言ってしまうと、とても良く出来たもののように感じられるかもしれません。そして、人によってはこれこそが正しいビジネスの形なのでは?そう感じるかもしれません。

しかし、実は、現時点ではまだまだ多くの問題を抱えています。

そこで、ここではソーシャルビジネスの抱える問題と、それを解決するにはどうすればいいのかについて具体的に考えてみることとしましょう。

これを解決することが、あなたが社会起業家として成功するための第一歩となることでしょう。

 

◆ソーシャルビジネスのイメージの問題

まず、最初に挙げられるのが、イメージに関する問題です。

ソーシャルビジネスは、まだ日本で広がりはじめてからそれほどの時間が経過しているわけではありません。つまり、マイナーな存在であるとも言えるのです。社会性を持った事業…こう言ってしまうと、少し怪しまれてしまうこともあるかもしれません。

 

また、ソーシャルビジネスとは少し違っていますが、NPO法人や一般社団法人などについてあなたはどのように思いますか?何か良いことをやっていそうという印象かもしれませんが、事業として成り立っていないだろうとか、国のサポートがあるから事業が継続できるのだろう?というイメージかもしれません。
一般社団法人の設立などについては詳しくはこちらをお読みください。

 

ソーシャルビジネスであろうとそうでないビジネスであろうと、事業というのは確実にキャッシュを生むことがないと継続できません。補助金や寄付に頼ることも一部分で必要かもしれませんが、できるかぎり自立して経営できる仕組みを持たねばいけません。

しっかりと稼げるんだというイメージをつくっていくことが大切だと思います。

国や自治体などからの補助金について考えるという方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、これは考えるべきではありません。

ビジネスとして継続するためには、その事業によって利益を出す事が必要になります。確かに、国や自治体の補助金・助成金は事業を立ち上げるための資金や、運転資金として利用することはできます。だが、これをあてにしているようでは、そもそもビジネスとしてのプランが破綻しているとも言えるのです。

 

日本ではソーシャルビジネスとNPO法人が混同される傾向がありますが、中には「事業型NPO法人」と呼ばれている組織まであるほどです。

ビジネスである以上は、しっかりと自身で利益を生みださなければならないのは言うまでもありません。

結論を言いますと、ソーシャルビジネスでは軌道に乗せて利益を生みだすことが難しいという問題は、しっかりと目的を達成するための事業を行いながら同時に、利益を確保できるプランを練る…これしか解決策はないのです。

 

◆通常の起業と一緒だという気持ちを持つこと

ソーシャルビジネスの特殊性というものはないと思ったほうがいいと思います。何となくカッコいいからとか、社会性が高くて素晴らしいという理念共感型でソーシャルビジネスを立ち上げようという方が多くいます。ソーシャルビジネスの理念はとても素晴らしいと思います。ただずっと書いていますが、ソーシャルビジネスも通常の起業と同じですので、通常の起業家と同じ苦難が待っていますよ。

 

3.ソーシャルビジネスの様々な形と可能性

可能性

社会起業やソーシャルビジネスといっても様々な形があります。もちろん、これは一般的なビジネスでも同じことが言えるでしょう。

解決することが目的である社会的な問題や課題の数だけソーシャルビジネスの形があるのです。そこで、これからソーシャルビジネスをはじめる際に、どんな形にすべきなのか迷ってしまった場合、まずは最初に社会的な課題や問題について具体的に考えてみてはいかがでしょうか?

そうすることによって、あなたにとってベストなソーシャルビジネスのアイデアやプランを見つけることができるかもしれません。

ここでは、さまざまな社会的な問題や課題を例にしてソーシャルビジネスについて考えてみたいと思います。もしかすると、そこに新しい可能性を見つけられるかもしれません。

 

◆経済的格差や貧困問題を解決するには?

貧困問題と言うと、多くの方が発展途上国(新興国)をイメージする方が大半ではないでしょうか?たしかに、テレビや雑誌などの報道を見ていますと、そんなイメージを持ってしまうのも無理はないでしょう。しかし、先進国の中にも、貧富の差が大きく、貧困が問題となっているケースも少なくないのです。

日本も全く例外ではありません。この30年で日本の経済事情は大きく変化してきました。バブル景気から、深刻な不景気、そして現在では景気回復傾向にあるものの、長引いた不景気の傷跡が残されたままとなっているのです。

就職率も改善しているとは言え、職を見つけることができずに貧困に苦しんでいる人が少なくないのです。また、地方と都市部の賃金格差も解決すべき大きな問題とされることも多いでしょう。

そんな貧困問題を解決するソーシャルビジネスといえばどんなものが挙げられるでしょうか?

