給与計算をするための準備と計算方法

ポイント(この記事は3分で読み終わります)
  1. 給与計算をする際には給与規定も大切
  2. 給与計算といってもあなどるなかれ、端数処理に注意せよ

従業員を雇うと必ず出てくるのが給与計算です。毎月計算をするためきちんとした準備とスケジュール管理が必要となります。今回は給与計算についてご紹介します。

給与計算の準備

給与計算をするといっても準備が必要です。それが整って初めて計算ができることになります。

社会保険の手続き

社会保険に加入すべき人について、社会保険の加入手続きをしているか確認をします。現実的には人事担当者と給与担当者が連携を取りながら、人事担当者が手続きをしたものを、給与計算担当に通知して給与計算担当が把握することが多いです。とはいえ、まだ企業したての会社の場合には、社長自ら計算をしていたり、社会保険手続きをしている場合も多いです。その場合には、担当する人が社会保険の手続きと社会保険料の徴収について理解をしておくことが必須です。

社会保険は、条件を満たす場合には必ず加入します。よくある誤解として、本人が社会保険に加入するか決められると誤解している場合もありますが、これは誤りです。社会保険の加入対象となれば、加入することになります。そしてこれは、これらは正社員・パートタイムなどの雇用形態にかかわらず、条件に当てはまれば加入となります。

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勤怠の管理を会社がきちんと行うことが大切

給与計算をするためには、従業員一人一人の労働時間の集計が必要となります。タイムカードでいつからいつまで働いたということを記録して、給与担当が集計し、残業時間や、遅刻早退時刻がどのくらいあったのかを確認していきます。

保険情報を給与ソフトに反映させる

入社退社の手続きをしたらその情報を給与ソフトに反映させます。例えば、社会保険に加入したら、加入日や標準報酬月額など、社会保険料の元となる数字をソフトに入力していきます。給与計算ソフトが今ではクラウド上でも簡単にできるものが用意されていますので、クラウド上の給与ソフトをお勧めします。この保険情報を入力する作業は大変重要となります。これを誤ると、すべての保険料が間違ってしまうこととなりますので、給与ソフトへの反映は大切な業務だと言えるでしょう。

給与規定を整備する

給与計算をするようになったら、同時に考えておいた方がよいのが、就業規則の整備です。就業規則とは会社のルールになります。その中で賃金規定(給与規定)も就業規則の中に入ります。就業規則は、従業員10人以上の企業は必ず労基署まで届け出ることが義務となっています。従業員10人未満の場合は、作成や届け出の義務はありません。ですが前もって作成することで従業員と会社でスムーズにやりとりができますし、何より給与計算時に迷うことがありません

就業規則・給与規定に含めるべき事項には、必ず記載しなければいけない項目(絶対的必要記載事項)と、会社で定められていれば記載する必要がある項目(相対的必要記載事項)があります。

必ず記載しなければならない項目は次となります。

始業・終業時刻や休憩時間、休日など労働時間に関する情報
給与の決定、計算・支払方法、締め日や支払日、昇給などに関する情報
退職に関する情報
このうち、昇給に関する情報以外は、すべて書面で明示することが必要です。

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給与計算の方法とは?

給与の概要

給与は次のような構造となっています。

[支給額: 基本給と残業代]―[控除項目: 社会保険料・雇用保険料・所得税・住民税]=手取り額
当然ですが支給額から控除額を引いたものが手取りとなります。そして会社によっては支給額に様々な手当がつくことがあります。控除についても、税金だけではなく、労使協定を結ぶことで401Kなど税金以外のものを控除することも可能です。

残業手当について

基本給は給与の改定がなければ変わりませんが、毎月変わる可能性があるのは残業代です。残業を多くすれば残業代が増えることになります。

残業割り増しについて

残業代ですが、どの位の割増を付ければよいのでしょうか。労働時間は1日8時間、1週間40時間のルールがあります。これを超えると残業代を支払わなくてはなりません。

時間外割増 25%:法定労働である1日8時間、週40時間を超えた労働時間
休日労働 35%:法定休日(週1日)における労働時間
深夜割増 25%:22時から5時までの間の労働時間
法定外休日の労働:0% だたし、これによって1日8時間1週間40時間を超えたら時間外割増として支払いを行います。

端数処理の注意点

残業代の端数処理についても注意点があります。原則は1分でも多く働けばその分を支払う必要がありますが、例外として次の処理は認められています。

1ヶ月間における残業、休日出勤、深夜残業の【合計時間数】に1時間未満の端数がある場合、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる
② 「給与額(基本給)÷労働時間(残業以外)」という計算をし、1時間当たりの給料、残業代に円未満の端数が生じた場合、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げる
1ヶ月における残業代、休日出勤手当、深夜手当の割増賃金部分の総額に1円未満の端数が生じた場合、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げる

このことを知らない会社はここまでは知らないので、残業時間の端数処理を30分単位、15分単位などとしていることもあります。販売されている給与計算ソフトにも注意が必要です。最初に設定をする際にこのことを理解して設定をしていきましょう。万が一出来ていない場合には、労働基準監督署の調査があった場合、端数時間の処理の間違いを指摘される可能性は高いです。
その際には、切り捨てていた残業時間を集計しその時間に見合う残業代の支払いを求められることになってしいます。

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まとめ

給与計算とはいえ準備が大切です。そして給与ソフトを使用する際には設定時の端数処理にも気を付けましょう。ほとんどのソフトは法定に沿った設定が可能です。使う側が正しい処理を理解しておくことが大切です。

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