NPO法人を設立する場合の必要書類を理解しよう

ポイント
  1. 必要書類が多いのでチェックを忘れずにしよう
  2. NPO法人を設立する場合の必要書類

NPO法人を設立したいと考えている社会起業家の方は多くいるでしょう。

ですが、一体どのような書類が必要なのかわからない人もまた多いと思います。専門家に頼んでしまえば知らなくてもいいだろうと思うかもしれませんが、あなたが設立して事業をおこなう組織ですので、NPO法人を設立する場合の必要書類は最低限知っておいて損はありません。

ここではNPO法人を設立する場合の必要書類と解説していきたいと思います。

NPO法人を設立する(認証申請)場合の必要書類

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この項では必要書類を紹介していきます。事業拠点とする予定の地方自治体のホームページを閲覧すれば書類がダウンロードできる地域がほとんどでしょう。
また、それぞれの書類に記載例があることが多いとは思いますが、様式は統一されているわけではありませんので作りやすい様式で作成しても問題ありません。

特定非営利活動法人設立認証申請書(様式1号)

特定非営利活動法人設立認証申請書は、NPO法人を設立する場合の必要な提出書類の根本となる申請書となります。各地方自治体によって様式が異なることもありますので、気になる場合には1度市区町村役場で担当者に様式について確認するといいでしょう。

NPO法人は認証を受けなければ法務局で登記をおこなうことができませんので、認証されるかどうかがNPO法人として活動できる最初の大きなハードルであると覚えておきましょう。

設立段階で時間が予想以上にかかってしまうと経営計画にも乱れが生じてしまい、時間を浪費しただけだったといったこともありますので準備を怠ることが無いようにしましょう。

定款

定款はNPO法人だからといって、株式会社・合同会社の営利企業と全く異なる形式で作成しなければいけない特殊なものではありません。

定款には必要事項を記載して、後で定款変更するようなことが起きないように配慮しておきましょう。営利企業で電子定款としない場合に必要となる5万円分の収入印紙はNPO法人では必要はありません。

定款は2部必要となる場合もありますので、自治体に確認した上で2部必要な場合は忘れないように2部準備してください。

役員名簿

役員名簿の例を挙げておきますので、参考にしてみてください。

区分 役職名 氏名 住所または居所 報酬の有無
理事 理事長 ○○○○ 〇〇県○○市○○町〇番〇号 無し
理事 副理事長 ○○○○ ○○県△△市◆町△△番地 無し
理事 理事 ○○○○ △△市△△町△△丁目〇号 無し
理事 理事 ○○○○ 〇〇県△郡○○町◆番地 無し
監事 監事 ○○○○ ○○市○○町△△番△号 有り

役員名簿の記載の注意点

☆氏名・住所または居所・報酬の有無は全役員について記載すること
☆理事と監事の区別を記載すること
☆理事の役職名を決めている場合には役職名を記載すること
☆役員総数に対する報酬を受け取る役員の割合は3分の1であること

以上のことに気を付けて役員名簿を作成しましょう。

就任承諾及び誓約書

就任承諾及び誓約書役員(理事・監事)が法人に提出する書類となります。就任承諾及び誓約書の原本は法人で保管しておき、所轄庁には原本を複写し、設立代表者が証明したもの(謄本と呼ばれます)を提出しましょう。

役員に就任する場合の注意点

就任承諾及び誓約書には以下の文章を記載します。
「私は、 特定非営利活動法人○○○○○の( )に就任することを承諾するとともに、特定非営利活動促進法第20条各号に該当しないこと及び同法第21条の規定に違反しないことを誓約します。」

特定非営利活動促進法21号の規定違反は役員総数が4人または5人の法人で配偶者や三親等以内の親族ペアがいれば違反となるので、役員を親族で固めていなければほぼ問題はないでしょう。

特定非営利活動促進法20号については条件が定められており、当てはまると役員に就任できませんので、事前に役員予定者に確認をしておくことが重要です。以下にチェックリストを記載しますので、しっかりと事前チェックをしておきましょう。

第20号の該当チェックリスト

①    成年被後見人または被保佐人

②    破産者で復権を得ない者

③    禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わった日またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

