合同会社設立(LLC設立)について日本で恐らく1番分かりやすいまとめ
- 合同会社・LCCの数が増えてきている理由
- LCCに向いている業種とはなんなのか
- LCCのメリットと基本情報
事業目的とは、簡単に申し上げますと会社を設立した後に実際に行う事業のことです。また将来的に行う可能性のある事業も記載します。
事業目的は、必ず決めなくてはいけません。少ない会社で2個くらい、多い会社ですと30個以上事業目的を記載している会社もあります。
<事業目的についての注意点>
○将来行うかもしれない事業も目的として記載する
事業目的として記載していない事業については、会社を事業をすることができません。
会社設立当初は事業としてはやらない場合でも、将来は飲食店も必ずやるんだと決めている場合は、飲食店という事業目的を記載した方が良いでしょう。
もちろん、後々、事業目的を追加することもできます。
しかし、事業目的を追加する場合には、3万円の費用を法務局へ支払う必要がありますので
出来る限り会社設立時点で記載できるといいです。
いろんな事業目的が記載されていてもOKです。
例えば、飲食店の経営、食料の輸出入、建設業、ホームページ制作などといった感じで、一貫性がなくとも構いません。
資本金とは、社員(出資者)が会社に出すお金のことです。資本金は会社に提供しましたら基本的には返ってこないお金です。
資本金は会社の運転資金など会社が事業をする中でに使われます。現在は、資本金の最低金額は1円からとなっておりますので、会社設立の敷居は低くなったといえます。
(会社法が改正される前では、株式会社の場合資本金が1000万円ないと会社を設立することができませんでした。)
資本金をいくらに設定するかは一つ皆様が迷われる事項です。
資本金は1円からできますが、なかなか1円で設立される方は少ないでしょう。資本金=会社規模(=信用)を確認するひとつの指標とされているためです。
設立されたばかりの会社には信用はありません。ビジネスは信頼の世界で成立しています。
そのため会社に存在する多くの取引先は、設立されたばかりの会社の信用を資本金で判断しています。
銀行などの金融機関は、資本金の金額によって銀行口座を作れたり、作れなかったりします。
また、融資の金額も変わってきます。そのため、信用という観点では資本金は多いに越したことないのです。
その他、気をつけないといけないことがあります。
許認可事業では、資本金の要件をクリアしていなければ許認可を受けられません。
せっかく会社を設立してもそのままでは事業を始められない事態もありえるのでそういった意味で、資本金の額は重要になってきます。
資本金要件がある主な許認可事業は、一般建設業(自己資本が500万円以上)や一般労働者派遣事業(2,000万円×事業所数)です。
また、一般貨物自動車運送事業では許認可の申請直前に、
規定の必要資金額を自己資金額が上回っている預金残高証明書や、それに付随する書類が必要になります。
許認可は業種や業態によって細かく規定されていますので、設立後の事業に支障をきたさないよう、事前に業界団体や申請先へ問い合わせるようにしてください。
さらに、消費税の免税につきましては注意が必要です。実は、資本金の金額によりまして、一定の場合には消費税を支払わなくてよい場合がございます。
それは資本金が1000万円未満の場合です。
資本金が1000万円未満ですと、会社設立2期目まで消費税が免税となります。
資本金を1000万以上とした場合は、会社設立初年度から消費税の納税義務が生じます。
商号とは、会社の名前のことです。会社の名前ですので、基本的には一生名乗ります。
人の名前のように何かしら想いのある名前をつけれたらよいです。商号には、商号を決めるにあたって少しルールがあります。
商号には記述の方法と利用することができる文字体が決まっているのです。
記述の方法としましては、必ず「合同会社」という文字を商号の前後どちらかにつけないといけません。
使用できる文字についても制限があります。使用できる文字については、以下のものになります。
・漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字(小文字、大文字)
・アラビア数字(0123456789)
