岡本 陽子

部下を叱責する前に上司が考えるべきこと 

岡本陽子の『考える上司』に変身する方法 第1回

起業したばかりの会社でも、従業員を採用することで「上司と部下」の関係が生じます。目標に向かって頑張るからこそ、一緒に人間関係はうまく育んでいきたいもの。しかし、リーダーシップを強気、強引さなどと勘違いしていては、部下はついてこないものです。部下の指導法が一味違う「考える上司」とは? キャリアコンサルタントの岡本陽子さんが具体例をあげながら解説します。



「創業当初は何でも報連相(報告・連絡・相談)をしてきた部下が、いつしか事後報告ばかりしてくるようになった」

報連相は当然だと以前は思っていたが、ある時から何でも報告してくることに、うっとうしさを感じていた。「少しは⾃分で考えてから報告してこい!」と叱責する日々。すると今度は事後報告ばかりになり、さらに叱責を繰り返してしまう。だがある日、部下が事後報告しかしてこなくなった原因は⾃分にあるのではと、気づいた。「自分が意図して伝えた内容と、それを受け取る部下の考え方・捉え方にはギャップがある」のだと--。

叱責ひとつにしても、正しい言葉を付け加えるだけで部下への伝わり方が格段に変わります。そんな「部下への伝え方」 について、きょうは考えてみましょう。 

最大の原因は「自己完結しなければ」という思い違い

 部下が数⼈のうちは、上司の目に触れる機会が多く部下の考えや⾏動もよく⾒えます。上司と部下の距離感も近く、何でも相談でき、何でも報告しやすい環境でしょう。しかし、10人を超える規模になると、部下一⼈ひとりの細かな状況までは把握できない環境に変化していきます。

 「何でも報告する」から、「自発的に考えて動ける」ようになってほしいと思う上司と、⾃分で解決できることは解決しないといけないと思う部下。すると、いつしかこの報連相が「⾃分で考え、責任を取り、⾃分で完結する」という考えに変わっていくことがあります。このコミュニケ―ションが無くなってしまった原因はどこにあるのか。ひもといていくと、ある言葉にたどり着きました。

 何でも報告してくることに鬱陶しさを感じてしまった上司が「少しは⾃分で考えてから報告してこい︕」と叱り飛ばした言葉。これこそが、部下とのコミュニケーションを遮り、部下に思い違いをさせてしまった伝え方なのです。

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著者プロフィール

岡本 陽子

SOARist(ソアリスト)代表 キャリアコンサルタント。1999年、大学卒業後、総合広告代理店に入社。主に求人広告営業をメインに携わり、200社以上3000名のキャリアビジョン・ヒアリングをした経験を生かし、スタッフが健やかに働くためのキャリア支援を行う。「ココロもカラダも健やかに翔(か)けていけるキャリア支援」がモットー。2016年10月に独立し、ソアリスト設立。愛知県出身。