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独立はキャリアアップの一つの手段ですが、それなりの苦労を伴います。
独立の際は、あらかじめその苦労を理解した上で行動しなければ、思い描いていたイメージと現実のズレに戸惑うことになります。
今回、独立することで起こりうるさまざまな苦労をいくつか挙げていきますので、これから起業を考えているという方は是非参考にしてみてください。
業務は全て自分で行わなければならない
まず、挙げられるのが、全ての業務を自分でやらなければならないということです。
与えられた任務だけをこなしていればよかったサラリーマン時代とは違い、1人もしくは少人数のスタッフしかいない状態で全ての業務をこなしていかなければならないので、煩わしい雑務なども自分で行う必要があります。
起業するには、直接仕事に関係ない手続きなどもあり、その数は意外と多いです。
例えば、必要な書類を一つ一つ揃えて提出しなければならなかったり、開業資金の調達に色々な金融機関をあたったりと、実際にやってみると想像以上に骨の折れる作業です。
また、それらの雑務もある程度の知識を持っていないと、スムーズにこなすことができず、どこかでつまずいてしまうかもしれません。
とてもストレスのたまる作業で、独立して最初に直面する苦労だと言ってもいいでしょう。
さらに、税務処理や財務処理など、起業後であっても雑務がなくなることはありません。
サラリーマン時代であれば全く手をつけなくてよかったような業務も、自分の責任下でしっかりとこなしていかなければならないのです。
それを怠ってしまうと、取り返しのつかない事態にもなりかねないので、意識を常に高く持って業務に取り組む必要があります。
固定給はない
サラリーマンであれば、たとえ仕事の成績が悪かろうと最低限の給料は保証されています。
しかし、独立すれば誰もその保証をしてくれません。全ては自分の力次第です。
仕事が波に乗ればある程度安定した利益を得ることもできるでしょうが、独立して最初の何ヶ月、あるいは何年間かは利益がないどころか赤字になることもあるでしょう。
起業にはさまざまな支援機関もあり、心強いサポートもしてくれますが、仕事の結果がなかなか出ず、資金や貯金が毎月減っていく中で生活していくのは、大変なプレッシャーがあります。
中には、先の見えない不安で、体調を崩してしまう人もおり、そうなれば仕事も手につかず、さらなる悪循環の流れが生まれてしまいます。
独立を考えているのであれば、結果が出ない日々の中でも屈しない強い精神力をつけることが必要です。
また、失敗しても生活していける程度の自己資金は準備しておいたほうがいいでしょう。
リーダーシップを見せていくことが大事
独立すれば、自分の上には誰もいないので、上司の命令に縛られることなく自由に働くことができるというメリットがあります。
しかし、同時に社員が安心して仕事に取り組めるような環境づくりをしていかなければなりません。
加えて、社員を一つにまとめあげられる強いリーダーシップが求められます。
常に自分が先頭に立って仕事の指揮をとり、明確な方向に社員を導かなければ、目標やノルマを達成することはできません。
そして、時には落ち込んでいる社員や不満を持っている社員の悩みを聞いて、不安を解消してあげる必要もあります。
社員が自分についてくるようにするためには、それ相応の人格を身につけなければなりませんが、それは簡単なことではありません。
独立すれば、社員を叱らなければならないシチュエーションも出てきますが、場合によってはそれがきっかけで社員が離れていくことも考えられます。
かといって、優しくしているばかりでは緊張感を持って仕事をすることは出来ません。
時に優しく、時に厳しく、叱るときにはアフターフォローを忘れないようにすることが大切です。
さらに、人それぞれ持っている考えや感じることは違うので、マニュアル通りに接しておけばいいというわけでもありません。
社員一人一人の性格をしっかり把握して、それぞれに合わせた対応をとる必要があります。
社員の人生を背負っていることを忘れない
社員を雇った場合、リーダーシップをとって会社をまとめあげるだけではなく、社員を養っていかなければならないという大きな責任が生まれます。
そのためには、結果を出して利益を生み出さなければなりません。
いくら会社の雰囲気が良かったとしても、業績が全く上がらず利益も出ないような状態が続いてしまっては給料を払うことすらままならず、社員は生活していくことができなくなります。
また、会社が軌道に乗って、ある程度安定した業績が残せるようになったとしても、常にその責任がついて回っているということを忘れないようにしましょう。
会社の業績が悪化すれば、社員個人だけでなく、その家族全員の生活をも左右することになります。
どんなことがあろうとも途中で投げ出すようなことは絶対にできませんし、プロセスよりも結果が強く求められるという非情な現実とも向き合っていかなければならないということを、あらかじめ念頭に置いて行動することが必要です。
成功すれば大きなリターンが得られる
独立に伴う苦労をいくつか挙げてきましたが、言い換えればその分やり甲斐があるということでもあります。
サラリーマン時代ではなかった苦労もたくさんありますが、目標に向かって課題を一つ一つクリアしていくのは何事にもかえられない充実感を覚えることができるでしょう。
また、夢や目標を現実にしたときに得られる経験や達成感は、後の人生でも活かすことができ、自分を高めてくれる貴重な財産となります。
さらに、大変な苦労やリスクを背負った分、成功したときのリターンはサラリーマン生活では考えられないほど大きいです。
サラリーマンのように固定給は得られませんが、独立後は仕事で成果を上げれば上げるほど、利益はそのまま自分の手元に入ってくることになります。
そして、その利益を使って事業を拡大したり、また別の目標へと挑戦したり、さらなるキャリアアップも図ることが可能です。
あらゆる苦労も全て自分の糧にして、どんな高い壁も乗り越えていくという決意を持って挑戦すれば、たとえ独立後に困難に直面したとしても克服することができるでしょう。
そのためにも、独立に際してはあらかじめ留意点や予想されるトラブルなどを十分把握した上で行動を起こすようにすることが大切です。
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