会社の商号って何の事?決定する時に注意すべきルールとは?

ポイント(この記事は5分で読み終わります)
  1. 商号を分かりやすく解説すると?
  2. 商号に関するルールについて
  3. 商号における不正競争防止法について

会社の商号と言う言葉を聞いても、パッと想像ができると言う方は意外に少ないのではないでしょうか?今回は、会社の商号について、基礎的な知識から、細かい内容に至るまで、あらゆる観点から解説を行っていきたいと思います。

会社の商号における法律に関する内容について

まず、日本では、会社の商号についての取り扱いは、主に会社法と言う法律、そして、商業登記法、更に商法等によって規定が行われているとされております。また、平成17年7月には、旧商法から新しい法律が改正されておりますから、旧商法とは区別しましょう。また、日本の法律によると、商号については「商号自由主義」が採用されている為、自由に商号を付ける事が可能だとされております。

ただし、このように法律によって、自由に決めて良いとされているとしても、何でも良いというわけではありませんので、注意が必要です。そちらも、この後、合わせて詳しく解説をさせて頂きたいと思います。

会社を設立する際に絶対必要である商号

日本において、会社を設立する為には、必ず管轄の法務局にて登記申請をしなければならない事になっております。この商号についても同様であり、登記に際には、予め決定した商号を申請する必要があると言う事です。ちなみに、登記と言う言葉も、普段なかなか聞きなれないと言う方の為に、少しだけ解説をさせて頂きたいのですが、登記と言うのは、漢字からも少し推測ができるように、「登録し、記す」と言う意味合いがあります。

設立する会社を登記すると言う事は、「この会社は私が作りましたよ」と言う第三者に対する証明にもなり、対抗する事が可能となるのです。例えば、登記をせずに会社を設立するとしましょう。(事実上は不可能ですが・・・)その会社を設立してから、必死に頑張って会社の規模を大きくしていったとします。

成功とも言えるような実績を上げている会社に、悪意を持った、第三者となる他人がこの会社を乗っ取ろう!と考え、登記をしていない事をいいことに、「この会社は私の会社である」と主張をし始めたとします。

この時、登記をしていなければ、第三者に対する対抗要件がありませんから、大問題に発展してしまうのは言うまでもありませんし、裁判をしたり余計な時間と経費をかけて闘わなければならなくなってしまうのです。

そのくらい登記をすると言う事には、しっかりとした理由があるのだと言う事を、まずは頭に入れておいて頂けたらと思います。

また、商人の方が、自然人であると言う場合においては、商号登記については、任意であるとされてはおりますが、会社の場合は必ず登記をする必要がありますので、間違いがないようにしておきましょう。

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商号登記の歴史の一例

商号については、2002年10月31日以前までについては、商号として登録をする名前の中に、アルファベットや、アラビア数字を使う事が、まだ認められておりませんでした。

皆さんもご存じの関西圏の方であれば有名ですのでご存じの方が多いのですが、ラジオのFM802がありますね。

この会社についても、当時、商業登記の上では、商業登記の規則によって、アルファベットやアラビア数字が認められていなかったのと合わせ、802の「0」についても、漢字ではなく符号とみなされ使用が出来ませんでした。ですから、当時のFM802の商号は「株式会社エフエムはちまるに」となっていたのです。

しかしながら、2002年11月より、商号登記にはローマ字、アラビア数字や、一部の符号が認められる事になった為、多くの会社が商号の変更を行ったと言う、商号の歴史とも言える一例があります。

例えば、皆さんご存知「KDDI」についても、規則の変更前は「ケイディーディーアイ株式会社」だったのが、「KDDI株式会社」に登記上の変更を行っております。また、現在も使えないとされている文字は存在しておりますから、自由には決められるものの、一定の決まりの上でと言う話になるのが、お分かり頂けると思います。

商号を分かりやすく解説すると??

ここまで法律的な部分を含めた解説を行ってきましたが、「結局、商号って何?」と思われている方もいらっしゃると思いますので、ずばり一番わかりやすい説明でお話致します!

商号とは...「会社名」の事を意味しているのです!

会社名と言えばわかりやすいのに、なぜ商号と言う普段の生活ではまず聞きなれないような名称がつけられているのかは、この際置いておきますが・・・つまりは、結局会社を設立する時には、会社名が必要ですから、商号の登記をしなければならない!ということですね!ちなみに、会社名と、実際に店舗を出しているお店の名前が違う会社は沢山あります。

これは、登記をされている会社名が商号と言う事にありますから、お店の名前が会社名ではないのです。この場合、お店の名前については、ニックネーム的な要素と解釈して頂ければと思います。

商号に関するルールについて

ここまでの解説でも、少し触れさせて頂きましたが、商号は自由には決めて良いものの、一定のルールを守った上でと言うお話をさせて頂きました。つまり、ルールを守るのであれば、どんな商号でも良いと言う事になるのです!この、商号のルールと言うものは、どのような内容となっているのでしょうか?それでは、ルールに関する細かな内容について見ていきたいと思います!

