50代で起業を決意!あるシニア起業者の夢と不安

ポイント
  1. 自分にたりないことで、ある程度知っておかなければならないこと
  2. 新規ビジネス立ち上げに関する事前調査など
  3. チャレンジャーズの活用

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4、新規ビジネス立ち上げに関する事前調査など

自分の場合は複数の事業を前提にしていたため分散しすぎ、ひとつに注力することができませんでした。これまで働いていた業界と異なった事業にもかかわらず、広く浅くしかできていない状況です。現在は3つの方法でこの状態を克服しています。

1つ目は、ウェブサイトで調べたり、チャレンジャーズの過去の動画や録音で勉強します。
2つ目は外に出て、各種起業のセミナーなどで刺激をもらいます。
3つ目はクラシックコンサートに行ってリラックスして、「アルファ波」で翌日以降のチャレンジに立ち向かいます。

皇后様がサントリーホールにて音楽鑑賞

ここ数年、実際に注力したのは、いかによいアイディアを自分の引き出しに蓄えるかでした。

情報収集の方法として、平日放送番組の「ワールドビジネスサテライト」のほか、主に「ガイアの夜明け」と「カンブリア宮殿」などを録画して時間がある時にまとめながら考え、自分のなかで消化しながらヒントを書き残すようにしていました。

普段このくり返しで頭の訓練をしていましたので、友人との会話のなかでもいろいろ話がスムーズに展開することが多くなりました。他業界の話が多くできるようになり、この蓄積は今後の新たなビジネス展開にもつながることが多く含まれていますような気がします。

5、時間

これまで会社勤めから解放されたことも多少関係しているのかもしれませんが、これまでできなかったこともやり出しましたので、結果的に時間の使い方に「遊び」や「無駄」が散見されます。

自由になって2か月くらいの間は、日々の生活のなかで時間的な余裕がまったく感じられません。今後は優先順位をつけながら、ターゲットを絞り、時間をより有効に使わなければなりません。

人生における時間管理(生き方=老後の生活パターン)という視点では、105歳で亡くなった聖路加国際病院の名誉院長、日野原重明さんはほぼ生涯現役で社会に貢献されました。また、ある友人は、元気で120歳まで生きると宣言し、日々の生活のなかで、無理せずに生活習慣を改善し、体脂肪率を、通常では考えられない10%を切るレベルまで落としています。

少し弱気な自分は先日、別の友人に触発され、従来のように通勤して働くのではなく、働き方を変えられるのなら90歳まで働きたいと「宣言?」(失言?)してしまいました。あと32年もの時間がありますので、複数の事業を手掛けても大丈夫だとまわりに言い聞かせています(笑)。

その可能性を高めるために、今後も年平均50回は水泳で体を鍛えなければならないと思います。これまで約20年間でざっくり1100キロメートル程度の距離を泳ぎ、車の走行距離で換算すれば東京・札幌間(1158キロメートル)とほぼ同じ距離になりました。

今後は少しずつペースをスローダウンせざるを得ませんが、90歳までに、努力目標として福岡・札幌間の距離(2070キロメートル)、日本横断を目指したいところです。結果、90歳まで健康で働けることができれば、なんらかのかたちで社会貢献をしたい、また、できると信じています。

まだ多くの自分と同世代の人は、老後は年金がもらえるから悠々自適な生活を送りたい発想を持っているようですが、自分はその考え方には同調したくありません。しかし、「働く=他人に向けた時間」と「楽しむ=自分に向けた時間」の割合は変わりますが、この両者が併存して初めて意味のある人生・老後になるのではないでしょうか。

6、チャレンジャーズの活用

自分はチャレンジャーズの「ヘビーユーザー」かもしれません。昨年、メンバーになってからはいろいろな側面からとにかく吸収したいと思いました。理由は簡単です。

これまで自分が働いていた金融業界(規制業界=守られている業界)の常識は他の業界との違い、ギャップが大きいから。そのことは最初から認識していていましたので、リハビリも兼ねて接点を増やしました。

その方法は主に3つあります。

1、各種勉強会&食事会に積極的に参加
1番時間を割いたのは、ウェブサイト作成の勉強会。ここ数か月で40時間以上も費やしました。今後、自社のすべてのウェブサイトを自分で構築するのではありません。

しかし、用語も含めて最低限のウェブサイトの常識、心構え、作り手目線などを身につけることは大切だと思ったからです。日野講師のわかりやすい講義は本当によかったです。また、高須英治講師による『リファーラル・マーケティング』(アイヴァン・マイズナー&マイク・マセドニオ著、大野真徳訳)は、印象深いレッスンでした。

チャレンジャーズメンバー、高須さんによる講義
チャレンジャーズメンバー、高須さんによる講義

サービスや商品の委託、紹介、推薦などをマーケティング戦略として実践する手法ですが、その理論は古いようで斬新なものでした。紹介顧客のロイヤリティが高いと同時に、高い確率で更に別の顧客を紹介してもらえるなど、効果は検証されています。

2、チャレンジャーズのウェブサイトの活用
起業のイロハから専門的な内容まで、たくさん掲載されていますので、自己啓発や自分を刺激する意味でも使わない手はないと思っています。

3、伊藤社長との接点を増やすと同時に伊藤社長のネットワーク活用
会社勤めが長くなりますと、若い起業家と接するのは新鮮でわくわくします。自分が知っている日本の上場企業で働く20代や30代とは違い、元気があります。

より重要なことは、チャレンジャーズの幅広いネットワークは、自分がこれまでに接することがほとんどない人ばかりでした。特に伊藤社長の地方自治体などとのパイプラインは、自分が今後展開するビジネスにとっては貴重だと思いました。

「日本の伝統」や「日本のよいものを海外に紹介したい」が自分のなかのテーマとしてあります。初見の外国人による、より純粋な目線で評価してもらえれば、地方が元気になる要素&素材はいっぱいあります。

目指すは「Win-Win-Win」のプラットフォーム構築です(外国人消費者:地方:よい商品や伝統の継承)。

一例として、まさに現在進めている、あるプロジェクトでは伊藤社長の紹介から、ある地方大学のプロジェクト担当者にアクセスすることができました。もし、先方が当方の提案が受け入れれば、日本初の●●●となります。

大阪大学の中川准教授
大阪大学の中川准教授

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著者プロフィール

鈴木 響

鈴木 響

父親の仕事の関係で、上海生まれの上海育ち。小さい時から日中2つの異なるカルチャーの中で育ち、大学に入ってからは英語研究会で「欧米」カルチャーに触れ、マルチカルチャー人間となる。その後34年間、証券会社に勤める。外資含め計5社の証券会社で、多くの当社初、業界初、日本初の商品開発やサービス提供に携わる。2018年6月退職。 2018年9月〜上海復旦大学へ入学予定。起業準備中。日本の色々な良いものやサービスのコンテンツを活用及び加工しつつ、中国の中間層や富裕層の中で急速に高まっている「本物志向ニーズ」とのマッチングビジネスをやろうと着実に準備を進めている。