ソーシャルビジネスとは、定義、事例多数!〜社会起業家を目指そう!

ポイント
  1. 社会起業家って何?一般的な起業とはどう違う?
  2. ソーシャルビジネスの抱える問題とその解決策
  3. ソーシャルビジネスの様々な形と可能性

目次 [非表示]

2.ソーシャルビジネスの抱える問題とその解決策

問題解決

社会的な問題や課題に取り組むソーシャルビジネス・社会起業になります。こう言ってしまうと、とても良く出来たもののように感じられるかもしれません。そして、人によってはこれこそが正しいビジネスの形なのでは?そう感じるかもしれません。

しかし、実は、現時点ではまだまだ多くの問題を抱えています。

そこで、ここではソーシャルビジネスの抱える問題と、それを解決するにはどうすればいいのかについて具体的に考えてみることとしましょう。

これを解決することが、あなたが社会起業家として成功するための第一歩となることでしょう。

◆ソーシャルビジネスのイメージの問題

まず、最初に挙げられるのが、イメージに関する問題です。

ソーシャルビジネスは、まだ日本で広がりはじめてからそれほどの時間が経過しているわけではありません。つまり、マイナーな存在であるとも言えるのです。社会性を持った事業…こう言ってしまうと、少し怪しまれてしまうこともあるかもしれません。

また、ソーシャルビジネスとは少し違っていますが、NPO法人や一般社団法人などについてあなたはどのように思いますか?何か良いことをやっていそうという印象かもしれませんが、事業として成り立っていないだろうとか、国のサポートがあるから事業が継続できるのだろう?というイメージかもしれません。
一般社団法人の設立などについては詳しくはこちらをお読みください。

ソーシャルビジネスであろうとそうでないビジネスであろうと、事業というのは確実にキャッシュを生むことがないと継続できません。補助金や寄付に頼ることも一部分で必要かもしれませんが、できるかぎり自立して経営できる仕組みを持たねばいけません。

しっかりと稼げるんだというイメージをつくっていくことが大切だと思います。

国や自治体などからの補助金について考えるという方もいらっしゃるかもしれません。ですが、これは考えるべきではありません。

ビジネスとして継続するためには、その事業によって利益を出す事が必要になります。確かに、国や自治体の補助金・助成金は事業を立ち上げるための資金や、運転資金として利用することはできます。だが、これをあてにしているようでは、そもそもビジネスとしてのプランが破綻しているとも言えるのです。

日本ではソーシャルビジネスとNPO法人が混同される傾向がありますが、中には「事業型NPO法人」と呼ばれている組織まであるほどです。

ビジネスである以上は、しっかりと自身で利益を生みださなければならないのは言うまでもありません。

結論を言いますと、ソーシャルビジネスでは軌道に乗せて利益を生みだすことが難しいという問題は、しっかりと目的を達成するための事業を行いながら同時に、利益を確保できるプランを練る…これしか解決策はないのです。

◆通常の起業と一緒だという気持ちを持つこと

ソーシャルビジネスの特殊性というものはないと思ったほうがいいと思います。何となくカッコいいからとか、社会性が高くて素晴らしいという理念共感型でソーシャルビジネスを立ち上げようという方が多くいます。ソーシャルビジネスの理念はとても素晴らしいと思います。ただずっと書いていますが、ソーシャルビジネスも通常の起業と同じですので、通常の起業家と同じ苦難が待っていますよ。

3.ソーシャルビジネスの様々な形と可能性

可能性

社会起業やソーシャルビジネスといっても様々な形があります。もちろん、これは一般的なビジネスでも同じことが言えるでしょう。

解決することが目的である社会的な問題や課題の数だけソーシャルビジネスの形があるのです。そこで、これからソーシャルビジネスをはじめる際に、どんな形にすべきなのか迷ってしまった場合、まずは最初に社会的な課題や問題について具体的に考えてみてはいかがでしょうか?

