補助金の性質を理解して有効利用を考えよう

ポイント
  1. 補助金とはなにか?
  2. 補助金の流れを理解しよう
  3. 補助金申請の必要書類

目次 [非表示]

補助金とはどのようなものか?

最初に、補助金がどのようなものかを理解しておきましょう。補助金がどのような性質を持っているのかを理解しておかなければ、事業で利用できる補助金が準備されているにも関わらず、申請のチャンスを見逃してしまう可能性もあるからです。

補助金が存在する背景を理解しよう

国は長期的・短期的において経済活動においても政策目標を定めています。その政策目標を達成するためには、事業をおこなっている方が目標を達成できるような経済活動を行えることが非常に重要となってきます。

理由は単純で日本は資本主義・民主主義国家ですから、市場原理を無視して経済活動を行うことはできませんし、民主主義である以上、戦前の大本営発表のように情報を操作することも許されないからです。

そこで客観的な情報であっても、国の政策目標を達成できるように民間企業の活動をサポートするために、「補助金」という制度が作られているのです。

補助金ってなんなの?

補助金とは、指定された事業をおこなう事業者に対して、事業を実施するために給付されるものとなります。

よく補助金と助成金で意味が混乱することがあるかもしれませんが、補助金は給付されるお金ですから、事業者が後になって補助金を返済しないといけないことはありません。

ですから補助金が指定されている事業をおこなっている法人であれば積極的に補助金を申請して受給できるように考えていくといいでしょう。補助金を事業者に給付することは、「補助金を交付する」と呼ばれており企業・団体・個人などが交付を受けることができるようになっています。

補助金を交付することで。事業者の取り組んでいる範囲が広がっていき、事業展開・拡大を金銭面でサポートすることで事業の効果を大きくしていくことが補助金を交付する最大の目的であるといえます。

補助金申請のために知っておくべきポイントを3つ紹介

以下に補助金を申請する際のポイントを3つ紹介しておきます。ポイントを参考にしつつ、事業に最適な補助金にターゲットを絞って、有効活用をしていくことが大切です。

補助金には目的やあることを忘れてはいけない

前述したように、補助金制度は国の政策目標によって決定されていますので、ジャンルは多岐にわたって募集されています。

募集されている補助金の目的や趣旨を理解して、あなたの事業に本当に必要なものであるかを理解することが補助金を獲得するためのポイントであるといえるでしょう。

補助金は事業の全ての費用を給付してくれるわけではない

補助金で勘違いしてはいけない重要な部分が交付される金額についてです。事業を補助するために交付するのが補助金なのですから、事業にかかる必要経費の全てを補助してもらえるわけではないことは、十分に理解しておかなければいけません。

申請を行う前には必ず補助金の詳細の募集要項を確認して、「補助金の対象となっている経費はどの部分か?」「補助の割合は何%なのか?」「補助金の上限金額はいくらまでか?」は確認してから申し込むようにしてください。

IT導入補助金の例

ここでは、例としてIT導入補助金を挙げてみます。

IT導入補助金は経済産業省が所轄庁として行っているもので、中小企業・小規模事業者の方が自社の課題やニーズに最適なITツール(ソフトウェアだけでなくサービスなども含まれます。)を導入するために必要な経費の一部を補助することで、業務の効率化と売り上げ増をサポートするものとされています。

上限金額 500,000円
下限金額 150,000円
補助割合(限度割合) 経費の50%以下

IT導入補助金では補助割合の上限が50%で、補助の上限金額が500,000円ですので、最も効率のいい経費の導入方法は上限金額の2倍である1,000,000円を使用した場合ということになります。

補助金は申し込めば必ず受給できるものではない

前述までの説明を読んでみると、ただ事業者においしいだけの制度に感じる補助金ですが、国が補助するということは国民の税金が、あなたの会社の事業に使われることを意味しています。

ですので、補助金を交付するかどうかについては、事前に提出した申請書類と実際に申請した内容を正確に行っているかといった事後検査を行うことで、本当に交付するかどうかが決定されます。

また、忘れてはいけないのが補助金は後払いであるということです。上記で紹介したIT導入補助金で500,000円の補助金も受給するためには、最初に1,000,000円の経費を支出してIT導入補助金の趣旨に沿った事業を実施しておく必要があるということです。

要するに事業者が1円も支出しないで、補助金だけを利用して事業をおこなうことはできないわけです。

まとめ

いかがしましょうか。

今回は非常に基礎的な知識となりますが、補助金の性質について解説してきました。補助金がどのようなものかわからない方は、まずは補助金の性質を理解したうえで、あなたの事業の発展のために有効的に利用していきましょう。

くわしい補助金の内容については、企業の経営者であれば申請をするか否かの判断を行いますので知っておく必要はあるのですが、制度が非常に複雑ですのでまずは補助金の性質と補助金申請の際に忘れてはいけないポイントを頭に入れていただければと思います。

また補助金の原資は国民の支払った税金ですので、効率的に使用することも忘れないようにしましょう。

おすすめ関連記事

ー会社を買うことでも起業ができることを知ろうー
「2019年1月更新/新しい起業の方法や種類登場。副業~会社を買って起業」

ー株式も持分を理解していなければ、後になって後悔することも?ー
「すごくわかりやすい!株式の持分のまとめ」

ー様々な資金調達の方法から最適なものを選択しようー
「2019年1月更新/10種類以上の資金調達の種類、方法、メリット、デメリットまとめ」

ー起業・創業を助ける制度である助成金・補助金制度を有効利用しようー
「2019年1月更新/起業・創業を助ける様々な助成金・補助金を徹底解説!」

ー起業するためには最低でもどの程度のお金が必要となるのかー
「起業に必要な費用やお金を時間軸とともにまとめました」

ー起業するなら消費税の理解をしておいて損はないー
「消費税の仕組みを5分で理解しよう!起業1年目の落とし穴。」

ー個人事業主でもテクニックを駆使すれば節税は可能ー
「個人事業主のための節税メモと対策とちょっとした裏技」

ー個人事業主になって確定申告で迷わないためにー
「確定申告って何?個人事業主で経理がわからない方必見!」

ー起業の失敗パターンを理解してリスク回避を行おうー
「起業・独立・開業で失敗するパターン62選【起業支援の専門家が指摘!】」

ー人気の合同会社について理解しておこうー
「合同会社設立(LLC設立)について日本で恐らく1番分かりやすいまとめ」

関連記事