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個人事業主と法人の経費の取り扱いや範囲の違い

ポイント
  1. 社長のプライベートな支出を会社の経費として落とそうとした場合
  2. 法人の役員は「給与所得控除」が使えます!
  3. 従業員の数次第では「社会保険料」の負担が増えるかも…

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3.1法人と個人事業では社会保険への加入義務が異なります。

法人の場合には、社会保険への加入義務が生じます。これは社長一人の法人であっても原則として該当します。

ここでいう社会保険とは、具体的には健康保険と厚生年金保険のことです。広義の社会保険料には雇用保険も含まれますが、ここでは取り扱いません。社会保険の料率は都道府県や業種によって異なりますし、従業員が40歳以上の場合、さらに介護保険も掛かってきますので厳密な料率を示すことはここでは差し控えますが、ざっくりいうと給料の約3割です。

従業員の社会保険料は従業員と雇用主が折半して負担するということになっていますが、人材確保が難しい昨今において、採用に応募してくる従業員は常に手取りの条件で給料が多いかどうかを判断しますので、結局社会保険料は会社が全額負担することになります。

今の説明で分かりづらかったようでしたら、具体例を出して説明します。例えば年収500万円の条件で採用募集を出したとします。話を単純にするため、税金は一切かからないとすると、500万円の15%である75万円が給料から天引きされるとともに、会社は75万円の社会保険料を当局に納めることになります。この状況では採用応募者の手取りは425万円になります。一方で、同じ雇用条件で社会保険料の加入義務がないため500万円の手取りの会社があったとすれば、採用応募者はそちらに飛びつくでしょう。

従って、会社は500万円の会社に対抗できるような給与条件を設定しなければならない、すなわち社会保険料控除後でも500万円の手取りが従業員に残るような水準の給与を設定しなければならないので、結局全額を会社が負担しているのと同じことになるのです。

では、社会保険に加入しなくてもよい事業形態とはなんでしょうか。

答えは個人事業主で常時5人未満の従業員が働いているような状況です。

要するに、経費面において法人と個人事業主では社会保険料の負担が違うという点があげられるということです。なお、常時5人以上の従業員が働いていても、飲食業や美容業などのサービス業は社会保険に加入しなくてもよいことになっています。

理由は明らかにされていませんが、利益率が低く社会保険料の負担能力が低い業種ということなのかもしれません。

ちなみに、世の中には社会保険への加入義務があるにも関わらず、加入していない事業者が多数存在しているのが現実かと思います。特に中小企業ではその傾向が顕著かと思います。

しかし、加入義務を怠っていると年金事務所の調査によって未加入の状況が発覚した場合、最大2年間遡って社会保険料の支払いが生じる可能性があります。

たとえば、3年前に入社した社員の月々の社会保険料が10万円(従業員負担分を含む)とすると、最大10万円×24カ月=240万円の社会保険料を支払わなければいけないという事態が生じかねないということです。その場合、本来はそのうち120万円を従業員から徴収できるはずなのですが、実際従業員に一度払った給料を取り戻すなんてことは難しいですよね。

自分がされたら、途方に暮れ、生活が破たんします…。

このため結局、従業員負担分も法人が負担する…なんてこともあり得ますので、社会保険に加入できるだけの資金力がついてきたならば、法令に則り加入することを検討すべきかと思います。

以上法人と個人事業主の経費の取り扱いや範囲の違いについてでした。

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