社員が退職・独立を申し出たときの最善の対応は?裏切りと感じる起業家は要注意!

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会社にとって社員は財産とも言える大切な存在です。

そんな大切な社員が退職や独立を申し出て、自分の会社を去ることになったら、あなたはどのように感じるでしょうか。

もし、会社への裏切りと感じるようなら要注意です。対応を誤れば、会社の評判を落としてしまう可能性もあります。

そこでこの記事では、社員が退職・独立を申し出た場合の最善の対応について解説します。

退職・独立を裏切りと判断するのは間違い

会社の発展に必要なものはお金、社屋、取引先などいろいろあります。

どれも大切ですが、最も大切なのは会社のビジョンを共有し、ともに成長しながら働いていけるような社員です。

会社の手足となり実際に、現場を動かしてくれる社員は、会社にとってかけがえのない財産と言えます。

しかし、全ての社員がいつまでも会社にとどまるとは限りません。定年まで働き続けてくれる社員もいれば、退職、あるいは独立を理由に会社を去る社員もいるかもしれません。

そんなとき、会社の責任者である起業家は、どのようなことを感じるでしょうか。

社員が会社からいなくなってしまうのは大きな損失だと、残念に思うこともあるでしょう。

もしかしたら、会社に関わることを途中で投げ出されたような気持ちになり、退職や独立は裏切りだと感じてしまうかもしれません。

しかし、会社を辞める社員に裏切られたと感じるのは、大きな間違いです。

また、裏切られたという感情のまま、誠意のない対応をすることで、会社の評判を落としてしまう結果にも繋がりかねません。

社員が去るときに会社の価値がわかる

社員が退職・独立を申し出た際どのように対応するかは会社の評判に関わります。

まず、誠意のない対応としては、退職の理由をしっかりと確認せず一方的に会社に残るよう要求したり、退職理由に関係なくむやみやたらと昇給などを提示して引き留めたり、退職する社員の転職先を悪く言ったり、「もうこの業界で働けなくなる」というようなことを言ったり…などが挙げられるでしょう。

これら全てが、社員を会社にとどまらせたいためだとしても、会社の悪評に繋がりかねないマイナスな対応です。

社員はいろいろと悩み考え抜いた結果、会社を去る選択をした可能性があります。

そのため、退職・独立の意志を思いとどまらせることは容易ではないでしょう。

中でも、とにかく待遇を向上すれば社員は考え直すに違いないと決めつけて、社員の話も聞かず一方的に昇給などの条件を出して会社に残るよう迫ることは危険です。

社員は自分の気持ちが全く受け止められていないと感じ、退職や独立の意志をさらに強固なものにしてしまうでしょう。

加えて、退職後に退職した会社は社員のことを考えない会社だった、と友人などに話すかもしれません。

そして、会社の悪評がどんどん広まり、結果ブラックな会社だというイメージがついてしまう可能性もあります。口コミの影響はあなどれません。

また、現在はインターネットが普及しているため、情報の拡散はさらにスピーディーです。

社員が会社を去ることは会社にとって大きな痛手になります。

それまで社員の育成に時間やお金を費やしてきた会社側としては、そう簡単に頷けることではないでしょう。

さらに、辞める社員の担当していた業務の振り分けなど、社内の調整も必要になり、社員の退職は会社にさまざまな影響を与えます。

しかし、だからこそ退職・独立を申し出た際の会社の反応で、その会社が社員をどのような存在と考えているかがわかるのです。

社員が去るときの対応で、その会社の価値が問われると言っても過言ではありません。

起業家の最善の対応

社員が退職や独立を申し出た場合、起業家はどのような対応をするべきなのかと言うとまず、大切なのはしっかりと社員に向き合い、理由を聞くことです。

会社を去る理由は人それぞれです。

現在の会社に不満はないものの、より良い環境を求めて退職を決めることもあるでしょう。

あるいは、会社の中に、退職を考えるほどの重大な問題があるのかもしれません。

社員の退職の経緯や理由をしっかり聞くことで、社員は会社が自分の話を真摯に受け止めてくれていると感じます。

また、会社は社内の問題に気付くきっかけにもなるため、初めの対応としては非常に重要です。

退職理由を聞いた後にすべきなのは、退職以外の形で、不満の解消や夢の実現ができないかどうかを一緒に考えることです

例えば、職場環境や業務内容に不満があるため退職を申し出たのだとしたら、会社側が改善することで不満は解消される可能性があります。

そうなれば、退職の必要はなくなります。

さらに、異なる職種に就くことや、事業を手掛けることを夢としている場合は、会社で夢の実現ができないかを考えてみましょう

部署の異動や、事業を任せることなど、会社の対応で夢の実現が可能であれば、独立するという考えはなくなるかもしれません。

もし、それでも社員を引き留めることが難しい場合は、社員が会社を去るのは残念だけれど一緒に働けたことを感謝すると伝えましょう

自分の働きを肯定し感謝してくれる会社に悪い印象をもつ人はいません。

そして、いつでも戻ってくることを歓迎する気持ちも伝えましょう

退職する会社と退職後も良好な関係を保てることは、社員にとって非常に嬉しいものです。

その上、転職や独立をする際、いつでも戻れる古巣があることは大きな心の支えにもなります。

実際退職した後、他の会社を経験し、改めて退職した会社に再就職する人もいます。

退職時の会社の対応が真摯なものであれば、社員にとって最終的な会社の印象は悪くならないでしょう。

誰かに会社のことを尋ねられたときに「自分は辞めてしまったけれどいい会社だった」と評価し話してくれるかもしれません。

そして、そのような好意的な評価が広まり、新たに有力な社員が会社に集まる可能性もあります。

その他にも、独立した社員の会社が取引先や提携先になるなど、今までと違った立場から会社をサポートしてくれる、ということも起こり得ます

社員が退職・独立することは痛手や損失だと考えるのではなく、会社を見直す良い機会だと捉え会社を去る社員を暖かく見送ってあげましょう。

そういった気持ちのこもった対応の1つ1つが積み重なり、めぐりめぐって、あなたの会社の株を上げたり、プラスに働いたりするきっかけになるのです。

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