士業における効果的な顧客獲得の方法と失敗しないための注意点

非常に難しい国家試験を突破して資格を取得し士業の看板を掲げたからといって、自動的に顧客が集まって来るわけではありません。起業して最初のうちは知人の紹介などで顧客を獲得できることもあります。しかし継続的に顧客を確保し経営を安定させるためには、ライバルが多い競争社会において集客のための様々な戦略を準備することが必要です。

そこでその戦略と注意点を解説します。

士業に求められるものとは?

弁護士や税理士など士業に顧客が求めるものは何でしょうか?それは信頼性・専門性・問題解決能力です。

まず信頼性についてですが、士業に携わる人間は先生と呼ばれる立場に立ち、一般人から尊敬される人格であることを求められます。具体的に言えば、親切・丁寧な態度で接するだけでなく、依頼者の心情を汲み取って常に寄り添う態度を貫くことも必要です。このような高いコミュニケーション能力があれば、顧客は安心して仕事を頼めるので、口コミによる評判の伝播やリピーターの確保につなげることができます。

次に顧客が士業に期待するものは専門性です。依頼者は自分が解決して欲しい問題について、他の同業者より同種の案件に関わった経験が豊富で対応すべき実践的な手段を心得ている専門家を求めるものです。

依頼者の抱える悩みが特殊なケースであれば、広く浅い知識を持っているよりも特定の得意分野で活躍できる自信のある士業者の方が重宝されます。たとえば弁護士を例に挙げると、不動産関係のトラブルに詳しく土地所有権を争う民事裁判の経験が多ければ、土地の不法占拠や境界線の確認でもめている所有者などの依頼者の需要は高いでしょう。

そして士業者に求められる重要な要素として問題解決能力が上げられます。時に高額な報酬を支払わなければならない顧客にとって、士業者が問題を解決できるかどうかは依頼する基準として優先順位が高いと言えます。

法律問題の場合は法律事務所に着手金を払わなければならないケースが多く、問題解決ができず依頼通りの結果が得られなくても着手金は戻ってこないことがほとんどです。したがって問題解決能力の高い士業者を依頼者が選ぼうとするのは当然と言えます。

士業の顧客獲得方法について

顧客獲得のためには広報戦略が必要です。起業したばかりの士業者は人脈ゼロでも、web戦略としてホームページを制作して開業したことを宣伝できます。開業資金が少なくても無料で作成できるサイトがあるので、パソコンとネット環境さえあれば誰でも始められます。

先述したように顧客が士業に求めるものを考慮しながら、顧客獲得の有効な手段を検討してみましょう。ホームページには、見えやすい場所に士業者の経歴やオフィスの位置情報などを提示するとともに、料金体系を明示する必要があります。 料金体系がわかりにくい場所にあると、訪問者は不当に高額な料金を請求されるのではないかと不信感を抱いてしまいます。

可能なら経歴の脇に顔写真やオフィスの雰囲気がわかる写真など載せると親近感が湧きます。オフィスの固定電話の番号と受付時間を載せておき、時間外の問い合わせフォームも併設しておくと、いつでも相談を受け付ける姿勢が見えて好感が持てます。

また世間で知られている事例について士業者の意見表明や持論を付記しておくと、士業者の価値観や人格がわかりやすくなり訪問者が頼みやすくなります。また法律改正や手続きの変更など有効な情報提供を更新していくと、役に立つ情報をもらえる有益なサイトとして訪問者の評価が高まります。

情報の中に自分の得意分野をアピールできる場面を作って、強みを宣伝できます。そして独自の観点からプロとしてのアドバイス事例を掲載することも問題解決能力を宣伝する上で重要です。訪問者は自分の抱える問題に類似した事例について、納得のいくような忠告をしてくれる専門家に出会えれば依頼したくなるものだからです。

web戦略で忘れてはならないのがSEO対策で、検索エンジンの上位に載せるための工夫をして自分のホームページが検索する人の目に留まるようにしなければなりません。

web戦略だけでなく、相談者と直接接する機会を設けることも重要です。具体的にはホームページで電話相談や無料相談会の開催を告知して、電話でやり取りしたり実際に会場で顔を合わせて相談に乗ることが必要になります。相談者は実際に電話で士業者の声を聴くと、自分が頼みやすい人物かどうかある程度判断しやすくなります。

コミュニケーション能力の高い士業者にとって、対面式の相談は人間関係を構築するうえで最も効果的と言えます。いずれにしても士業者は初対面の相手に対して信頼性を高めるようなアピールができる絶好のチャンスです。

士業の顧客獲得における注意点

ホームページを開設する際に注意すべき点は、いったん開設した以上頻繁に更新して常に新しい情報を提供していく努力を怠らないことです。せっかくビジュアル的に美しいホームページを作っても更新されず古い情報が提示されたままだと、訪問者に開店休業のような印象を与えてしまいます。

提供すべき新しい情報とは士業者としての近況報告や活動記録などのことで、少しずつでも良いので毎日のようにアップしていくことです。

ただし業務に関係ない情報は士業者本人の人柄を表すものでも過剰にならないように注意が必要です。 趣味や家族のことなどあまりプライベートなことを載せすぎると、ホームページ全体が軽いイメージになって信頼度が下がってしまい、深刻な問題を相談しようとする訪問者の足が遠のいてしまうおそれがあります。

また問い合わせフォームに書き込みがあれば、速やかに返信するようにしましょう。間を置かずに返信できれば、事業への意欲と迅速な処理能力のアピールになります。自己主張だけでなく顧客のレビューなど客観的な評価も掲載すると、訪問者は第三者の意見も聞けて信頼性が担保されます。

辛口のレビューに対しては否定せずに誠実で丁寧な回答を添えれば更に好感度が上がります。 ただ必要以上にネガティブなことは書かない方が良いでしょう。顧客や同業者に対する非難などは論外ですが、士業に無関係の人間関係であっても他人を詰るような文章は載せないようにします。

また自分の得意分野をアピールすることは重要ですが、むやみに専門用語を駆使せず、素人にもわかりやすい日常の言葉で説明することが必要です。専門分野の紹介の際に、なぜその分野に特化したのか、どのように専門知識を生かして問題解決できるのかについても言及すると説得力があります。

電話や対面式の相談においては、コミュニケーション能力が問われるので、短時間でできるだけ多くの知識を提供しようとするのではなく、相手のペースに合わせて喋ることを最優先にしなければなりません。相手がゆっくり話しているのに士業者が早口で話すと、相談を早く終わらせたいのではないか?と相談者は不安になって不誠実な印象を持たれてしまいます。

相手の相談の内容が自分の得意分野でどんなに自信があっても、居丈高な態度にならないように気をつけましょう。

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