飲食業営業、酒類販売、たばこ販売するなら必ず知っておくべき許可を徹底解説

ポイント
  1. 営業許可申請について
  2. 酒類販売業免許について
  3. タバコの小売販売業の許可について

目次 [非表示]

2.酒類販売業免許

では、次に、お酒を販売する許可について詳しく見ていきましょう。

お酒を販売する場合にも、許可は必ず必要となります。お酒の販売をする場合の許可は、酒類販売業免許と言います。この免許を取得しなければ、お酒を販売する事は認められていません
区分については、2つに分かれています。

2-1.酒類販売業免許の2つの種類

①    酒類小売業免許
②    酒類卸売業免許

以上の二種類に分類されております。

酒類小売業免許とは、買う側である消費者や、料飲店の営業をする者、もしくは、お菓子などの製造業者に対し、お酒類を継続して小売販売する事を認める免許となっています。

一方、酒類卸売業免許につきましては、お酒類の販売をする業者、もしくは、種類製造業者に対し、種類を継続して卸売販売をする事を認める免許となっております。
更に、①の酒類小売業の免許につきましては、更なる種類分けがなされています。

2-1-1.酒類小売業免許の更なる3つの種類分け

・一般酒類小売業免許
・通信販売酒類小売業免許
・特殊種類小売業免許

以上の3つに、分けられています。

①    一般酒類小売業免許について
これは、お酒を販売する場所において、買う側の消費者や、料理店や、酒場等の接客をする業者に対し、全ての品目のお酒を小売りする事ができる免許です。この免許は、通販などによって、他の都道府県などの買う側である消費者に通販する事はできません

②    通信販売酒類小売業免許
名前からもおわかりの通り、通信販売における免許となります。これは、2都道府県医女うの広い範囲に渡って、買う側である消費者を対象としているものとなります。具体的には、カタログや、郵便、電話、インターネットなどを通じ、お酒類を小売販売する事ができる免許と言う事になります。

デメリットとしましては、①の一般酒類小売業免許のように、全ての酒類についての取り扱いは認められておらず、取り扱いができる品目に制限がかけられています。その制限の内容は、全種類の輸入酒類と、課税移出の数量が3000キロリットル未満などと言う規定がありますので注意が必要です。

③    特殊酒類小売業免許
これは具体的に言うと、会社の従業員や、会社の役員などに対して、社内で販売をする免許となります。

このように、酒類小売業免許の中でも、3つの種類に分けられております。

2-2.酒類卸売業免許

酒類の卸売業の免許に関しては、お酒の種類などによって分類がなされています。

①    全種類卸売業免許
②    洋酒卸売業免許
③    輸出入酒類卸売業免許
④    特殊酒類卸売業免許
⑤    ビール卸売業免許

以上の5つに分類されております。

2-2-1.それぞれの内容

・全種類卸売業免許については、名前の通り、原則全ての品目のお酒を卸売する事が可能です。

・洋酒卸売業免許については、ウイスキー、ブランデー、果実酒、甘味果実酒、発泡酒、その他の醸造酒、リキュール、スピリッツ、粉末のお酒、雑酒等を卸売する事が可能です。

・輸出入酒類卸売業免許については、輸出、輸入されるお酒類を卸売する事が可能となる免許となります。具体的には、自分の会社が、海外などから輸入したお酒などを卸売したり、こちらの日本側から海外に向けてお酒類の小売や、業者に輸出する場合の免許となります。

・特殊酒類卸売業免許については、お酒類を事業として行っている者に、特別に必要となる場合の卸売を認める免許となります。

・ビール卸売業免許については、名前の通り、ビールを卸売する事ができる免許となっています。

また、以上の5種類の内、特に新規で免許の取得が困難だとされているのが、①の全種類卸売業免許と、⑤のビール卸売業免許だと言われています

これらの、お酒に関する販売や、卸売などの事業を行う際には、このような細かく分けられている免許が必要なのが、ご理解頂けたと思います。ご自身で免許を取得する自信がないと言う方については、これらの免許を取得するのをお手伝いして下さる士業などの専門家がいますので、お願いすると言う選択も良いのかもしれません

3.タバコの小売販売業の許可

昔は、タバコ屋さんなどが多く、そこでタバコを購入したりする事が多かったのではないでしょうか。

しかし、近年では、タバコ屋さんなどは少なくなり、一般的にタバコの購入をする場合は、コンビニなどが多くなってきていると思われます。

このタバコの販売をする事業者に対しても許可が必要とされていますので、ここで解説をさせて頂きたいと思います。まず、タバコの販売をする為には、国の許可を受けなければなりません。この許可を受けるにはまず、タバコの小売販売業許可に対する申請をする事から始まります

