フランチャイズ経営を始めるためのステップ~開店準備編~
- 研修では積極的にノウハウを吸収
- 採用にあたっては労務の知識を最低限キャッチアップしておく
- 本当に困ったときの相談場所は
フランチャイズ契約を結んで一番最初に経験することは、「研修プログラム」への参加になります。研修プログラムでは店舗でのオペレーションに関わる実務的なことはもちろん、経営に関することやオーナーとしてのマインドセットなど、様々なことを学ぶことになるかと思います。
契約前に確認することは難しいかもしれませんが、こうした研修プログラムが充実しているか否かもフランチャイズ加盟を決断する際の考慮要素として考えるべきところです。
すでに、契約してしまってからの研修参加になるため後戻りはできません。受け身な態度ではなく、積極的にノウハウをどんどん吸収していきたいところです。
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研修参加と並行して、店舗の改装工事が進んでいくことになろうかと思います。自分の店が出来ていく様を見るのは、さぞ気持ちが高ぶることでしょう。
一通り研修プログラムの受講が済んだら、採用活動の開始です。従業員の採用の手順は以下のとおりとなります。
①採用数を決定する
②採用基準を作成する
③勤務条件(仕事の内容・給料・勤務時間・休日など)を決定する
④採用の募集を行う
⑤書類選考・面接を実施
⑥採用決定・研修
(出典:「一般社団法人フランチャイズチェーン協会」ウェブサイト)
①~③あたりは事業計画を作りこんだあたりで、ある程度、明確にされていたのではないでしょうか。また、④の募集方法に関しては、求人情報誌、店頭ポスター、ハローワークなど色々考えられますが、近年ではスマホの人材募集アプリなども有効活用するのがよいと思われます。
特に、近年では若者や主婦などのPC離れが顕著と言われています。皆様PCを開かずスマホを見ている、スマホがあれば元々PCで足していた用はほぼ事足りる時代です。
ですので、スマホを通じて求人広告を出すことは採用において重要なポイントです。有名なアプリとしてはリクルートの「とらばーゆ」、マイナビコーポレーションの「マイナビバイト」、LINEの「LINEバイト」あたりでしょうか。
また、都市部になりますが、近年では交通の便が悪いところでは募集をかけてもなかなか人が集まりづらい状況が続いています。こうしたところでは、時給を高く設定することが必要になります。
利益を出すためには、売上を上げるか、経費を下げるしかありません。フランチャイズ経営の場合には、経営の自由度が低いことにより、売上を高める点において他力本願な要素が大きいため、確実に利益を出すためには、できるだけ経費を下げることが最も近道になります。
経費は売上高に比例して発生する変動費(例えば仕入原価やロイヤリティ)と、売上高の多寡に関わらず常に一定額が毎月計上される固定費に分類されますが、人件費は固定費の代表的な一項目になります。変動費はフランチャイザーとの交渉や契約により決まってくるものなので自助努力で変えることはまず難しい項目です。それに対して、固定費は自助努力で削減可能な部分です。
このため、人件費はできるだけ削減し、可能であれば最低賃金で採用したいところですが昨今は人手不足で人材を確保するのも難しくなってきています。
そこで有効活用したいのが、①家族、②外国人留学生です。
ただし、外国人留学生の採用にあたっては一つ留意しなければいけない点があります。
外国人留学生はあくまで日本に勉学を行うために来ています。従って、持っているビザも「就労ビザ」ではなく「留学ビザ」です。本業である「学業」に支障が出るような働かせ方は当然できません。
まずは、応募にきた外国人留学生がアルバイト許可を入国管理局から事前に得ているか「在留カード」で確認するようにしましょう。また、アルバイト許可を得ていたとしてもアルバイト時間の上限は原則として「週28時間(学校が長期休暇の際は1日8時間まで可。)」です。それを超えて勤務すると「不法就労」と見做されてしまうことになるため、注意が必要です。
この他、「103万円の壁」や「130万円の壁」という単語を聞いたことはありますか?学生や主婦など他の誰かの「扶養親族」になっている場合に、扶養者や被扶養者の税負担や社会保険料の負担が変わってくる基準金額のことを指します。
詳しくはここでは説明しませんが、こうした税法や社会保険の知識も経営者には求められることになります。
ちなみに、これらの規制も近年変わりつつある部分です。常に最新の法令をキャッチアップする必要があります。
そもそも論になりますが、人を雇って働いてもらうためには、労働基準法など雇用に関する法律知識も必要になります。経営者になる際には、これらの法令等に対しても、専門的とまではいかなくても一定の基本的知識を持つことが必要不可欠な素養として求められます。
決して「ブラックバイト」と呼ばれないように、法令を遵守した採用や勤務状況を確保してください。
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