自然体で居心地の良さが魅力の宮崎県で起業!ライター業務が生きる現場とは

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東京と宮崎を往復しながら活動するQurumuの田代くるみさん。学生の頃からライター業務に携わっていた田代さんは、その経験を活かし、地元宮崎にて「ひなた宮崎経済新聞」を立ち上げました。ここでは宮崎在住のライターが数名にて執筆。田代さんは地方での働き方改革にも一役買っています。起業にいたるまでの経緯や活動内容、今後の展開について聞きました。

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宮崎を離れて知った宮崎の良さ

ーまず、田代さんの生い立ちを教えてください。

田代)出身は鹿児島県との県境に位置する宮崎県都城市というところです。東京のキャンパスライフにあこがれ、早稲田大学経済学部に入学しました。当時興味のあったことはデザインや広告。サークルは広告研究会と県人会の宮崎稲門会に所属していました。

では、もともとライター志望というわけではなかったのですね?

まったく興味がなかったですね。ところが、インターン先の広告代理店で私に割り当てられた仕事が、「赤坂経済新聞」という赤坂の街のメディアのライター。当時は、ライティングってなに?というほど素人で、苦労ばかりでした。しかし、そここそが私のライターデビューです。

卒業後はどんなお仕事をされていましたか?

バイトが忙しかったので、下請けの編集プロダクションに就職し、引き続き赤坂経済新聞や広告関連の記事を書いていました。そので3年くらいお世話になったあと、フリーのライターとして約2年、広告代理店の仕事や他の編集部からいただいた仕事をこなしていました。

宮崎に帰ってくることになったのはなぜですか?

担当していた赤坂経済新聞の影響が大きかったですね。赤坂経済新聞は、インターネット上で配信されるのですが、同時にヤフーニュースに転載されるシステムなんです。地域の小さなニュースが全国ニュースになるというのは斬新でしたね。いつしか、私も宮崎で同じメディアを作りたいと思うようになりました。宮崎に拠点を構えたのは、そのエリアに編集部を構えなければならなかったからです。

もともと宮崎に帰ろうと思っていましたか?

東京に出て外から宮崎を見たとき、住んでいたころ感じていたこととは違った宮崎の良さを知りました。その頃から漠然とですが、将来は宮崎に携わることを何かやりたいと思っていました。

宮崎でかっこよく仕事がしたい

宮崎で起業するまでスムーズな道のりでしたか?

そんなことはないですよ。東京で宮崎の在京県人が集まって飲むことがあるのですが、「いつか宮崎帰って仕事したいよね」といった話が良く出ます。しかし、宮崎に帰っても仕事がない、宮崎でかっこよく働いているイメージがわかないという結論で終わってしまっていたんです。

地方での仕事は限られてしまうこともありますものね。

でも、実は宮崎にもかっこよく仕事をしている人がたくさんいて。その人たちを招いて話を聞く「わけもんフォーラム」という勉強会(飲み会)の運営にも携わっていました。

他にも苦労したことなどありますか?

フリーライター時代に、仕事を詰め込み過ぎて体調を崩したことがあるんです。すべて1人で動くには限界があると感じました。人にお願いしたり、違う事業にチャレンジしたり、もっと効率よく仕事をするために新しい働き方を模索していました。

宮崎の人は、実はライターに向いている?

現在の活動の拠点を教えてください。

現在は東京と宮崎とを隔週で行き来しながら2拠点生活をしています。ライティングや広告代理店の仕事は東京のほうが多いので、打ち合わせも多くなります。とにかくフットワークの軽さが大切ですね。

現時点での仕事の割合は、東京8:2宮崎です。東京の仕事はメディア運営、ライティング、宮崎の仕事がひなた宮崎経済新聞やイベント運営などです。今後はこの割合が同じになるよう、宮崎の活動を盛り上げたいですね。

ライターは宮崎でどうやって集めているのですか?

いろいろな人に声をかけるのですが、ライターをやりたいという方は思いのほか多かったです。宮崎の女性ってバイタリティーのある人が多いんですよ。県民性ですかね。コミュニケーションも上手なので、宮崎の人って、実はライター向きだと思うんですよね。今は10人程度のライターに書いてもらっているのですが、宮崎にライターという職業を定着させる活動をしたいと考えています。

具体的にはどんな活動ですか?

職業体験として、主婦や学生に私の取材に同行してもらい、ライターやカメラマンを体験してもらう機会をつくりたいですね。宮崎の人にもクリエイティブな仕事を知ってもらいたいと思っています。

ライターって実は誰でも始められる仕事なんです。でも、宮崎ではそういった職業にめぐり合う機会が少ないんですよね。だから、よく見かける職業の中から職業を選択してしまいがち。主婦の方がパートで単純作業ばかりしているのは、もったいない気がするんですよ。学生にしてもそうです。見たこともない職業じゃ、将来の職業選択としてイメージできないのは仕方ないかもしれません。でも、もったいないですよね。

確かにそうですね。他にも宮崎で活動されていることはありますか?

ライター養成講座など、ライターとして働きたい人向けの実践講座の講師を担当しています。昨今のメディア事情の解説から取材の仕方、文章の書き方までレクチャーしています。

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居心地のよさが宮崎の最大の魅力

宮崎で起業するメリットはどんな点にありますか?

仕事のしやすさといった点で、宮崎はアクセスの良さがメリットですね。移動時間の短縮は仕事のクオリティに直結します。しかし、地方の起業家にとってそれ以上に大事なことは、その拠点で生活しながら自分のステータス、モチベーションを保てるかどうかだと思います。人として生きていくうえで、幸せなことは重要。生活していて楽しい、人付き合いがラク、ご飯がおいしい、物価が安いなど、普段居心地がいいことが仕事の活力になると思っています。

ではデメリットはありますか。

宮崎は飛行機の便数が少なめです。もう少し増えてくれるとうれしいですね。

最後に、宮崎で起業を志す方にメッセージをお願いします。

新天地での起業は、生活面や人とのコミュニケーションなど、もっと大変かと心配していましたが、宮崎には新しいことを始める人、がんばる人を応援する人がたくさんいます。やればなんとかなります。悩んでるより、やりたいことをやれるのが宮崎です。人生で今が一番忙しいですが、今が一番楽しいです。

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