すごくわかりやすい!株式の持分のまとめ
- そもそも株式って何?
- 株式の持分ってなに?
- 少数株主持分とは?
持分を持つ事によって、株主総会に参加出来る権利が与えられます。株主の唯一の特権と言えるでしょう。
では、舞台となる株主総会を簡単に説明しておきます。そもそも株主総会とは、株式を持っている人に対して株式を発行している企業側が開く集会のようなものです。株式を保有している人には、株式権と言って、権利が与えられています。
その1つに、株主総会に参加できる権利があるのです。
株主総会が行われるのは、①定時株主総会と、②臨時株主総会に分かれます。定時株主総会は、毎年の事業の年度が終了した時に一定の時期に開催されます。臨時株主総会は、いつ開催しても良い事になっていますので、必要に応じて招集されます。
招集は株主に対して通知を行い開催します。株主総会の中身は、会社の根本的なものに関わる事や、役員人事に関する事、株主の利害について著しく影響を与えてしまう時などの内容となります。
では、この株主総会において、自分の持分によって、立場は変わってきます。どのようなものが上げられるのでしょうか?
100%、つまり全ての株式を所有しているわけですから、その会社では絶対的な存在となります。全ての株式を保有し、代表取締役となれば、神様的な存在とも言えます。また、運営などに関する会社の全ての事を、自身の意思で全て決定する事が出来るようになります。
株主総会において、特別決議と言うものが可能となります。この特別決議と言うものは、定款を変更する事ができたり、監査役を解任する事ができたり、会社の合併や、解散などの、会社にとって、かなり重要な事項を決める決議の事を言います。
特別決議でできることを記載しておきますので参考にしてください。
・合併・会社分割・株式交換・株式移転の組織再編
・事業の全部譲渡
・定款変更
・監査役の解任
・新株などの有利発行
1/2超なので、半分超の株式を保有している人の事です。株式総会において、普通決議が可能です。普通決議とは、簡単に言うと、社長や役員をクビにする事が可能です。半分を超える株式を持っているわけですから、その会社では1番権力がある人となります。しかし、2/3の株式保有と違って、特別決議が単独で出来ない分絶対的に権力がある人とは言えない為、中小起業を経営している人などは、この過半数ではなく、2/3以上の株式を保有している方が良いでしょう。
普通決議でできることを記載しておきますので参考にしてください。
・取締役の選任・解任
・監査役の選任
・会計監査人の選任・解任
・取締役・監査役の報酬の決定
・配当などの剰余金の分配の決定
・法定準備金の減少
株式総会の普通決議を、単独で阻止する事が可能です。つまり、上記の1/2超で出来る事が単独で阻止できると言う事です。
2/3の株式保有に対して逆となりますが、1/3以上の株式を保有している場合、特別決議を阻止する事を単独で行う事ができます。ですので、株式を発行している企業側は、この1/3の株式を保有している人に対してかなり意識しておく必要があると言えます。
相互保有株式の議決権の停止の権利があります。
例えば、取引先同士であるA社とB社があったとします。そのA・Bが互いの会社の株式を持ち合っており、A社がB社の株式を25%以上保有し、B社がA社の株式を10%保有していた場合には、A社に実質的に支配されているB社はA社の保有株式10%については議決権がないと言う事になります。ライブドアがニッポン放送を買収してフジサンケイグループを手中にしようと計画したときに話題になりましたので記憶がある方もおられるのではないでしょうか。
解散請求権を持つ事ができます。やむを得ない事情がある場合に、この請求を行う事が可能です。その訴えを持って会社の解散を請求する権利の事を言います。
株式総会の召集や、帳簿を閲覧する事が可能となります。帳簿においては、会社全体の経理に関する資料を意味する為、どのように経営を行っているのかが全てわかってしまいます。ですので、株式を発行している企業側にとっては、脅威とされています。
株主総会で、議案提出する権利が認められています。また、会社法においては、1%以上の保有か、もしくは300個以上を6か月前から引き続き持っている株主においても、この議決に対する提案を行う事が可能とされています。
株式は1株持っていたとしても、議決権を持つ事が可能です。会社法の中で「1株1議決権の原則」と言うものがあります。ですので、1株でも持っていれば、1株につき1個の議決権を持つことになります。
持株の持分によって、他の企業と繋がりを持ったり、子会社にできます。
自社の経営は上手く行っているが、他の分野に対してもっと事業を拡大したい!または、もっと開発をしたい!と思っても、長年その分野に関わっている企業に対して知識としては敵いません。そこで、その知識が豊富な企業を子会社にし、自社の更なる発展と、事業拡大などを目的にする為に関係してくるのが、この持株です。もし、その相手側の企業が、知識はあるのに経営難だとすれば、子会社となって会社の存続を目指し、その代わりに長年の知識を提供する事が出来る為、双方にとっても良い話となるわけです。
持株の比率によって、どのようになるのかを、図に表します。
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