地方ではどんな動きが起きている?地方起業の失敗と成功とは

ポイント
  1. 地方で起こっている現状
  2. 地方起業の失敗につながる点とは?
  3. 地方起業のメリットと成功のポイント

目次 [非表示]

地方起業の失敗につながる点とは?

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起業に対して勉強不足

「企業の5年、10年生存率は…」という発表をよく耳にする方もいるでしょう。起業をしても、5年後10年後に存続している会社は数%~十数%程度にとどまるというのを聞くと、いかに事業を継続していけるかビジネス設計が大切であるということがわかりますよね。

起業に失敗している人の多くは、「夢や想い」と「現実」がきちんと見えておらず、起業することばかりに気持ちが高まり、起業後を見据えた準備ができていないことが要因になっているようです。起業してからが、本当のスタート。想いを持って起業するからには、10年先も世の中や大切なお客様が喜んでくれるものを提供し続け、事業を継続していきたいですよね。もちろん勉強だけではなく、さまざまな人のつながりやきっかけが起業を加速させてくれるかもしれません。

それでも、「なぜ、起業をするのか?」「起業に向けて必要なステップとは?」「起業後の展開はどうするのか?」…そこに対してしっかりと向き合っておいてください。タイミングや勢いも大切なことはありますが、そのときに慌てず起業に向かえるよう学んでおきましょう。

合わせて起業するうえでのヒントとして、こちらも読んでみてください。
起業、「なぜ成功する人と失敗する人がいるのか!」
起業・独立・開業で失敗するパターン62選【起業支援の専門家が指摘!】

地域の理解不足

起業にあたって、資金面の課題もありますが、地方での起業では「その土地に馴染んで、事業継続ができるか」という問題があります。実際に、起業をすることができたとしても、現実の生活環境やその地域にいる人々と馴染めずに苦労している人もいるのです。

地域によってはまだまだ保守的な考えを持つ地域もあり、ヨソ者が起業してビジネスをする…となると新しい風が入ってくることに戸惑いや、理解し合うまでに時間を要することも現実としてあることを理解しておきましょう。自分たちがビジネスをする拠点となる場所です。事業を継続していくためにも、地域を知るということは資金を調達する以上に重要なことではないでしょうか。

どんな特性を持っているのか?
どのような人たちがいるのか?
周辺の環境はどうなっているのか?

「こんなはずではなかった…」となる前に、起業前にその地に足を運び、実際に地元の人たちと触れ合う機会を作るなど、地域を知る努力を怠らないようにしましょう。

また、地方で起きていることとして、全国にさまざまな創業支援があることにも少し触れましたが、あくまでも支援策については心強いサポートのひとつと捉えてください。地方で持続的な経営を行っていくために、起業そして地域の理解を深め準備をしていきましょう。

地方起業のメリットと成功のポイント

首都圏での起業と比較して、地方の起業についてのメリットは少なくとも4つあるといえます。

地方起業のメリット

①コストが安い
起業するにあたっては、賃料や人件費などのランニングコストはできるだけ安くおさえて事業に注力したいところ。全国の物価指数を見てみると、財務省が発表した都道府県別消費者物価指数では、人口が密集している東京都が104.4と最も高く、最も低い結果となった群馬県に比べて、8.5%物価指数が高いことがわかっています。人口が少ない地域であればあるほど、物価は安いのでコストをかけずに事業を行うことが可能です。
都道府県別消費者物価指数

②競合が少ない
都心には人口が多い分、確かに優秀な人材や企業が集まっていますが、その分当然競合も多くなってきます。一方、地方では競合が少ないことで事業参入がしやすいという点や、地域の中で注目度が高まる可能性は大いにあります。都心部にいて多くの競合他社の中に埋もれてしまうよりも、注目を集めるチャンスがあるといえます。

③地域ネットワークが強い
各自治体はさまざまな施策を通して新たな地域活性の可能性に取り組んでいますが、地方では地域によってまだまだ保守的な考えは残っています。新しい何かを受け入れるのには多少時間がかかります。しかし、ひとたび地域に受け入れられると、人のつながりが強い地方においては心強いファンができます。地域ネットワークやコミュニティの影響力に驚かされると思いますが、これは起業において都心部にはないメリットといえるでしょう。

では、地方のメリットがわかったところで、起業を成功させていくポイントを見ていきましょう。

地方起業を成功させるポイント

①地域の資源を活かす
各地域にそれぞれ伝統文化や特産品といった受け継がれてきた技術やその土地ならではのものや環境がありますよね。地域資源と自分たちの持つノウハウがかけ合わさることによって、地域に新たな風を吹き込む事業を生むことができます。独自のブランディングをつくりだすことも可能になるでしょう。

②地域との関わりを持つ
地方起業のメリットでもお伝えしたように、地域のネットワークは事業を推進するにあたって大きな力となります。地元に根付いている人たちとしっかり人間関係を築くことができると、口コミによって情報が早く伝わっていきます。自分たちがなぜこの地域で起業するのかということを理解し受け入れてもらうためにも、積極的に地元の行事や活動に参加したり、地元の人たちとの交流を図る機会を持つようにしましょう。

③ITリテラシーを高める
近年では、地方においても通信設備が整えられ、都市部ではなくても働ける環境を整備している地域も増えました。インターネットで情報発信を容易にでき、最近ではリモートワークをする人たちが増えている時代の流れがあります。そのため、ITリテラシーが高ければ地方であっても、都市部と同じように発信したり事業の可能性が広がっていくのです。

地方での起業においてメリットとともに、自分の目指したいライフスタイルや仕事の選択肢として地方の可能性は高まっています。しっかりと地域を理解することで、地方起業を成功させましょう。

おわりに

本記事では、働き方の多様化によって注目されている「地方起業」において、今起きている現状と地方での失敗や成功のポイントをお届けしました。起業はゴールではありません。起業後、いかにして事業を継続していくかが大変になってきます。成功のポイントをお伝えしましたが、想定外の出来事が起こる可能性もあり必ずしもすぐに成功にたどり着くとは限りません。だからこそ、しっかりと起業そして地域性などを理解し、向き合って準備していってくださいね。

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