3-1.許可手続きの概要について

財務省によると、手続きの概要については、以下の通りとなります。

CMでもよく流れているので、皆さんもご存知だとは思われますが、JT(ジェイティー)と言う、日本たばこ産業株式会社が関わってきます。まず、申請書を提出する事になりますが、申請書自体の宛先は、財務局に宛てたものになります

ただし、提出する先につきましては、営業を予定しているお店がある所在地を営業区域としている日本たばこ産業株式会社(JT)の支店に書類の提出を行う事になります。また、提出を行った際に、受付票が交付されますので、許可がでるかどうかまでの結果の通知が行われるまでは大切に保管しておいて下さい。

次に、日本たばこ産業株式会社の支店において、受付が行われた後、JT支店側から、現地の調査等が行われます。その後、財務局、または財務支局によって申請に対し、許可を下すか、不許可にするかの判断が行われる事になります。これらの決定までには、申請をした時からおよそ2か月程度を要します

無事に許可がおりた場合は、日本たばこ産業株式会社の支店において、許可証の交付が行われます。もし、残念ながら不許可となった場合については、結果の通知が、申請をした者に送られます。

無事に許可を受けた方につきましては、登録をする税金として、登録免許税の15000円を納付しなければなりません。なお、申請する用紙に関しましては、日本たばこ産業株式会社の支店にも置いてありますし、行く時間がない方は、財務省のホームページからも手に入れる事ができます
また、電子申請にての申請も可能となっていますので、是非ご利用下さい。

また、日本たばこ産業株式会社については、民間の会社となります。よって、現地の調査は行っていますが、許可をするかどうかを決定しているのは財務省となりますので、勘違いがないようにして下さい。

あくまでも、日本たばこ産業株式会社(JT)は、手続きに関する事務についての委任を受けている業者と言う事になります。

3-2.タバコ小売販売業の種類について

タバコ小売販売業については、2つの種類に分類されています。

①    一般小売販売業
②    特定小売販売業

以上の2点となります。

特定小売販売業については、細かく規定があり、旅館や劇場、売り場の免責が400平方メートル以上の大規模な小売店舗等の閉鎖性があり、喫煙設備があって、買う側である消費者が滞留性について強い施設内で販売する場合に、この許可が必要となります

一方、一般小売販売業については、上記で上げた特定小売販売業の以外の許可となります

このどちらかの許可の申請をする事になりますが、一度申請をした後、許可がおりるかどうかまでの決定までに、途中でやはり種類を変更しようと言う事は認められていません

3-3.許可の基準について

許可を受けるにも、一定の基準が設けられております。

次の内に該当するような場合については、許可を受ける事ができませんので、簡単に解説をしておきます。

①    申請をする人が、タバコの事業に関する法によって罰金刑を受けており、それから2年以内である人や、破産者等のタバコ事業の法の定めに該当している人

②    タバコを売るお店の場所が、袋小路に面している事や、消費者が購入するのに著しく不便だと判断される場所

③    タバコを売るお店の最寄りのタバコ販売店との距離について、基準距離に達していない

④    自動販売機の設置する場所について、一般小売販売業申請の場合、店舗内であれば、勤務している従業員のいる場所から、容易に見れない状態である場合
  もしくは、店舗外の場合について、勤務している店舗内の従業員から、その自動販売機、利用する人が直接容易に見えない状態である場合

⑤    特定小売販売業許可申請の場合の自動販売機の場所について、施設の中で自動販売機の管理する責任者のいる場所から自動販売機と利用する人が容易に見えない場合等。

⑥    予定している販売店舗のタバコの取り扱い予定高が、月間で4万本と言う標準取扱高に満たない場合

⑦    予定している販売店舗の使用についての権利がない場合

⑧    申請する者が法人の場合、タバコの販売が、その法人の定款や寄付などの行為等により、定められている目的の範囲に含まれない場合

等が許可の基準として上げられるものとなります。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。食料品を製造したり、それを販売する行為や、お酒の販売、タバコの販売などについても、このように細かな規定や許可が必要とされている事がわかって頂けたかと思います。

私たちが身近に簡単に購入できるこれらの商品についても、販売をしたりする側は、このような許可を受けていると言う事を、少しでもご理解頂けたらと思います。

また、これから、これらの販売などを目指されている方の参考に、少しでもなればと思います。

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