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若くてパワーのあるうちに独立するメリットは決して少なくありません。
一方で、社会人としてのキャリアが伴っていないと独立後に直面するデメリットも出てきます。
独立の際にはメリットとデメリットを比較検討し、慎重に進めていきましょう。
この記事では、20代の社会人が独立して起業する際の良し悪しについて解説していきます。
メリットその1.失うものがない!
20代で独立するメリットは「失うものが少ない」点でしょう。
例えば、家族がいるのに独立してしまうと、不安や悩みが大きくなりがちです。安定した収入を確保して生活を続けていけるのか、常にプレッシャーと隣り合わせになるでしょう。
一方、20代だとまだ家庭を築いていない社会人もたくさんいます。最初は収入が少なくても、精神的に余裕を保ったまま経営を続けやすくなるでしょう。
さらに、20代のうちは経営においてさまざまなチャレンジが可能です。
年齢を重ねてから独立した場合、「やり直しがきかない」との思いから無難な選択肢を優先的に採用してしまいます。しかし、20代なら「失敗しても再就職すればいい」と考えられるので、本当に自分がやりたい事業を展開できます。
恐れるものがない気持ちは迷いを吹き飛ばし、結果的に芯がぶれない経営体制へとつながるでしょう。
そして、20代は失敗すら経験になる年代です。もしも事業が倒産したとしても、再び起業するまでの時間は残されています。
そのときに、失敗を反省して経営に活かせばいいのです。若いうちは学習能力が高いので、素直に反省点を認められます。一つのやり方に固執せず、時代に合わせていこうとする姿勢で成功へと近づけるでしょう。
こうした柔軟性は、キャリアを経るごとに失われていく傾向があります。
学習意欲が強いうちに独立してしまうのも、一つの方法といえます。
メリットその2.支援を受けやすい
20代で独立すると、公的なサポートを受けやすいのもメリットです。
なぜこのような動きがあるのかというと、地方経済を活性化させるためには若者層の力が不可欠だからです。そのため、多くの自治体では若者層の独立、起業を応援するプロジェクトを立ち上げています。
審査がある場合が少なくないものの、助成金や無料相談、税金免除といった制度の恩恵に預かれるのは若い起業家の特権といえるでしょう。
さらに、資金を募るうえでも若さは武器になりえます。体力的に余裕がある20代の独立では、少なくとも健康面の問題はありません。
また、若くして事業計画を立案しているバイタリティーが高く評価されることもありえます。金融機関やスポンサーが若さをプラスに捉えてくれるのであれば、資金調達も捗るでしょう。
そのかわり、若さは「経験不足」と紙一重なので、提出する書類はしっかりまとめるなど、実務面のアピールは欠かせません。
その他、「人にアドバイスをもらいやすい」のも20代のメリットでしょう。若いうちはプライドが邪魔しないので、成功者に話を聞きやすくなります。アドバイスする側も、若くてやる気のある起業家には好感を抱いてくれる可能性が高く、ためになる言葉を返してくれるでしょう。
それに、本来だったら話しかけるのも無礼になるほど目上の人にも、勢い任せで連絡してしまえるのは若いからこそできる芸当です。あえて無知を装って、成功者に面会を申し込んでみてもいいでしょう。
デメリットその1.自分に甘くなりやすい
独立において、若さがデメリットになるケースも珍しくありません。
まず、「自分に甘くなる」のは若い起業家の傾向でしょう。20代の社会人は、本当につらい仕事や嫌な経験を知らないまま独立することも出てきます。
そんなとき、彼らは自分の事業でもつらい仕事を避けようとしがちです。本来なら、利益のために欠かせないつらさもあるはずなのに、楽な道を選びたくなってしまうのです。こうした選択を繰り返していると、やがて事業は下り坂を辿り始めるでしょう。
さらに、「危機察知能力が低い」のも問題です。若いうちは危機の前兆になかなか気づけません。向こう見ずな性格も顕著なので余計に「突進」することが多くなり、損害を受けてしまいます。あまりにも危機を見逃し続けていると、従業員やスポンサーからの信頼も失われていきます。最悪の場合、経営者失格の烙印すら押されかねません。
これらのデメリットは「経験不足」が共通した原因になっています。成功の経験がたくさんあるなら、多少のつらい時間も強い気持ちで乗り越えられるようになります。また、過去の失敗と照らし合わせて、損害を受ける前兆に気づき危機を回避できるでしょう。
もちろん、20代でも数多くの修羅場をくぐってきた経営者はいます。
ただ、自分がそうでないなら年上の人に相談するなどして、経験不足を補うための対策を練っておきましょう。
デメリットその2.資金と人脈が足りていない
20代は起業するために大切な「資金」と「人脈」が不足しがちです。
もしも無理やり独立したとしても、十分なお金と人が備わっていないので事業は軌道に乗らず、短期間で失敗してしまうこともあります。
まず、どうして資金が集まらないのかというと、若い企業家は社会的信用がともなっていないからです。
金融機関やスポンサーは損をしないよう、確実にお金を返してくれる人に融資をします。すなわち、すでに何らかの成功事例を挙げられる人でなければ多額の融資は受けられません。
初めて起業しようとする20代の評価が低くなるのは当然です。そのかわり、前の会社でよほど優秀だったり、特殊な技能が備わったりしていれば融資者も評価してくれます。資金を募る際には、プレゼンテーションにも力を注ぎましょう。
次に、「人脈」もまた、時間とともに増えていくものです。20代では人脈形成が不利になるのは事実でしょう。
ただし、セミナーやオンラインサロンといった場所は年々増えており、若さが決定的なハンディキャップになるともいえません。それに、前の会社を円満に退社しておけば、独立後に仕事をお願いしにいくことも可能です。なお、独立直後は規模を小さくしておく方法もあります。
最初は少ない資金で、自分1人だけでできる範囲の仕事を受けるようにします。
そして、利益が出てきたら規模を拡大し、従業員を雇うようにしましょう。
20代の独立であっても工夫次第で、資金と人脈をカバーすることはできます。
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