独立してクレープ屋さんを開業するために知っておきたいこと

目次 [非表示]

独立してクレープ屋さんの開業を考えているけど、どんな行動をすればいいのかわからないと悩んでいる人もいるでしょう。

この記事では、これからクレープ屋さんの開業を考えている人、開業準備をしている人に向けて開業するためにかかる初期費用や必要な手続き・マーケティング方法・経営者としての視点など、開業に必要な情報をまとめました。

クレープ屋さん開業の初期費用はどれくらい?

独立してクレープ屋さんを開業するためにかかる初期費用は、全部で50万円程度。ケーキ屋さんの初期費用よりもはるかにコストを抑えることができます。

はじめに揃えた方がいいのは、クレープを焼くために必要な鉄板・冷蔵庫・作業台・シンクなど。

オーブンが必要になるケーキ屋さんやパン屋さんと違い、クレープの場合はこれらの厨房機器が揃えば開業は可能です。

鉄板の価格は新品で約10万円前後ですが、中古で購入するとさらに安く入手できるでしょう。

また、クレープ屋さんを開くための物件は、周辺環境や立地条件によって家賃が変わります。

厨房設備が残っている居抜き物件、または水回りや調理器具を最初から自分で取りつけるスケルトン物件のどちらかを選ぶかによっても家賃は違ってきます。

クレープは基本的にテイクアウトが多い食べ物ですので、広さは他の料理の店舗より小さくても問題はありません。

色々な物件を見学してイメージにぴったりのものを見つけましょう。

もし、クレープ屋さん開業にぴったりの物件が見つからない場合は、キッチンカーをクレープ屋さんにすることも可能です。

キッチンカーを使った開業なら内装費や家賃がかからないため、物件を借りるよりも初期費用が安くなります。

キッチンカーなら立地条件に頭を悩ませなくても、イベント会場や人が多いところなど売り上げが期待できそうな場所へ移動が可能です。

テイクアウト中心で手軽に調理できる、というクレープの特性を活かした開業を選択しましょう。

クレープ屋さん開業に必要な許可や手続き

iStock-876707436

実はクレープ屋さんを開業するために必要な許可や手続きは特に必要ありません。

クレープは調理に免許を必要としませんので、保健所から許可が下りた時点ですぐ開店可能です。

飲食店を開業するときに必要な許可は「飲食店営業許可」で、これは食品衛生法によって定められたもの。

一般的な食堂やレストラン・すし屋・そば屋などの飲食店の場合は「飲食店営業許可」、喫茶店を開店するときは「喫茶店営業許可」も必要になりますが、クレープ屋さんであれば飲食店営業許可のみで問題ありません。

しかし、万が一許可を忘れて開業すると2年以下の懲役、または200万円以下の罰金になりますので気をつけましょう。

また、飲食店営業許可はなるべく早いタイミングで申請しましょう。なぜなら、近年飲食店営業許可の基準が厳しくなり、なかなか申請が下りないからです。

固定店舗は比較的許可が下りるのは早いのですが、キッチンカーなどは許可が遅くなる可能性があります。

中でも、クレープ屋さんはフルーツや生クリームなど衛生管理が難しいものを取り扱うことから、食中毒の危険性を考慮して許可が遅くなってしまうのです。

飲食店を開業する際に必要な許可ですので、スムーズな開業のためにも、クレープ屋さんを開業したいと考えて開業計画がある程度まとまったら、すぐに申請を出すようにしましょう。 

クレープ屋さん開業を成功させるにはマーケティングも大切

クレープ屋さんを開業し、お店を軌道に乗せるためにはマーケティングがカギを握ります。

マーケティングの方法はいくつかありますが、まずはターゲットを明確にすることが大切です。

お店のコンセプトやどれくらいの年齢層をターゲットにするのかなど、はっきりとしたイメージを固めておくと、どのような手段を使ってマーケティングを行えばいいのかがわかってきます。