 

ソーシャルビジネスについて調べてみると、必ずと言っていいほど「グラミン銀行」という単語を目にすることになるでしょう。

これも、貧困問題を解決するためのソーシャルビジネスの一つとして知られています。この「グラミン銀行」はソーシャルビジネスとしてとても大きな成功をおさめており、なんとノーベル平和賞まで受賞しているのです。

具体的に「グラミン銀行」が行ったのは、貧困層への低金利・無担保での貸し付けになります。これまで、「グラミン銀行」のあるバングラディシュの金融サービスの多くは富裕層向けのものでした。なので、農村などで暮らしている貧困層はそもそも利用することができませんでした。

だが、この「グラミン銀行」が成功することによって、農村の貧困層の生活は大きく向上したのです。

 

貧困問題は日本にも確実に存在していますし、そして、それを解決するためのソーシャルビジネスが求められているのもまた事実です。

 

◆教育問題を解決するためのソーシャルビジネス

貧困問題と繋がる部分もありますが、教育に関する社会問題も少なくありません。もちろん、日本だって例外ではありません。

日本の教育方針はこの20年ほどで大きく揺れ動いてきました。「ゆとり教育」などが実施されたものの、大きな議論となって、現在はこの方針はまた変えられているのは周知の事実です。

教育については世界中で常に議論されており、はっきりとした正解が出る可能性は少ないでしょう。児童教育については、それぞれの子供や家庭によってベストとなる環境は異なっています。そのため、すべての人にとって良い教育というのは簡単には実現できないのです。

また、地域による教育の格差も問題となっています。

実は、教育の問題はソーシャルビジネスと大きな関係を持っているのです。そもそも、「学校」という存在そのものが社会的な事業であると言えるでしょう。

日本にも多くの大学、私立の小学校、中学校、大学が存在しています。これらの事業の目的を考えてみてください。学校が存続していくために利益を求めなければならないのは当然ですが、それ以上にそれぞれの理念に基づいた教育を行うことが最大の目的であるはずです。

つまり、これらはソーシャルビジネスであると言えるのです。

学校ではなくても、塾や家庭教師といったビジネスだって、考え方や目的の置き方によってはソーシャルビジネスであるとも言えるでしょう。

このように考えると、教育の世界には多くのソーシャルビジネスのチャンスがとても多いと言えるのではないでしょうか?

ただし、ソーシャルビジネスとしてはあまりにも一般的で、日本国内でも多くの事業が既に展開されています。そのため、競合が多く、差別化が難しいというデメリットも出てきます。

これらの点も頭にいれた上で、教育に関するソーシャルビジネスのプランをしっかりと考えなければいけないでしょう。

 

◆大きな注目を集めている地方の活性化

ソーシャルビジネスの中でも、日本で特に広く、そして強く求められているものの一つが、地方に関するものになるでしょう。

事実、地方の活性化を目的としたソーシャルビジネスが大きな注目を集めるようになってきています。都市部と地方での生活水準の格差も大きな問題となっているのです。

そもそも、現在の日本においては地方では雇用も少なく、そこで暮らしているのでは生活をすることができなくなってきています。その結果として多くの人が都市部に移住することになったのです。そして、さらに地方の過疎化が進んでしまう…こう言った悪循環が起こっているのです。

このような問題を解決するためのソーシャルビジネスもすでに登場してきています。そのパターンについていくつかご紹介してみることにしましょう。

 

・地方で雇用を生み出すためのソーシャルビジネス

まず、その地に雇用がなければそこで生活することは難しいでしょう。そこで、まずは雇用を生み出すためのソーシャルビジネスも多くなっています。

雇用を生み出す…こう言うととても難しく感じるかもしれません。確かに地方で自ら事業を起こしてそこで多くの人を雇用するのは難しいことでしょう。ですが、別の形で雇用を生み出すこともできるのです。それが、企業を誘致するといったものになります。コンサルタントに近いものであれば、すぐにでもスタートできるビジネスではないでしょうか。

近年では地価の高い都市部を出て地方への移転を考えている企業も多くなってきています。こういった企業を探しだし、誘致すると言ったビジネスを行なっている社会起業家も多くなっています。このような形であれば、特別に大きな資本を必要とせず、比較的ビジネスとして成立させやすいでしょう。もちろん、そのためにはある程度の知識や行動力、またコネクションも必要となりますが、チャレンジしてみる価値は十分にあるでしょう。言うまでもなく、社会的な影響力は非常に高く、社会起業家として大きく成功できる可能性も高いでしょう。