そうすることによって、あなたにとってベストなソーシャルビジネスのアイデアやプランを見つけることができるかもしれません。

ここでは、さまざまな社会的な問題や課題を例にしてソーシャルビジネスについて考えてみたいと思います。もしかすると、そこに新しい可能性を見つけられるかもしれません。

◆経済的格差や貧困問題を解決するには?

貧困問題と言うと、多くの方が発展途上国(新興国)をイメージする方が大半ではないでしょうか?たしかに、テレビや雑誌などの報道を見ていますと、そんなイメージを持ってしまうのも無理はないでしょう。しかし、先進国の中にも、貧富の差が大きく、貧困が問題となっているケースも少なくないのです。

日本も全く例外ではありません。この30年で日本の経済事情は大きく変化してきました。バブル景気から、深刻な不景気、そして現在では景気回復傾向にあるものの、長引いた不景気の傷跡が残されたままとなっているのです。

就職率も改善しているとは言え、職を見つけることができずに貧困に苦しんでいる人が少なくないのです。また、地方と都市部の賃金格差も解決すべき大きな問題とされることも多いでしょう。

そんな貧困問題を解決するソーシャルビジネスといえばどんなものが挙げられるでしょうか?

ソーシャルビジネスについて調べてみると、必ずと言っていいほど「グラミン銀行」という単語を目にすることになるでしょう。

これも、貧困問題を解決するためのソーシャルビジネスの一つとして知られています。この「グラミン銀行」はソーシャルビジネスとしてとても大きな成功をおさめており、なんとノーベル平和賞まで受賞しているのです。

具体的に「グラミン銀行」が行ったのは、貧困層への低金利・無担保での貸し付けになります。これまで、「グラミン銀行」のあるバングラディシュの金融サービスの多くは富裕層向けのものでした。なので、農村などで暮らしている貧困層はそもそも利用することができませんでした。

だが、この「グラミン銀行」が成功することによって、農村の貧困層の生活は大きく向上したのです。

貧困問題は日本にも確実に存在していますし、そして、それを解決するためのソーシャルビジネスが求められているのもまた事実です。

◆教育問題を解決するためのソーシャルビジネス

貧困問題と繋がる部分もありますが、教育に関する社会問題も少なくありません。もちろん、日本だって例外ではありません。

日本の教育方針はこの20年ほどで大きく揺れ動いてきました。「ゆとり教育」などが実施されたものの、大きな議論となって、現在はこの方針はまた変えられているのは周知の事実です。

教育については世界中で常に議論されており、はっきりとした正解が出る可能性は少ないでしょう。児童教育については、それぞれの子供や家庭によってベストとなる環境は異なっています。そのため、すべての人にとって良い教育というのは簡単には実現できないのです。

また、地域による教育の格差も問題となっています。

実は、教育の問題はソーシャルビジネスと大きな関係を持っているのです。そもそも、「学校」という存在そのものが社会的な事業であると言えるでしょう。

日本にも多くの大学、私立の小学校、中学校、大学が存在しています。これらの事業の目的を考えてみてください。学校が存続していくために利益を求めなければならないのは当然ですが、それ以上にそれぞれの理念に基づいた教育を行うことが最大の目的であるはずです。

つまり、これらはソーシャルビジネスであると言えるのです。

学校ではなくても、塾や家庭教師といったビジネスだって、考え方や目的の置き方によってはソーシャルビジネスであるとも言えるでしょう。

このように考えると、教育の世界には多くのソーシャルビジネスのチャンスがとても多いと言えるのではないでしょうか?

ただし、ソーシャルビジネスとしてはあまりにも一般的で、日本国内でも多くの事業が既に展開されています。そのため、競合が多く、差別化が難しいというデメリットも出てきます。

これらの点も頭にいれた上で、教育に関するソーシャルビジネスのプランをしっかりと考えなければいけないでしょう。

関連記事