コンセプトやターゲットが明確でないとお店のイメージが固まらず、曖昧なマーケティングしかできません。まずは、開業前にイメージをクリアにしておきましょう。

イメージが固まったら、お客さんに興味を持ってもらえるような宣伝を考えます。

地元のフリーペーパーの広告やグルメサイトに掲載してもらうことも集客につながりますが、近年ではブログやSNSの利用率が高いので積極的に活用しましょう。

コストも低く抑えられますし、リアルタイムで情報を発信することができます。

特にインスタグラムなどの写真投稿をするSNSはメニューを魅力的に伝えるツールとして非常に便利です。

また、自分の店でしか食べられないような独自のメニューを考案して差別化を図るのも大切。

オリジナリティがあってリピートしたくなるようなメニューを考えてみましょう。飲食店は回転率を上げることも成功のために重要です。

特に、クレープはテイクアウトが多い商品なので、お客さんから注文を受けてどれくらいの時間で提供することができるか確認してみましょう。

回転率を上げるには手際の良さやスピードアップが重要なポイント。回転率を上げられるような仕組みを考えることが必要です。

クレープ屋さん開業のために経営について学ぼう!

クレープ屋さんを開業する場合は、たとえ小さなお店であろうと経営者になります。したがって、経営者としてのビジョンも学ばなければいけません。

お店のコンセプトやターゲット層を明確にし、宣伝や差別化などはお店を構築する要素としてとても大切です。

お店を開業して維持するためには、マーケティングを売り上げにつなげなければいけません。さらに、もし従業員を雇う場合は人件費を考慮する必要もあります。

クレープ屋さんを開業した時、収入の決め手となるのは客単価×客数です。

例えば、一日の売り上げを3万円として、クレープを一つ300円にする場合は1日に100食販売する必要があります。

1カ月で可能な稼働日を設定し、これくらいの集客が見込めれば、全体で売り上げが100万近くなることも夢ではないでしょう。

しかし、諸経費を差し引くと手元に残るのは3割程度となり、もし材料のコストがかかるといくら売り上げを上げても利益にはならず、むしろ赤字を生みだしてしまいます。

また、クレープは小麦粉を原料にしているので原価率は安い方ですが、生クリームなどの乳製品は価格が高くなります。

他にも、フルーツやチョコレート類、ナッツ類などのトッピングもクレープには欠かせませんが、メニューにこだわるとコストがかかりすぎる危険性もあります。

コストを低くするためには仕入れ先をしっかり選ぶことが重要ですので、仕入先との交渉なども積極的に行いましょう。

そして、従業員を雇う場合は、人件費もコストがかかる要因です。クレープは基本的に価格が安く、従業員を雇うとそれだけで経営が圧迫する場合もあります。

最初は従業員を雇わずに一人で効率よく切り盛りする方法を考えるなど色々工夫してみましょう。

経営はとても大変なことですが、お客さんにクレープを喜んでもらったりコミュニケーションを楽しんだりすることでやりがいを感じることも多いでしょう。 

おすすめ関連記事

ー起業・独立での失敗するパターンを理解して自分の活動に活かしていこうー
「起業・独立・開業で失敗するパターン62選【起業支援の専門家が指摘!】」

ー副業をすることで、リスクを負わないために気を付けなければいけないことー
「労働時間に注意!副業で労働基準法違反にならないためには」

ー副業の場合に個人事業主の開業届は必要なものか不要なものか?ー
「副業でも個人事業主の開業届は出した方が良いのか?ダメなのか?」

ー副業で一定以上の収入がある場合には確定申告をしっかりと行うことが大切ー
「申告しないほうが危険!確定申告で副業がバレないためには?」

ーフランチャイズチェーン加入を目指している方へ知っておいて欲しいことー
「全部言っちゃうフランチャイズ経営の失敗や原因」

ーシニア起業が成功する場合と失敗する場合には、どのような違いがあるのか?ー
「急増するシニア起業!成功事例と失敗事例、業種、考え方をわかりやすく解説」

ー農業を起業のチャンスとして利用したいと考えるあなたに知っておいてもらいたいことー
「農業生産者になりたい!農業で起業したいあなたのための」

ー果たして農業で起業したとして事業として成功したと断言できるほどの業績が残せるものなのか?ー
「農業は稼げる?~農業起業の成功法則〜」

ー事業承継を考える社長が知っておくべき親族内承継とはどのようなものか?ー
「事業相続・承継!【親族内承継】って何?納税猶予も含めて解説!」

ーシニアの起業が近年増加傾向にある理由は一体なんなのか?ー
「シニア起業が急増!50代、60代で起業する人が増えている理由」

関連記事