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起業の準備が簡素になったことで、起業を自分のキャリアの選択肢に含める人も増えています。起業・独立のハードルが下がったとは言え、安易に起業すると失敗という結果に終わる可能性が高いです。
ここでは、起業・独立する前に整えておくべき6つのポイントをご紹介していきたいと思います。適切な準備と心構えを持って、成功する起業・独立に踏み切りましょう。
その起業・独立、大丈夫?
起業・独立には、勇気や覚悟が必要だと思います。何の不安もなく踏み切れる人は少ないものです。しかし、やる気という意欲だけで、えいやと起業しても、のちのち失敗につながってしまう可能性が高くなります。
うまくいかないその段階になって、会社員時代にしておけばよかったと思う事柄がいろいろ浮かんでくるかもしれません。困った状態になってから、事前にわかっていれば、こんなことにはならなかったのに…と悔やまれることもあるはずです。
そのような後悔を避けるためにも、準備と心構えをきちんと整えてから、起業・独立の一歩を踏み出すことをおすすめします。
ここから説明することがらに時間と労力を注ぐことは、決して無駄な時間とはならないはずです。起業して事業を進めるときには、強力な支えになっていくでしょう。起業・独立をする前に、注意すべきこととしてしっかり押さえておきましょう。
起業・独立するときの注意点
起業・独立するときの注意点として、6つのポイントを説明していきたいと思います。 起業したいと思っている人は、今の自分の現状や環境に照らし合わせながら、一つ一つを確認してみてください。
## タイミングを見極める
いつ、自分や環境がどのような状態になったときに起業・独立するかというタイミングも重要なポイントになってきます。
会社員として働いているのであれば、まずは副業としてやりたいことを実施してみてはいかがでしょうか。その副業での経験を積んでいく中で、稼げると分かったときが、起業・独立をする適切なタイミングといえるかもしれません。
稼げるということは、自分や家族の生活を守り、維持していけるということです。その環境が整ってからの独立のほうが失敗のリスクは低いですし、成功確率も高くなります。 副業という手段を取って実践しておくと、仕事を受注する顧客(受注先)を確保することができます。
また、どのルートで、どのような方法で受注していくか、受注後にどのように対応していくかなど、起業して事業を進める上での自分なりのフローも確立することができるのです。収益を出すことにつながる受注先やフローが、ある程度確保されたときが起業・独立してもいいタイミングなのです。
## 動機をしっかり持つ
会社員であれば、会社が仕事上も生活も盾になってくれるものかもしれません。失敗しても毎月、一定の給料は入ってきます。しかし、独立して起業すると、盾はどこにもありません。事業の業績は自分の収入に直結してくる厳しい現実が待っています。
ですから、会社に雇われるのが嫌というような安易な逃げで起業するべきではありません。誰も守ってくれない、うまくいくことばかりではない、それでも頑張っていけると思えるような動機と意志が必要です。
実際、問題や課題は常に目の前に立ちはだかるでしょう。それを乗り越えるためには、強い動機からの大きなパワーが不可欠なのです。
## 数字を正しく読む
起業して自分の意思決定のもとに事業を進めるとき、業績が上がるときもあれば、沈むときもあります。損失が出てしまえば、そのまま生活に直結することになります。ですから、数字を正しく厳しく読んでいくことが大切です。
事業上で発生する些細な数字の一つ一つについて、その意図、意味、発生している背景を読み取っていかなければなりません。 それを怠り、表面上の数字だけを把握していては、その先で考えられるさまざまな事象を先読みしていくことはできないのです。
ビジネスを円滑に進めていくには、現状(数値)が重要な判断や意思決定の材料となります。現状をどれくらい詳細に、どう読んでいくかが業績を左右していくのです。
## 要領よく行動
会社という組織に属しているときは、仕事は連携で進めていくものです。自分や他の社員がそれぞれの役割を果たし、その集大成で仕事が完了できます。
起業すれば、事務作業も細かな処理や手配もすべて自分でやっていく必要があります。その量と複雑さに驚かれるかもしれません。
起業をしたら、会社員の時以上に、一つ一つの仕事を要領良く進める必要が出てきます。 省略できる部分、手を抜いても良い部分はできるだけ簡単に済ませていくことが大切です。そうすることで、本当に必要で重要な業務に注力する時間と労力を確保する必要があるのです。 業務の内容によっては、自分より早く、うまくこなせる人にアウトソース(委託)したほうが良いものもあります。
## 法律・制度には敏感に
起業・独立するときには、法律や制度について理解しておくことも重要です。これらに違反をしてしまうと、知らなかったでは済まされず、大きな損失につながることもあります。事業運営や生活にも大きな影響を与えるでしょう。
分からない、自信がないという人は、税理士などにサポートを依頼して二人三脚で対応すべきです。帳簿付けや確定申告などでは細かい知識と作業が伴います。不得手な人は、得意なメンバーとタッグを組んで事業を進めるのも一策です。
## 前職の会社との関係
前職と起業したあとの会社の関係性にも配慮が必要です。同じ事業を行う場合、前の会社の顧客情報や知識を利用してしまうと損害賠償を受ける可能性があります。退職時に交わす誓約書などは、必ず熟読して中身を理解しておくようにしてください。自分で発明・開発したものであっても、特許権は会社が持っていることがあるので注意が必要です。
ほどほどに注意して思い切って独立しよう
ここまで6つの注意点をご説明しました。なかなかタフな内容だと感じられるかもしれません。気をつけておくべきポイントではありますが、注意し過ぎると起業・独立することに対して足がすくんで踏み切れなくなるでしょう。 押さえるべきことを一つ一つクリアしていけば、大丈夫です。その準備と心構えが、きっと事業運営の後押しになっていくはずです。
いざ、来る時が来たと思えたら、思い切って独立しましょう。
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