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弁護士には、事務所に所属して働く、企業などでインハウスローヤーとして勤めるなどさまざまな働き方があります。
そんな中で、独立開業して自分の法律事務所を持ちたいと考えている人も多いでしょう。弁護士として独立開業するためには、知っておくべきことがいくつかあります。
この記事では、独立する際にやっておくべきことや知っておいたほうがいいことを解説します。
必要になる資金を知ろう
弁護士として独立開業を目指すのなら、どのくらいの資金が必要になるのかを知っておくべきでしょう。独立するにはお金がかかります。
事務所を用意したりパソコンやデスク、電話などのオフィスに欠かせないものを用意したりしなければいけません。
さらに、開業後の運転資金なども確保しなければいけならず、最低でも300万円ほどはかかります。
また、十分な設備にしようとしたり、立地がいい場所を事務所にしたりするのなら、900~1200万円程度かかることも珍しくありません。
具体的にかかる費用としてはまず、テナントの賃貸保証金があります。事務所を構える場合、賃貸物件を借りることになるでしょう。
テナントに入るのなら、保証金を支払う必要があります。
保証金の金額は物件によって異なりますが、都会で駅に近い物件や広めの物件を借りる場合には、数百万円程度になることも少なくありません。
家賃も重要ですが、テナントに入るのなら保証金がかかることも覚えておきましょう。
他にも、デスクや椅子、パソコン、電話、プリンター、複合機などのオフィス周りの機器や備品も忘れずに用意しなければいけません。
まず、デスクや椅子などの金額は、どのような素材のものを導入するのか、どのくらいの台数必要になるかで変わってきます。
安いものを使えば資金は抑えられますが、あまりにも安物だと依頼人からの印象が悪くなるケースもあるので注意が必要です。
数十万~百万円程度かかると思っておくといいでしょう。次に、パソコンや電話、複合機は弁護士事務所には欠かせないものです。
弁護士本人と事務員の分のパソコンは揃える必要があります。これらは数十万円かかるでしょう。そして、電話機や複合機はリース、もしくは買い取りになります。
リースの場合にはプランにもよりますが、月々2~5万円ぐらいの金額になるのです。
失敗例を知っておこう
独立する場合には、よくある失敗例を知っておくことも大切です。失敗例を知っておくことで、同じような過ちを犯さずに開業することができるでしょう。
よくある失敗例の1つ目は、資金不足です。前述した通り、独立開業するには多くの資金がかかります。
そのため、ある程度まとまった資金を用意しておかなければ、独立できません。
また、オフィスや備品などの資金だけでなく、独立後の運転資金も手元に置いておく必要があるでしょう。
独立後すぐに依頼人がくるとも限らないので、当面の運転資金は確保しておくべきです。
資金調達のめどを立てたり、予算内で収まるように開業計画を立てたりしておかないと、お金が足りずに自分の思うとおりに開業できないので注意しましょう。
2つ目は、過大な投資をしてしまうことです。開業する場合には、どの程度初期投資に使うのかが重要なポイントになります。
せっかくだから都会の一等地に事務所を構えたい、内装や設備を立派にしたい、事務員も多く雇いたいと考える人も多いでしょう。
しかし、過大な投資をしてしまうのは失敗のもとです。最初からうまく経営できるとも限りません。
集客がうまくいかずに、収入が維持費になってしまうといった問題が起こる可能性もあります。
はじめから好立地な場所に事務所を構える、内装や設備などに力を入れすぎると、稼ぎがほとんどなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
独立している弁護士に話を聞こう
独立したいと思うのなら、実際に独立して事務所を軌道に乗せている先輩弁護士に話を聞いてみるのもいいでしょう。独立する場合にはわからないこともたくさんあります。
実際に独立をしている弁護士の方に話を聞けば、独立開業のノウハウなどを教えてもらうこともできるのです。
独立の流れなどは調べることで知ることはできますが、インターネットや本だけではわからないことも多くあります。
独立する場合の資金や事務所選び、集客方法など、ある程度イメージしていたとしても、いざ独立するとなれば想像と違うことも多いのです。
独立して成功している弁護士の方に話を聞けば、より具体的にイメージしやすくなるでしょう。
独立する際のノウハウ、開業後の経営についてのアドバイスなど、しっかりと聞いておくことで失敗の少ない独立開業ができます。
また、独立をして事務所を経営している人に話を聞くことで、リアルな悩みなども聞くことができるでしょう。
経営する際の注意点、実際に独立してから起こった問題などのリアルな声を聞くことで、自分の独立に役立てることが可能です。
トラブルや失敗例、悩みなどを聞いておくことで、問題が起こった場合の対策などをあらかじめ考えておけるので、スピーディーに解決できる可能性もあります。
他の事務所との違いを作ろう
独立開業する際に、資金なども重要ですが、なにより大切なのがどのような事務所にするのかということです。
自分のアピールポイントを作って他の事務所との違いを明確にしましょう。
どんな仕事でも受けるという姿勢もいいのですが、それではたくさんある事務所の1つとして埋もれてしまって、選ばれにくくなる可能性もあります。
まずは、何か1つ得意分野を作るといいでしょう。多くの依頼がある離婚や相続、交通事故などに力を入れる、借金問題など一定のニーズのある分野に力を入れるといったように、専門分野を作っておくと選ばれやすくなります。
インターネットが発達している現代では、ITやネット関係もある程度の需要があるでしょう。
このように、1つの分野に絞っておくと、他の事務所と差別化を図ることができます。
また、サービスポイントを作っておくのも差別化になります。例えば、「土日・祝日対応可」「相談料無料」というように、依頼人にとってお得なサービスを作っておくのです。
こうすることで、相談しやすくなり集客につながります。開業後の経営を軌道に乗せるためには、集客力を高めることが大切なので、依頼人目線に立ったサービスを考えておくといいでしょう。
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