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今は企業に勤めているけれど、いつかは起業したいと考えている人も少なくないでしょう。しかし、いざ独立しようとしたときに、底知れぬ不安が行動を引き止めます。
そして、その不安が希望を上回ってしまうと、失敗したときのことが怖くなり、安定した従業員のままでいいと感じてしまうのです。
独立する勇気がない人は、まずは独立のメリットとデメリットを知って気持ちを整理しましょう。
独立したらここが大変!必ずぶつかるデメリット
まず、起業をしたら事業の責任をすべて自分で負う必要があります。
会社勤めをしていても自分の仕事に対する責任がありますが、これは事業全体から見た一部の責任にすぎませんし、もしミスをしても職場の仲間でカバーしあえます。
ですが、事業主が追う責任は従業員の比ではありません。事業がうまくいかなければその責任はすべて自分に降りかかることになります。
また、起業して社員を雇えば彼らに給与を払う責任がありますし、顧客から請け負った依頼を全うする責任もあります。
独立をすると、会社内外の仕事に関することすべてに責任が発生するのです。
また、最終決定は自分にあります。従業員として働いていたときは、上司に相談して決定を任せるということもできましたが、独立すれば会社のかじ取りも自分でしなければならないのです。
会社の運営をそつなく行うためには、大局を見る目と、先のさらにその先のことを考える頭が必要と言えます。
もちろん、すべてのことを一人で決めろということではありません。判断に迷ったときは、第三者に相談するなどして、事業方針や計画を練っていくのがいいでしょう。
さらに、事業以外の雑務もこなさなければならず、その雑務は膨大です。
法人を設立するならオフィスにする物件を探して、銀行口座を開設し、申請書類を揃えて各公的機関に届け出なければなりません。
資金繰りを保てるようにキャッシュフローと財務管理には常に気をつけることも必要です。
例えば、従業員を雇うなら、雇用条件通知書や雇用契約書といった書類を作成し、社会保険の手続きも行わなければいけません。
加えて、従業員に与えるさまざまな備品を揃えたり、1年の締めくくりには決算や確定申告も行なったりするなど、様々な雑務があります。
従業員では味わえない良さ!独立のメリット
もちろん、起業は悪いことばかりではありません。
飲食・サービス・IT系など、どんな事業を始めるのかは人それぞれですが、自分が作ったものや自分のスキルでお金を稼ぐ喜びは、従業員よりもずっと多く感じられるでしょう。
いわば、やりがいがいがあるということです。一日の仕事をやり終えた後は解放感よりも達成感をより多く感じることができますし、お客さんの感謝もよりダイレクトに伝わってきます。
起業するということは自分の夢を叶える一歩を踏み出し、目標に向かって歩むことです。
その途中で苦労もあるでしょうが、夢を叶えるためと思えば苦しいという気持ちも半減するでしょう。
そして、仕事で得た報酬は、自分で勝ち取ったものだと思えるようになります。また、金を稼ぐ喜びを感じられるだけでなく収入もアップします。
プログラマーなどの技術系の仕事は、どれほど素晴らしいスキルを持っていても会社に勤めている限り、給与は同僚と横並びということがほとんどです。
しかし、独立後は高いスキルを生かせれば生かせるほど収入も増えてきます。さらに、多くの仕事をこなせば年収は青天井となります。
その他に、仕事を選ぶことができるのも独立のメリットです。会社勤めだと上司から任された仕事は、どんなに気が進まなくてもやらなければいけません。
また、仕事が溜まっているときに別の仕事を押し付けられることも珍しくありません。それに対して、起業すると自分がトップなので、仕事のえり好みが可能です。
好きな仕事をして収入を得ることができるのが独立の一番の魅力と言えるでしょう。
失敗なんて些細なこと!やらずに後悔するならやって後悔するべき
独立のメリット・デメリットを把握しても、失敗を恐れてどうしても踏み出せないという人もいるでしょう。
しかし、本気で成功したいと思うなら失敗を恐れずに行動することが何より大切です。日本ではビジネスで失敗しても命まで失うことはありません。
もちろん、失敗はしないに越したことはありません。独立したいという気持ちは、成功する自信があるから湧いてくるものでしょう。
自信もないのに起業をするということは勇気ではなく無謀というものです。失敗はしてもいいですが、自信をもって企業に臨みましょう。
それに、現在成功したと言われている起業家でも、常に順風満帆だったわけではありません。一度も失敗をしないで成功を手にした人間なんていないのです。
アップル社を設立したスティーブン・ジョブズ氏や、ソフトバンクの孫正義氏も例外ではありません。
ジョブズ氏はアップルの経営が軌道に乗ったときに経営陣と対立して会社を追い出されました。
孫氏も、創業当初で売り上げがまだ100万円程度の頃に「豆腐屋のように1兆、2兆と数える会社にする」と大それた目標を立てて、多くの人に去っていかれたという経験があります。
しかし、彼らはそこで歩みを止めたりはしませんでした。ジョブズ氏はまた別の会社を立ち上げて、アップルに買収されたことで再び元の会社に戻ることができたのです。
孫氏も目標に向かってひたむきに事業を続けたことで、ソフトバンクを日本有数の企業に育て上げました。
世の中には起業した人の失敗事例が数多くありますが、先人の失敗を学ぶことで見えてくる成功法則もあります。
そして、せっかく起業してつくった会社を潰してしまっても、その失敗を糧に新しい会社を立ち上げて成功している人もいるのです。
例えば、日本でもおなじみのKFCのカーネル・サンダースもそうです。彼は、40歳にして「サンダース・カフェ」というレストランを立ち上げました。
味とサービスがいいと評判を呼び、レストランは大盛況となります。
しかし、彼の店から離れた場所に新しい高速道路ができると、車の流れが変わってしまい、お客さんがさっぱり入らなくなりました。
そこから巻き返すことができずに、サンダースが65歳のときにレストランは潰れてしまったのです。
店を失い文無しになったサンダースですが、彼はレストランで好評だったフライドチキンのレシピをもとに、フランチャイズビジネスを広めていきました。
彼はアメリカ各地を回って営業をし、5年で400店舗のフランチャイズ店を持つことができたのです。これがKFCの礎となり、現在では世界中に店舗が広がるに至っています。
失敗すると周りから嫌なことを言われるかもしれませんが、そんな言葉は無視して、また時期を見計らって挑戦すればいいのです。
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