・符号「&」「’」「・」「,」「.」「‐」となります。
また、有名な会社の商号を使用することなども禁止されております。
本店所在地とは、会社の住所のことです。住所としまして、法務局へ本店として登記した場所になります。
本店の場所と実際の活動の場所は異なるといったケースもあります。
<本店所在地について注意しなくてはいけないこと>
○本店所在地の住所の記載は省略してはいけません
「東京都渋谷区神宮前2―3―14」のように省略してはいけません。2丁目3番14号のように正式な住所を記載します。
○定款上、最小行政区画の記載でもOK
「東京都渋谷区」や「神奈川県横浜市」までの行政単位の区画のこと最少行政区画といいます。定款上は、全ての住所を表記しても、最少行政区画までの表記でもどちらでも構いません。
しかしあくまでも最小行政単位だけの表記であっても問題ないのは、定款上のお話でして、実際に法務局へする登記については本店の全ての住所を正確に届け出る必要があります。
最少行政区画までの記載にしておくと良いことがあります。
例えば、建物の名称が変わったり、階を移動する、また本店を同じ行政区内(渋谷区⇒渋谷区)で移転する場合に、定款を変更する必要がなく、
また法務局へ支払う法定費用を安く済ませることができる可能性があります。そのため、定款上は通常最少行政区画までの記載になっております。
ポイント |
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1.好立地な住所(東京都千代田区九段南・銀行所有のビル) |
2.きれいな内装 |
3.有人フロント |
合同会社(LLC)では、資本金を出す人を「社員」といいます。株式会社で言えば社員=株主にあたります。
合同会社の社員は、原則出資をするだけではなく経営にも関与します。(所有と経営の一致)そのため合同会社の社員の決定は非常に重要です。
合同会社の社員は一人でも構いません。社員もいくつかの役割を持つ社員に分けることができます。
合同会社は、所有と経営が一致していますので、お金を出した人は原則、会社の業務を行っていくことになります。
この会社の業務を行っていく社員のことを業務執行社員といいます。業務執行社員は、会社の経営上の意思決定をしていく社員のことです。
また、原則ですが、合同会社の場合には、小さな規模の会社が想定されています。
そのため、意思決定のスピードを早める点などから、業務執行社員は、皆、会社を代表する社員、すなわち、代表社員としての役割を持ちます。
代表社員は、対外的な意味において、その会社を代表することになります。株式会社でいうところの代表取締役にあたります。
例えば、新しく合同会社を設立し2人が資本金を出すことになった場合、この2人が社員になります。
さらに、原則としまして、この2人が業務執行社員となりまして、さらに、代表社員にもなります。
これは、あくまでも原則的な形となります。といいますのも、株式会社のように、お金を出したいが、経営はしたくないといった人もたくさんいます。
株式会社の場合には、所有と経営が分離していますので、お金を出す人という役割と経営という役割は分離していますので、お金だけを出す人もいます。
合同会社の場合は、原則的には、所有と経営は一致していますが、定款などで定めることによっては、株式会社でいう株主のようなう役割の社員を設定することができます。
このお金だけ出す人を、単純に社員といいます。社員は、原則的に業務執行社員になることが予定されていますが、定款で業務執行社員としてなりたくない場合には、
業務執行社員にならなくする制限をかけることができます。
ここまでのご説明をまとめますと、社員は3種類あります。
お金だけ出すだけの社員=社員、
お金も出す+業務をする社員=業務執行社員
お金も出す+業務をする社員+会社を代表する社員=代表社員となります。
原則的には、合同会社の場合には社員皆が代表社員になることが想定されています。
しかし、会社の代表が複数人いるとなりますと、取引先などは誰が会社を代表しているのか少々混乱します。
そのため、実際には代表社員を1人に絞る会社さんがかなり多いです。
合同会社の経営事項などを決める場合のルールを、社員の人数などと関係いたしますのでこちらでご説明いたします。
