リーダーが「凛とした自分」を習慣化することの重要性

ポイント
  1. 魅力的な人は「当たり前の努力を積み重ねられる人」
  2. 「日々重ねていく」姿勢を貫くことの重要性は、ビジネスという戦場を生きているリーダーや社長にも通じる

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コンディショニング・コーチの弘田雄士です。プロ野球やラグビー・トップリーグといったアスリート・スポーツの最前線で働き始めて17年目になりました。

トレーニング・プログラムを任される私の仕事では、監督やコーチ、トレーナーから練習内容や強度について意見をされるのは日常茶飯事です。年間を通したチーム成績や試合結果が悪かった場合は「フィットネスや強さが足りなかった」と批判されます。一方、良い結果が出た時にも、陽の目をみることが少ないポジションでもあります。卑下しているわけでも愚痴をいう気もないのですが、批判されやすい立場の業務なのです。

求める仕事だからこそ自らを律する必要がある

朝5時半に起きてブログを書く。ウエイト・トレーニングか45分のジョグを行い、シャワーを浴びてから朝食をとる。そして仕事場に向かう。シーズン中は判で押したように同じリズムを守っています。暴飲暴食は避けて、週に3回のトレーニングを継続して20年目。体を動かすことが好きで始めた仕事ですが、いつも楽しく前向きな気持ちで進んできたわけではありません。しかし、キャリアが浅く未熟だった時期から「自らを律し、地道な積み重ねを怠らない」ことを一つの指標として続けてきました。

私の仕事は一言でいえば「(選手に)トレーニングをさせること」です。グラウンドやジムでは選手に対して常にトレーニングを課し、消化することを求めるものです。選手のため、チームのためであり、雇用主からもそれを期待されているわけですが、その権利は決して当然ではありません。

自分が出す「フロントスクワットを3秒のペースで降ろし1秒間止めて1秒で挙げよう!6回6セットね!」「10秒以内で52メートル走ること!10秒休んでまた走る、を12回繰り返して3セット行います!」といったトレーニング課題。目的に対する手段として必要なことですが、そのタスクを実行する大変さや苦しみを「我がこと」として感じる想像力。これがなくなったら現場を去らなくてはいけない。真剣にそう思っています。常に選手に対する期待や「ギリギリの設定だけどやり切れ、頑張れよ!」の想いをのせて提供しなくては、一人ひとりの筋力やパワー、そして精神的なたくましさは育ってこないからです。

地味で苦しいトレーニングに諦めそうになり、何か逃げ道を探している――。その目線の先に、弘田というコンディショニング・コーチが立っている。目が合うと黙ってうなずかれる。「ああ、この人が課していることだからやり切ろう。俺のためになることを考えているはずだから」。そう感じさせる専門家でなくてはいけないわけです。そのためには、誰よりも自分をコントロールし律することができないといけない。だから淡々とトレーニングを続けていく必要があるのです。
 

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魅力的な人は「当たり前の努力を積み重ねられる人」

タレントのローラさん。素晴らしい美貌とプロポーションを誇る彼女が、ある番組で言っていたコメントで、「素晴らしい!」と感じたのが「撮影現場こそキメていく」というもの。プロとして仕事場に向かうまでも決して気を抜かず、「見られている」意識を持ち続けているのでしょう。撮影現場はいうなれば彼女にとっての戦場。強い覚悟と緊張感を持って現場に向かっているのが、ひしひしと伝わってきました。

メジャーリーグで15年以上プレーを続け3000本安打という偉業を達成したイチロー選手。輝かしい結果だけでなく、限界の壁を作らずに、たゆまぬ努力を続けていく姿が多くの人に感動を与えるのでしょう。やはり魅力的な人は「当たり前の努力を積み重ねられる人」。もともとの才能や運も当然必要。それでも長いスパンの中で、周りから必要とされ魅力を感じさせられる、人が集まりたくなる気を放っている「人気」のある人。そんな人たちは例外なく絶え間ない努力を重ねています。

ローラさんやイチロー選手のように超一流にはなれないかもしれませんが、「ありたい自分」の姿を目指して努力を続けていく姿勢は、我々であっても真似できる部分ですよね。

戦う背中を見せ続ける重要性

こういった「日々重ねていく」姿勢を貫くことの重要性は、ビジネスという戦場を生きているリーダーや社長にも通じるのではないでしょうか。選手たち同様、部下やスタッフはリーダーの立ち居振る舞いを、いつも敏感に感じています。少しでもリーダーの背中から「緩み」や「傲慢」が見えた瞬間、スタッフ間の緊張感も緩み、言い訳や不平不満の隙を与える事につながります。

「この人がいうのだから間違いない」「この人についていきたい」と感じさせるような戦う背中を見せ続けること。スタッフに求める前にまず自らに課す、という行動をし続けることは百のアドバイスよりも重たく効果的なものになるでしょう。

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著者プロフィール

弘田雄士

弘田雄士

コンディショニング・コーチ、鍼灸師。アスリート・スポーツの世界でフィジカル強化・コンディショニング指導を専門としたトレーナーとして15年以上活動。MLBマイナーリーグでのインターンを経て、日本のプロ野球「千葉ロッテマリーンズ」のコンディショニング部門などを歴任。現在はラグビートップリーグ「近鉄ライナーズ」にてヘッド・コンディショニング・コーチを務める。著書に「姿勢チェックから始めるコンディショニング改善エクササイズ」(ブックハウスHD、2013年)。全国でのセミナーなども積極的に展開し、「コンディショニング」の重要性を伝えていく活動を展開している。