イノベーションと進歩の違いを知ることで売れる商品&サービスができる

ポイント
  1. イノベーションには、2つのイノベーションがある
  2. 今必要とされているイノベーションとは何か
  3. イノベーションを起こすには、自分の価値観を変えること

目次 [非表示]

2つのイノベーション

よく、イノベーションには、2つのイノベーションがあると言われます。

1つは、小さい改善を積み重ねて、結果として、とてつもない大きな成果にたどり着くことです。車の燃費効率を改善し続けて、結果として、例えば、燃費が20年前の20倍になりましたというような話です。

もう1つは、「何が良いのか?ということ、価値観自体を変えてしまうこと」意味でのイノベーションです。アップルのアイフォンはまさにイノベーションを起こした商品です。電話の定義=役割=価値を間違いなく変えましたよね。


一橋大学大学院の教授である楠木さん曰く、イノベーションの定義を「何が良いのか?ということ、価値観自体を変えてしまうこと」とされています。そのため、燃費の話は、進歩であって、イノベーションではないという定義をされています。燃費の話は、進歩だと。

どちらも大切な社会活動であることに違いはありません。ただ圧倒的に成熟したマーケットにおいて、進歩の先に何が待っているかというと「終わり」が待っているということです。行き止まり、後退しなくてはいけない可能性があるわけです。

今必要とされているイノベーション

宅配便が今より1時間早く届くことが便利なのか?
カメラの画素数が今よりよくなることが便利なのか?
車の燃費が今より10%改善することが便利なのか?


進歩=コツコツ型の積み上げ方の改善作業を日本人はとても得意としています。

これまで与えられた問題にコツコツ準備して、できるようにしていくというプロセスを通ってきているからだと思っています。ただかなりの領域で進歩の行き止まりが見えてきているということです。

そのため、僕たちに必要な視点というのは、イノベーションなんだということです。成熟して、ある意味、行き止まりにぶつかったときにはとても停滞感があります。この停滞感を打ち破るのがイノベーションです。自分自体のベースとなる価値観=何を良いと思っているのかが変わることで、イノベーションのきっかけになります。

イノベーションを起こすには、自分の価値観を変えること

ガイアの夜明けで、グッドウィルの創業者の折口さんが出ていました。

グッドウィル自体とてつもないベンチャーだったわけですが、倒産し、折口さんは現在アメリカを中心とし投資家となっていました。その中で、「1つの人生の中で、複数の役割をやってみるということもよいかもしれません」ということを仰っていました。

これも自分の価値観に気が付くとてもよい機会なのだと思います。価値観を固定させてはいけないのだと。

マクロ的な変化が日本で間違いなく起きます。人口減少、外国人の増加、空き家問題、AI、仮想通貨など。日本全体で、何が良いものなのか?という価値観が変わっていきます。このようなタイミングは価値観が変わるわけなので、とてもチャンスなわけです。


問題を解決するために、新しい何かが登場すると、必ずそのことに伴う問題が起きて、またその問題を解決するために、新しい何かが登場するということをずっと繰り返しています。そのため、問題がなくなることはありません。

ということで、新しい変化に伴うこと問題が必ず生じるわけです。チャンスと捉えていきましょう。

参考:ダイヤモンド特集総予測2018内の楠木建さんのインタビューを少し参考にしています。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

2009年慶應義塾大学法学部を卒業後に、2010年株式会社ウェイビーを創業。
創業以来、一貫して、中小企業、個人事業主のインキュベーション(成長支援)に従事。
その数1,200社超。「世界を豊かにする経済成長のビジネスインフラを創る」というウェイビーの理念が大好き。
世界経済フォーラムが選ぶ若手リーダー選抜、徳島大学客員教授、スモールビジネス向け書籍7冊出版。