④    以下の理由で罰金の刑に処せられ、その執行を終わった日またはその執行を受けることが亡くなった日から2年を経過しない者
・特定非営利活動促進法の規定に違反した場合
・暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反した場合
・刑法第204条「傷害」第206条「傷害及び傷害致死の現場助勢」第208条「暴行」第208条の3「凶器準備集合及び結集」第222条「脅迫」第247条「背任」の罪を犯した場合
・暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯した場合

⑤    暴力団の構成員(暴力団の構成団体の構成員も含まれます)もしくは暴力団の構成員でなくなった日から5年を経過しない者

⑥    設立の認証を取り消された特定非営利活動法人の解散当時の役員で、設立の認証を取り消された日から2年を経過しない者

各役員の住所または居所を証する書面

役員全員の住所や居所がわかるものを用意しましょう。一般的には役員の住民票の写しなどを利用すると思われます。

社員のうち10人以上の者の氏名及び住所又は居所を記載した書面

NPO法人として認証されるためには、社員が10名以上存在していなければいけません。認証要件の社員が本当に10名以上存在しているかを証明する書類が社員のうち10人以上の方を記載した名簿となります。

設立時社員が30人いたとしても全員を記載する必要はありません。あくまでも認証要件の10人をクリアしているという証明のための名簿ですので、最低10名が記載してあれば問題ありません。

法第2条第2項第2号及び法第12条第1項第3号に該当することを確認したことを示す書面

認証の要件に該当しているかどうかを設立総会にて確認する書類です。認証の要件については以下に記載しますので、該当しているかどうか確認してください。

認証要件

☆宗教活動や政治活動を主たる目的とするものではないこと
☆特定の公職者または政党を推薦・支持・反対することを目的とするものでないこと
☆暴力団または暴力団もしくはその構成員もしくは構成員でなくなった日から5年を経過しない者の統制の下にある団体でないこと

設立趣旨書

設立趣旨書は、NPO法人の目的や設立の経緯、認証後の活動方針について記載する書類となります。既に存在している任意団体からNPO法人となる場合には、これまで任意団体でどのような活動をしてきたのかについても記載する必要があります。

設立についての意思の決定を証する議事録の謄本

設立についての意思の決定を証する議事録とは、設立総会の議事録がこれに当たります。NPO法人設立の意思の確認や、定款などの提出する書類について意思決定がおこなわれているかどうかを確認します。

所轄庁に提出するのは原本を複写し、設立代表者が証明した謄本であり、原本は法人にて厳重に保管しておきましょう。

設立当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書

事業計画書には、年度内に行う事業方針や目的や法人の事業内容について記載します。設立当初と翌事業年度の事業計画書は一緒にせず、別々に作成してください。

設立当初の事業年度及び翌事業年度の活動予算書

活動予算書は、年度内におこなう予定の事業の収益と費用の予算について記載します。事業計画書と同じく設立当初と翌事業年度の活動予算書は別々に作成します。

委任状

NPO法人の申請者本人が書類を提出する場合には必要ありませんが、代理人が手続きをおこなう場合には委任状が必要となりますので注意してください。

設立登記後の書類

認証が終了した後で、所轄庁に提出する書類が以下になります。認証が終わって浮かれることなく、しっかりと提出をするようにしましょう。

設立登記完了届出書

NPO法人を設立して、法務局に登記が終了したことを証明する書類となります。

登記をしたことを証する登記事項証明書

登記事項証明書は登記をした後で法務局にて交付される証明書となります。法務局で取得して所轄庁に提出するようにしてください。

登記をしたことを証する登記事項証明書の写し(14のコピー)

登記事項証明書原本とともに写し(コピー)も提出を求められる場合もありますので、念のため最初からコピーしておくと安心です。ちなみに写しだけの提出が求められることはないと考えておいてください。

設立当初の財産目録

財産目録はNPO法人設立時の財産の状況について記載します。任意団体からNPO法人に移行した場合には財産が結構あるかもしれませんが、新設NPO法人の場合で財産がない場合には0を入力して目録を完成させましょう。

簡単な作成方法としては、資産を流動資産と固定資産に分類し、負債を流動負債と固定負債に分類し、資産から負債をマイナスした金額が財産額になると覚えておくといいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はNPO法人を設立する場合に必要な書類と設立前と設立後の書類も1部紹介しました。

設立後の書類は提出先がいろいろあり、実際はまだまだあるのですが、まずはNPO法人設立のためには認証を受けなければいけませんので、認証を受けて認証後に自治体に提出する書類までを必要書類として理解しておくようにしましょう。

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