 

・地方に人を集めるソーシャルビジネス

地方活性化のために、雇用以外に重要なポイントといえばどんなものをイメージするでしょうか?それは、人を集めることです。

地方に人を集めるためのソーシャルビジネスもまた、近年高い注目を集めるようになりました。その一つがイベントの主催になります。

イベントといえば、一般的に「かなりのコストがかかる」と言うイメージを抱いている方も多いかもしれません。だが、アイデア次第では低コストでもかなり強いインパクトを持ち、多くの集客を期待できるものを作ることは可能なのです。

そして、人が集まると言うことは当然、お金も動くことになります。つまり利益を生み出してビジネスとして成立させるのもそれほど難しくないと言えるのです。

 

4.ソーシャルビジネスを成功させるには?

成功

社会起業やソーシャルビジネスには様々な形がありますが、これを成功させるにはどうすればいいのでしょうか?

 

起業すればすべての人が成功できるわけではありません。一般的なビジネスにおいても、成功する可能性は全然高いとは言えないのです。

もちろん、他のビジネスと同様にしっかりとした事前調査や他の事業との差別化だって必要となってきます。だが、それ以上に大切なことがあります。

まず、ソーシャルビジネスとしての「成功」とは何なのかを考えなければならないのです。

 

◆ソーシャルビジネスの目的を改めて考えてみよう

 

これから社会起業家を目指している方は、最初に自分が「社会的な事業」「社会へ影響を与えるビジネス」をしたいのかをはっきりとすべきです。どうして「社会的な事業」にあなたがこだわるのかを考えてみてほしいのです。あなたはこの問に対して明確な答えを出すことができるでしょうか?

もしも、ただ「かっこいいから」「良いことをしている気になれるから」と言った理由からソーシャルビジネスで起業したいと考えているのであれば、このビジネスを継続することは難しいかもしれません。ソーシャルビジネスは「社会を変えたい」という「強い意志」がなければ持続することは難しいからです。

これまでもご紹介してきた通り、利益を出しながら社会的な事業を継続することは決して簡単なことであるとは言えないのです。

だからこそ、これから社会起業家を目指している方は、どうしてあなたが利益以外のものを求める事業を行いたいのかを明確にしておかなければならないのです。

 

ソーシャルビジネスは社会を変える、あるいは影響を与えるための手段の一つに過ぎません。なので、手段から先に考えるべきではありません。

単に社会起業家になりたい…そう考えている方は今一度、自分自身を見つめなおして考えてみるべきだと思います。

あなたに本当の社会起業家になっていただくためにも、十分に自分の想いと格闘して本当の意味で決意が揺るがないのであれば、社会起業家としてソーシャルビジネスに参入していただけたらと思っています。

 

◆世界と日本の著名な社会起業家たち

ここでは世界と日本の著名な社会起業家を紹介しておきますので、活動を知るためにも一度は確認してみてほしいと思います。

海外から発祥しているので日本人よりも外国人の社会起業家や組織のほうが、あなたを含めて知名度が高いのではないかと思います。

 

・マイケル・ヤング(世界で最も成功した社会起業家と言われています)

社会起業学校を含む組織を1950年代から90年代にかけて60以上も世界で設立して社会起業という概念を世間に知らしめた重要人物と言えるでしょう。

 

・ムハマド・ユヌス(グラミン銀行)

バングラディシュにある貧困層支援のための銀行を設立した人物です。グラミン銀行は社会貢献活動を認められてノーベル平和賞を受賞していますので世界で最も成功している社会起業組織と言えるかもしれません。銀行と呼ばれていますが貧困層支援の目的から理解できると思いますが、市中の金融機関とは根本的に異なる考えの下で運営されています。

 

・ビル・ドレイトン(アショカ財団)

社会を革新する人々(これをアショカと言います)を支援する活動を行っており、最初の支援者(会員)は1981年のインドでのことでした。アショカ・フェローと呼ばれる会員には先ほど紹介しましたグラミン銀行の創設者であるムハマド・ユヌスも名を連ねています。

 

・ロバート・オウエン(生協活動の元祖)

イギリスの社会革命家であるオウエンは日本でも存在している協同組合の基礎的なものを考えた人物になります。1800年代に労働者の保護を主張したことからも、非常に先鋭的な人物であったことは間違いないでしょう。

 

・サフィア・ミニー(ピープル・ツリー/フェアトレードカンパニー株式会社代表取締役)

