【起業家一年目の通信簿】起業してから事業内容を変えることは怖いことではない!ボラティリティが高いからこその強み
- 起業して1年。当初のイメージとの違いは?
- 事業内容を変えることを恐れない!スペシャリストでないからこその強み
- IT係長からweb制作へ!経験がなかった事業で売り上げを上げる秘訣は?!
伊藤)IT係長のあとは何をやったの?
櫻井)webサイトのシステム開発をやっていました。
伊藤)いわゆる制作だよね?それはどういう風に営業していったの?
櫻井)私は自分から売り込む営業というわけではなくて、日々色々な人と会っていく中で、色々な人の課題解決をしていった結果として仕事になるというかたちでした。なので積極的に営業をしていたという感覚はないです。仕事は100%紹介のみなので。
伊藤)web専門でやっている会社でも案件ありませんっていうところが山のようにある中で、いま順調に売り上げを伸ばしているのはなんでだと思う?最初スタート時点ではそのリソースなかったわけでしょ?仕事ないフリーランスの人もたくさんいる中で売り上げを上げられている理由って何?
櫻井)提案力じゃないですかね?web制作会社にあんな金額払ってこんなものしかできないんだったら自分に任した方がいいですよという。あとはとにかくたくさんの人に会っていますね。前職の癖かもしれないんですけど、1週間に数百人に会うとか普通だったんですよね。もちろん向き不向きがあると思うんですが。私は会った人の中で連絡が来た人としか会わないというルールを自分で決めていて。それでも一週間で例えば100人の人に会うとかを最初はやっていました。そうしていくうちに自然と仕事に繋がっていきました。
伊藤)今までは反省点を話してもらったけど、逆に良かって点はどこ?
櫻井)生き抜くすべが増えたってことですね。もともとWeb制作に関しては初心者レベルだったのにそれを人に教えて、最初は10万くらいでサイトを作り始めたところから60万、80万と単価が上がってというところは良かったですね
伊藤)なんで単価上げられるようになったの?
櫻井)単純に戦略立案から全て見られるようになったってところですかね。それは量をこなしたからです。現状のままじゃ良くないという想いから量を増やしました。自分の現状に対して不安しかないんですよ。世の中のすごい人しか見られないんで、自分はなんでこんなレベルなんだろうといつも思っていて、もっと良くなるしかなかったんです。
伊藤)現状を良くしていくためには何が必要だと考えてる?
櫻井)単純に1日の時間を二分して半分をインプットもう半分をアウトプット。アウトプットするためにインプットをするという習慣を日常的に入れていくことが大事だと思います。人に会うのもそうですが、ネットの情報だけ見るのはナンセンスだと思っていまして。よく伊藤さんもよくおっしゃってますけど、自分を違う環境においてみるとかもいいと思います。世の中には課題しかなくて、その課題っていうのを自分ならどうやって解決するのかという視点を全てにおいて持っておくことが癖になっています。
伊藤)今後について、何をフィードバックして、何を改善しようとしているの?
櫻井)自分自身の事業モデルとして教育した人材を送り込んで利益をあげようという発想は自分には合わないということを理解しました。今やっていることっていうのはやっぱり自分自身が直で世の中と繋がりながらどんどん情報発信をしていって、そういうことに興味がある人から相談がくる昔の形に戻していこうと思っています。
お金をとらずに教えてしまう癖があって、なんでもやってあげすぎてしまったというのは反省点です。提供したノウハウの対価として金銭をもらうっていうのは絶対やらなきゃいけないことなのに、ただのボランティアみたいになっていたのがいちばんの問題でしたね。感謝は最初だけで、どんどんそれが当たり前になっていってしまいます。やはり仕事をする上で対価である金銭を得るということはとても大切なのだと身を以て実感しました。なので、契約内容なども見直しました。「なんでもタダで教えますよ」ではなくて、「ここから先は仕事として任せてください」というかたちにしないとメリハリもつかないので。
伊藤)今のスコアとかも一年目ですごいと思うんだけど、でももっとできるんじゃないかって思う部分もあって、そこは何がボトルネックなんだと思う?
櫻井)ボラティリティーの高さです。そこが、私が起業した根っこなんですよね。会社員は無理なんですよ本当に。会社員を続けられるのも本当に一つの才能だと思っていて、私はどんどんやりたいことのアイディアが日々生まれて言って息苦しいんです。そのアイディアを誰かに話して誰かが形にしてくれればいいなと思っていて。その中で自分はこれだけをやろうっていうのは固定しなくてもいいと思っているんですよ。なぜならまた一個やったら次のやりたいことがまた出てきて。それをすることによって見える世界が変わるというのを自分の経験則で知っているので、そこは自分の心の声にしたがってどんどんやっていけばいいと。途中まで私がやった事業で引き継ぎたい人がいればそれは全て渡すし、あまりしがみつくという意識がないんですよね。
伊藤)櫻井さんは興味の移り変わりがすごく早いなって思っていて。ボラティリティーって変動制や蓋然性の高さをいうわけだけど、それってビジネス的にいうと本来よくないわけよ。好奇心が強いってこととボラティリティーが高いっていうのは表裏一体なわけ。好奇心低い人は同じ場所にい続けるが故にボラティリティーが低い。でも好奇心がある人は違う。今まではいっていなかったことを本気で今一生懸命やろうとかっていっちゃう。
櫻井)今やっておくと面白いなって思うものに種まきをする習慣はあります。もしかしたらそのタネは一生芽吹かないかもしれないし、もしかしたら大きな花になるかもしれない。そういう風なことを発信してタネを蒔いていたら、実はこういう相談あるんだよと思いもよらぬところから仕事につながることになるので、やりたいことは随時変わっていってもいいんじゃないかなと思っています。
伊藤)最後に一言何かあれば
櫻井)同じく起業している仲間に対して、私自身もまだ一年の若輩なんですけど、一つだけ言えることがあるとすれば私は誰よりも変化を恐れていないという自信があります。色々騙されたり負債を背負ったりとかきつい思いをしたこともあったんですけど、多分いま過去に戻れたとしても私は同じことをすると思うんですよね。それによって得るものがすごく大きいので。どんなことが起ころうとどんどんチャレンジはし続けるし、そういう意味で「チャレンジャーズ」っていう言葉の通りで、起業したいんだったら絶対踏みとどまったらいけない!なんでもチェレンジしつつ、でも会社を死なせないようにはしなきゃいけないと思っています。ただ、結局会社にとって一番死ぬリスクが高いことって止まることだと思っているので、それを皆さん伝えられたらよかったと思います。
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