田舎起業で成功するために知っておくべき大切なこと。

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人が多くてストレスの高い都会生活に疲れてしまって、自然に恵まれた地方で起業してゆったりとした田舎生活を送りたいと思うことは誰しも一度や二度はあるでしょう。でも田舎に人脈も販路も無く独立できる自信がないと、なかなか実行に踏み切れないものです。ただ田舎起業に対する固定観念を捨てて視点を少し変え、ちょっとした工夫をすれば田舎起業はそれほど難しいことではありません。

田舎で起業すると、どんなメリットがあるでしょうか?

田舎で起業する際には、自然が豊かな環境の下安い家賃で不動産を確保して開業できるだけでなく、都会にはない様々なメリットがあります。

まず田舎暮らしには様々な助成金が用意されています。その中には起業を支援してくれるものも多数あります。地域によって異なりますが、たとえば返済不要の移住資金20万円、転入奨励金30万円、新築住宅購入奨励金200万、新規開業店舗の改装費用30万、引越し費用の全額負担、家賃補助最高500万円などの創業資金を提供している自治体があります。

また固定費を低く抑えられます。ガスや電気の料金は都会とあまり変わりませんが、水道費については、井戸を使う地域によってはメーターが無く年間1万円ほどの一定の固定額で使い放題という所もあります。

食費に関しても地元の野菜が安く、都会の半額程度で新鮮な野菜を入手できる所もあります。人件費も、地方は最低賃金が都会より低いので割安のコストで従業員を確保できます。

地方は家賃が安いだけでなく、空き家が多い状況を利用した空き家プロジェクトなどにより、無料で1戸建て住宅を貸してくれる自治体もあります。 また地方は人口が少ない分、競業事業者が少ないため都会ほど競争が苛烈ではありません。

子育てについても、保育園の数が都会より充実しているので待機児童が少なく、小さなお子様がいる若い夫婦の家庭も安心して事業に専念できます。

まだ多くの人が注目していない地方の特色を生かした独自ブランドを開発し、世の中にアピールするクリエイティブな事業を興す余地があります。このように田舎起業はストレスが少なく、快適な事業展開が望める環境があります。

田舎で起業するうえで障壁となりやすいデメリット。

地方は人口が少なく市場が小さいため大規模な集客や消費が見込めません。そのため客の回転率が高くないと収益が望めない薄利多売の店舗型というスタイルは、田舎には向いていません。

公共交通の発達していない地方では車がないと生活できないことも忘れてはいけません。ガソリン代や車検費用などの車の維持費は駐車場代を除けば都会でも田舎でも変わらないので、車両関係費は相当な出費になります。

また現地の住民の方々に溶け込めるよう上手に交流するにはコミュニケーション能力が必要で、ときには保守的で排他的と言われる地域住民と上手くお付き合いするのはそんなに簡単ではありません。

町内会から要請されれば、町内会費の支払いのほか、地域によっては町内のドブさらいや公有地の草刈り、お祭りの準備などに参加しなければなりません。地域住民と人間関係がうまくいかないと、町内会や自治会に入会させてもらえず、事実上の村八分のようにゴミ出しすらできないという状況に陥ることもあります。

田舎で成功する方法。

田舎で成功するには、田舎の有利な点を探して地方の独自性を生かせるような事業をたちあげることです。

たしかに田舎は不便な面もありますが、その不便を補うサービスを提供すれば需要が望めるということでもあります。たとえば地元の住民が交流できる場所が限られている地域で、句会や歌声喫茶など様々なイベントのできるお洒落なカフェなどを設ければ、地元の方々の交流場所として重宝されるかもしれません。

また人里離れた空き家は住処としては不便ですが、煤煙が近所迷惑のため都会では使えない薪を使う石釜を設置できます。薪を使う石釜は、ガス釜では出せない味のパンやピザを焼いたり陶芸をしたり、様々な用途があるので利用価値が高いのです。煤煙の心配をせず陶芸の石釜を使いたい人が訪れますし、石釜まで焼いたパンやピザは冷凍して全国に発送出来ます。

大切なことは田舎のデメリットにとらわれず、田舎にはどこもつきものだと割り切ってデメリットの愚痴などこぼさず、田舎で自分ができることを探して実行していくことです。

そして起業はあくまでも戦略的でなければならず、自分の好きなものにあまり固執しないで地元のメリットをいかに生かして収益を上げるか綿密に計算することです。そのためには足繁く地元をまわって市場調査を行い、最小限の労力で最大限の利益を生み出すものを見つけなければなりません。

場合によっては当初の計画を現地の現実に合わせて変容、進化させることによって現実的な最終案にたどり着くことも必要です。 そして従来型の地方で収束する閉鎖的な事業ではなく、ネットで使える都会と同じ発信力をフル活用し、宣伝や集客を積極的に行うことが重要です。

ネットで発信して田舎で起業した事業を紹介していくと、魅力ある斬新な活動であればあるほど反響も大きく事業に活気が出てきます。たとえば田舎で古民家を改装して民泊の事業をする場合、ネット発信で世界中から日本文化に関心の高い外国人観光客の集客が期待できます。

こうして地域で生産的な事業を展開していけば、宣伝や集客により地元に利益還元する地域貢献も可能になります。自分だけ成功すればよいという視点ではなく、いつか何らかの形で地域に貢献できたら良いという気持ちを持って臨むことはとても大切です。こうした自他共楽の精神があれば、地元の住民との交流もスムーズになり受け入れられやすくなるかもしれません。

事業展開が軌道に乗り、非常勤スタッフを雇う余裕が出れば、地元の主婦や高齢者を雇うことによって地域貢献が認められて安定した事業運営ができることになります。 日頃から地元の役所に通って、自治体に様々な相談をしながら職員と仲良くすることも重要です。

起業は行政機関の支援なくして成立させるのは困難なので、担当者のお世話になることは当然の前提として受け入れ、決してつまらないことで役所と喧嘩したりしないようにしましょう。自治体が起業の補助や助成の制度を用意していても、あまりおおっぴらに開示していないこともあるので、役所に通って顔見知りになっておけば、起業支援制度などに関する有益な情報を教えてくれることもあります。

ネット事業がメインだったり、観光客目当てのため地元住民を顧客として期待しない事業を考えていて、田舎の人付き合いがわずらわしい人は、資金に余裕があれば事業所とは別に別荘地に住居を構えるという方法もあります。田舎には別荘地が散在していますが、別荘地は管理会社の私有地であって別荘所有者は自治会や町内会に加入する必要がありません。

古い別荘が安価で大量に売り出されていますので、住むだけなら数百万で手に入れることは可能です。ただし別荘購入に自治体からの補助や助成はありませんし、別荘地内で自宅兼事業所を構えて起業するには管理会社の許可が必要です。

農山漁村地域の起業に、チカラを「INACOME」

農山漁村が活力を取り戻し、持続可能な発展を実現するためには、何よりもまず、雇用と所得を生み出すことが重要です。農山漁村には魅力的な資源が豊富にあり、これを活用した多様な事業を起こすチャンスに溢れています。農林水産省では、豊富な資源とやる気溢れる人材、そして必要な資金を組み合わせ、農山漁村地域に新たなビジネスを生み出すことを目的として、Webプラットホーム『INACOME』を設置しました。

『INACOME』はこちらからスクリーンショット 2019-11-21 18.07.32

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