エステで独立する際の注意点

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エステ業界で働いている人なら、誰もが憧れる独立。自分の技術ひとつで、サロンスタッフとして働いているより地位や名誉、収入を上げたいと決意して始めることでしょう。

エステ店オーナーとして、思い描いた輝く未来を現実のものにするためにも、独立する際に気を付けておくべきことや独立にむけての意識改革について紹介します。

独立しても月収が上がるとは限らない

エステで独立する場合、もともと勤めていたサロンからお客様を引き連れてきたり新規顧客を一気に増やしたりと、売り上げを上げるための営業は最低限必要な仕事です。

しかし、独立したての新しいサロンに新規のお客様を増やすには、ある程度の割引やサービスをつけることも必要になるでしょう。

そして、目標の売り上げを超えたとき、オーナーとしては最高の喜びを手にします。けれども、売り上げ達成で喜んでいるだけではオーナーとして危険です。

なぜなら、サロンの売り上げは、その金額すべてが自分の収入になるわけではないからです。

「独立したら儲かりそう」とイメージしている人の多くは、「売り上げ=月収」と錯覚してしまっています。

サロンの売り上げは、電気や水道、エステ機器のメンテナンスや化粧品の仕入れなど、サロンの経営を維持していくためのお金でもあります。

毎月の家賃を支払ったり、買い揃えたエステ機器のローンまたはリース代を支払ったりと、どのサロンでも毎月定額の維持費がかかるものです。

そこで、エステで独立する前に気を付けておくべき点は、自分のサロンが毎月いくらぐらいの維持費を必要としているのか、細かく算出しておくということです。

また、独立開業の前に、雇われていた時代の給料が安定していた記憶は一度リセットしておくと良いかもしれません。

毎月の売り上げに波が出て、少ない売り上げの月があったとしても、維持費は変わらないということを心に刻んでおきましょう。

独立するうえで気を付けるべきアレのこと

エステで独立する女性起業家が増えてきている今の時代、その裏では3年以内に約90%ものサロンが閉店しているようです。

並々ならぬ思いと、起業家としての夢をたった数年でつぶさないためにやっておくべきことは、ずばりマーケティングです。

お客様の求めるニーズは時代とともに変化していくものなので、常に最新の情報を手に入れられるようにアンテナを張り学び続ける努力が必要となります。

長年の経験からお客様の心を掴むノウハウは熟知しているといったような感覚は、スタッフであれば合格でもオーナーとしては不合格です。

観光業やホテル業で行われているマーケティングは、おもてなしの心と顧客満足度を上げるという点でサロン経営と重なります。

実績のある大手のマーケティング能力を参考にしてみるのも良いでしょう。そして、独立にあたり必要になりそうな経費の計算は、早めに済ませておくべき仕事です。

それをもとに、1日の売り上げ目標をたて、1日に最低でも何人集客して1人あたりの売り上げ単価はいくらに設定するのかなどを決めていきます。

使える経費はいくらなのかを明確にしておき、確実なマーケティングをすることによって、独立資金が減りすぎる危機を回避しましょう。

独立は自由ではない!?休日が休日ではなくなる

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独立するということは、接客や営業、施術やベッドメイキングなどの業務だけで終わりというわけにはいきません。

エステ店オーナーという響きだけ聞くと、優雅に友人とランチを楽しむようなイメージを持つ人が多いようですが、雇われていた頃に比べて仕事量は倍以上になると想定しておいたほうが良いです。

サロンで行われている仕事は、お客様への対応以外の方が時間も手間もかかるものが多くあります。

サロン内は常に清潔に保つ必要があるうえに、タオルやエステ機器の洗浄作業に売り上げの計算など、実にさまざま。

さらに、サロンでの業務が終わった後には経営者としての事務作業が待ち受けています。

細かな仕事もすべて一人で行わなければならず、休日にゆっくり休んだり旅行にいったりするのはしばらく難しいかもしれません。

また、事務作業が追い付かないからといって頻繁に休業をはさんでしまうと、サロンの信頼を失ってしまう危険があるため、できるだけ営業後の時間に終わらせた方が良さそうです。

独立すると、経営戦略やお金のことなど、休みの日でも常に頭の中はサロン経営でいっぱいになることでしょう。

独立を成功させるにはオーナーとしての発想力が必要

独立するにあたって、新規顧客の獲得法や売り上げについては、独立した先輩方の経験談やある程度の発想力で形にしやすい作業といわれています。

しかし、その後の経営を安定させるには継続した集客力が必要なのです。そのためには、他の人の経験談や競合他社の真似ばかりしていては勝てるわけがありません。

接客や技術、カウンセリングやコミュニケーションなど、お金のかからない部分でも十分なので、自分のサロンにしかない「ウリ」を用意しておくべきです。

その際に気を付けるべきことは、お客様の求めるニーズからずれないこと。もうひとつは、経費のかかりすぎる「ウリ」は何度も練り直すことです。

思いつきで始めた独自のサービスであっても、サロンが損をしてしまうサービスでは顧客や増えてもなんの意味もないことを頭の片隅に残しておきましょう。

他の同業者とは違う何かを作り出すための発想力は、経営力にもつながる大きな武器です。

マーケティング同様、常に世の中の変化やお客様の変化を感じ取れるようにしておくと良さそうです。

独立で自分の力を最大限に輝かせる

サロンで独立するということは、楽しい事ばかりではないのは確かです。

しかし、自分の発想次第で売り上げが変わる楽しさは、雇われている頃には味わうことのできない爽快感があることでしょう。

オーナーとなりサロン経営が始まると、嫌でも売り上げや経費などお金のことを考える時間が増えます。そこで軸となるのが、お客様満足度です。

サービス業界では、売り上げとお客様満足度は比例するといわれているので、接客中だけはお金について考えるのを止めて、お客様の表情を読み取るマーケティングタイムに切り替えてみてはどうでしょうか。

そこから膨らむ独自の「ウリ」は顧客獲得の思わぬ宝になるかもしれません。

5年後10年後も、お客様の笑顔でにぎわうサロン経営を現実のものにするかどうかは自分の力次第なのです。

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