法人の種類と、使えない名称について

法人の種類?と思われた方もいらっしゃると思うのですが、法人の種類と言うのは、一般的に言う「株式会社」や「合同会社」の事を言います。商号には、必ずこの、株式会社や合同会社と言う法人の種類を入れると言うルールが存在しています。

例で言うと、例えば「□□××」と言う商号を付けるとします。株式会社の場合であれば、この「□□××」と言う名称の先頭か、後ろに「株式会社」と入れなければなりません。

また、会社の組織によっては、事業部や、支店と名前が付く部署等を持つ場合があり、事業部や支店と言った名前は、商号に入れてはいけない事になっております。これは想像して頂ければ分かると思うのですが、「株式会社□□事業部」や、「株式会社××支店」等と言う商号の会社があると、不自然ですよね。これらに合わせ、「支社」や、「出張所」等と言う名称も商号には使用できないルールとなっておりますので、注意しておきましょう!

使用が認められていない文字について

まずはじめに、使用が認められている文字についてですが、商号では次の文字が使用してOKな文字となりますので以下をご覧ください。

◆漢字
◆ひらがな
◆カタカナ
◆次にあげる符号は使用可能

①ローマ字(大文字と小文字)
②アラビア文字
③以下の符号
「&」(アンパサンド)
「’」(アポストロフィー)
「,」(コンマ)
「‐」(ハイフン)
「.」(ピリオド)
「・」(中点)

ただし、③の符号については、法務省によりますと、字句(日本文字を含む)を区切る際の符号として使用する場合に限り、用いる事ができるとされております。ですから、商号の名称となる先頭や、後ろに付ける事は出来ませんので、覚えておきましょう!しかしながら、ピリオドに関しましては、その直前にローマ字を用いた場合に、省略を表す為のものとして商号名称の末尾となる最後に用いる事は可能だとされています。

更に、ローマ字についてですが、複数の単語を表記する場合に限って、当該単語の間を区切る為にスペース(空白)を用いる事も可能だとされております。

同じ住所での、同一商号は禁止

こちらは最初に例を上げてみましょう。

例えば、「東京都□□区〇〇1丁目1番1号」と言う住所に、「★★★株式会社」言う商号の会社が登記されていたとします。ビル等の場合ですと、同じ住所になるケースがあります。この場合、同じ住所にて、全く同じ社名となる「★★★株式会社」と言う商号は登記できないと言う事になるのです。

以前の規制では、同じ市町村内において、同一の営業目的としての類似するような商号や、同一商号については認められておりませんでしたが、現在は廃止されており、同じ市区町村の中であったとしても、住所が一致しないのであれば同じ商号を付けても良い事になっております。

商号における不正競争防止法について

上記では、同じ住所でないのであれば、同じ商号を付けても良いとご説明させて頂きました。それは確かに間違いではないのですが、ここにも注意しなければならない点があります。それが「不正競争防止法」なのです。

現在、皆さんも把握している通り、日本の企業には沢山の大企業が存在しており、名前を聞いただけで、その会社がどのような事業を行っているのかすぐに分かると言った企業は多く存在していますね。そのような会社の名前(商号)にあやかりたいとばかりに、住所が違えば良いだろうと言う安易な考えによって、事業内容も商号も全く同じ登記を行ったとしましょう。

これは想像して頂ければすぐに分かると思いますが、元から登記をしている会社にとっては、たまった物ではありません。簡単な解説となってしまっていますが、わかりやすく言うと、こう言う事なのです。つまり、悪意を持って営業妨害をしているようなものと解釈されかねません。

実際にも、これらの事について、トラブルが発生し、本当に裁判で争う事になった事例は沢山存在しています。もしも不正競争防止法に触れているとされると、営業や業務等の差し止め措置をされてしまったり、商号の変更をしなければならないケースもあります。また、そのような事が起きてしまえば、企業イメージも下がるだけではなく、取引先との信頼関係も崩壊してしまう可能性がありますから、リスクしかないと言えます。

会社の商号登記を行う際には、これらの事にも十分配慮した上で決定する事が大切なのです。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、会社の商号について、少し細かめに解説を行わせて頂きました。また、商号は最初に登記した内容を、後に変更する事は可能となっております。その場合にも、登記変更を行う必要がありますので、変更する時は商号を最初に登記した法務局へ、変更の申請を行う事となります。

商号は、自由には決めて良いとは言うものの、一定のルールを守った上で決定し、会社設立後についても、トラブルが起きないよう、商号の決定には、少し慎重になって決定されると良いと思われます。また、会社の商号は、会社名ですから、会社の顔とも言えますので、その辺りも考えた上で、素晴らしいネーミングを商号として付けて頂けたらと思います!

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