ピープル・ツリーはフェアトレードを提唱しています。フェアトレードは人と社会に優しい貿易といわれており、新興国の貧困層と先進国の取引を公平な対価で行うことを言います。日本はフェアトレードで言えば搾取する側の国だけに、社会起業として日本でこそ行うべき事業かもしれません。

 

・伊藤清隆(リーフラス株式会社代表)

子供のころに部活で運動部に入っていた経験のある方は根性でどうにかなるとか、暴力が肯定されていたことに記憶があると思いますが。そのスポーツが根性で上達することを否定してスポーツのソーシャルビジネスを展開しています。

 

・今村久美(特定非営利活動法人NPOカタリバ代表理事)

教育系のソーシャルビジネスを行う社会起業家です。未来を担う高校生を対象としたキャリア教育プログラムを中心としていますが、2011年の東日本大震災以降は被災地で子供たちのためのコラボスクールも運営するようになっています。

 

・藤田和芳(NGO大地を守る会会長/株式会社大地を守る会代表取締役)

藤田氏は戦争直後の1947年生まれですので、日本では最も古い部類の社会起業家と言えるでしょう。農業系のソーシャルビジネスを行っており、有機栽培の野菜を育てたり、人間の自然との関わりを大切に行動しています。

 

・渡邉さやか(一般社団法人re:terra代表/株式会社re:terra代表取締役)

人間や自然が本来ある姿を追求するという考えで行動されている団体の代表者です。目指すところがすべての人が命の可能性を信じて輝ける社会を作るということになっています。

 

・深尾昌峰(公益財団法人京都地域創造基金理事長/株式会社PLUS SOCIAL代表取締役)

人口減少や高齢化によって、これまでにはなかった地域独自の問題が発生してきていますが、京都独自の問題を解決している団体の代表者です。社会起業家でありながら地元の大学でも教えているので、ここから新たな社会起業家が生まれてくるかもしれません。

助っ人でも社会起業家の連載ありますので、よければお読みください。
コミュ症な僕が新卒2年目で起業を決意した理由

◆ソーシャルビジネスの簡単Q&A

・社会起業の法人形態はどうすればいいのか?

社会起業は利益を最優先にしないので非営利組織でないといけないと思うかもしれません。

しかし、先ほど挙げています著名な社会起業家の方の組織を見てもわかるように形態は株式会社、NPO、NGO、一般社団法人(公益財団法人)と多岐にわたっていることがわかります。社会貢献をするという社会起業家としての目的を忘れなければNPOでなくても株式会社のように一般的には営利企業と思われる形態を選択することもアリなのです。

・社会起業そのものがよくわからないがどうしたらいい?

社会起業家になりたい思いがあるのであれば、日本でも少ないですが大学が社会起業家育成コースを設けていたり、社会起業家のためのビジネスコンテストを開催したりしています。また民間企業が社会起業家になるためのビジネススクールを開講していますので、興味がある場合には一度確認してみることもいいかもしれません。しかし、社会起業家としての勉強をしたので自分は間違いなく社会起業家になることができると思い込むことだけはやめましょう。スクールで勉強を行うことで社会起業家としての画一的な知識を学ぶことは可能ですが、社会貢献を中心としたソーシャルビジネスで最終的に重要になるのは、事業を始めるあなた自身の人間性のウェイトのほうがはるかに高いと言えるからです。

・ソーシャルビジネスでも資金を融資してもらえるのか?

日本では一般的には認知度がまだまだなことと、そもそも営利を目的としていない社会貢献活動を行うということでソーシャルビジネスを行う為に融資をお願いすることができるのかは非常に不安な要素であることはよくわかります。

結論として言えば社会起業であっても融資はしてもらえますので心配はいりません。

日本政策金融公庫が社会起業家を目指す方に対して公開している資料がありますので、一読をしていただければ社会起業だから他の営利事業と比較して不利だということはないことが理解できると思います。資料はPDFで公開されていますし、その中には融資の金額といったデータだけでなく、実際にソーシャルビジネスを始めた方のインタビューも多数掲載されていますので、あなたのビジネスに参考になることが多数あるのではないでしょうか。

ただすべての事業に言えることですが、事業計画に根拠があり、相手を説得できるものでなければ融資を勝ち取ることが難しいことは事実です。日本政策金融公庫は社会起業家のために向けた情報発信も行っていますので融資のためだけでなく、ソーシャルビジネスの情報を収集する時にも日本政策金融公庫を活用することで、あなたの社会起業家としての道は大きく開けてくるのではないでしょうか。
起業を助ける助成金・補助金の一覧と活用方法について もお読みください!

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