合同会社(LLC)を複数の出資者で設立した場合には、会社の経営に関する意思決定は、原則として、出資者全員の過半数の同意により行なうものとされています。
定款で業務執行社員を限定した場合は、業務執行社員の過半数で決めることになっています。
しかし、業務執行権を持つ社員の人数が多い場合は、「過半数」では、迅速な意思決定が出来ない場合もあります。
例えば、業務執行社員が2人の場合には、常に意思決定として2人の合意が必要になります。
この合意がない場合には、どうしようにも会社を前進させることができません。
そこで、定款で意思決定の方法を過半数以外の方法に定めることも可能です。
例えば、意思決定方法を「多数決」にすることもできますし、「3分の1」にして要件を緩和することも可能です。
合同会社を設立する際にかかる費用についてご説明いたします。
まずは、法定費用といわれる合同会社設立のために必ずかかる費用ですが、法務局への登録免許税としまして、資本金の1000分の7の金額で、最低金額が6万円となります。
ほとんどの方が登録免許税は6万円ということになります。その他ですが、会社の印鑑ですが、こちらは数千円~、印鑑証明書が1通、約300円程度です。
その他、定款を電子定款で作成しない場合、印紙税としまして4万円の費用がかかります。
では、電子定款とはなんでしょうか?
従来の定款は、紙でつくられてきました。(パソコンなどでつくりますが)紙の定款の場合には、
印紙税法という法律によって、税金がかかる扱いです。税金の金額が4万円かかります。
しかし、定款を電子文書で作成しますと、紙の定款とは異なるものという扱いになりまして、印紙税法の適用がなく税金の4万円が必要なくなります。
このような、電子文書で作成しました定款のことを電子定款といいます。
電子定款を作成するためには、電子定款作成のための特別なソフトを購入したり、
電子証明書を取得する必要があります。費用的にも10万円近くかかるので、お客様ご自身で電子定款を作成することは現実的でありません。
この電子定款のカラクリによりまして、合同会社の設立費用は変わってきます。プロに依頼しますと、印紙税の4万円はなくなりますが、その分報酬がかかります。
合同会社の設立にあたりましても、以上の費用が最低限必要となります。(もちろん法務局へ行く交通費など多少の実費もあります。)
<社員になる人は慎重に選びましょう>
合同会社を1人で設立する場合には問題はありません。
しかし、合同会社を2人以上で設立する場合には、誰と一緒にやるのかということは相当慎重に考える必要があります。
といいますのも、合同会社の場合は基本的には、社員(出資者)は全員が業務執行をし、会社を代表します。
出資する金額の大小によって、会社への影響力が違うことはありません。そのため、業務を進めていく上での、意思決定なども基本的には全会一致となります。
そうしますと、最初は意見があっていましても、後々意見対立などが起きてしまいますと、収拾のつかない事態にもなりかねません。
どのような人と一緒にやるのかといえば、意見が違うのはある意味では当たり前ですし、よいことの可能性もあります。
問題は、お互いが譲らずに話し合いにすらならないような場合です。
そう考えますと、阿吽の呼吸の人や、意見対立があってもちゃんと収拾ができる人とやらないといけません。
一緒にやる人は慎重に選び、合同会社ならではの特徴(このようなリスクもあること)を理解して設立することが大切です。
<信用力の問題>
合同会社のもうひとつの大きな問題として知名度、信用の問題があります。
どうしても、日本ではまだまだ歴史が浅いため、認知度がなく、そのため信用力も株式会社に比べますと低くなってしまいます。
この認知度や信用というのは、かなりビジネスの世界では大きいことかもしれません。
この信用などを補うひとつの方法が、資本金をしっかりとした金額で設定するということがあります。
会社法の改正によりまして、今では資本金は1円あれば会社を設立することができるようになっています。
しかし、資本金を実際に1円にしまして会社を設立される方はあまりいません。
これは、資本金1円の会社って皆さん、信用できますか?という話です。
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