フランチャイズ起業の現実とは?成功するために必要な心構えを解説

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一般的にフランチャイズ企業は「資金が少なくて済む」「大手グループの名前を借りられる」などのメリットがあるとされています。しかし、現実には困難に遭遇する可能性もあるため、メリットばかりの起業とはいかないでしょう。

この記事では、フランチャイズの現実を説明したうえで、理想を抱きすぎないための心構えを伝えていきます。

フランチャイズ起業の理想と現実!楽なことばかりではない

独立起業を目指す人にとって、「フランチャイズ起業」は魅力的に映ります。実際、フランチャイズに関しては肯定的な言説も少なくありません。設備や店舗を本部が用意してくれたり、宣伝を担ってくれたりするので利益を出しやすいというメリットも広まっています。

ただし、こうしたメリットを鵜呑みにして起業した結果、予想とは違った状況に遭遇して上手く対処できず閉店に追い込まれてしまう人もいるのです。 原因としては、「理想をふくらませすぎた」点が挙げられるでしょう。

どうして本部がフランチャイズについていい部分ばかり説明してくるのかというと「加盟金」を求めているからです。

フランチャイズでは、加盟金を払うことによって加盟店に入ります。そして、親会社の名前を使って経営することが許されるのです。しかし、加盟金さえもらえば、後はフランチャイズチェーンを放置してしまう本部も少なくありません。その場合、期待したような宣伝は展開してくれず、個人店と同じ状況に追い込まれてしまいます。

フランチャイズ起業でも厳しい現実が待ち受けていることは多く、健全な本部を見つける必要があるでしょう。

フランチャイズの現実1.人間関係のトラブル

もしもフランチャイズ起業した際、気をつけなければいけないのは人間関係のトラブルです。起業すれば、「家族との時間を増やせる」と思っている人もいるでしょう。しかし、現実には以前よりも忙しくなり、家族と疎遠になってしまうケースもありえるのです。

なぜなら、フランチャイズの店長とは本部の指示に従って働くポジションなので、自由に就業時間をコントロールできるわけではありません。そのうえ、きびしいノルマを課せられたとすれば、忙しく働かないと契約を更新してもらえなくなります。こうした状況では家族と溝が生まれてしまうのも無理はないでしょう。

また、アルバイトスタッフとのトラブルにも注意したいところです。フランチャイズチェーンの店長は、本部の人間よりも発言力が不足しています。そのため、アルバイトも本部側についてしまい、店長を下に見てくることがあるのです。こうした雰囲気は店舗の士気にかかわるので避けるべきです。

アルバイトの面接を慎重に行うことはもちろん、ふだんのコミュニケーションで人望を得るための努力をしましょう。

フランチャイズの現実2.お金と運営のトラブル

起業後、フランチャイズチェーンにのしかかってくる厳しい現実が「上納金」です。フランチャイズでは、本部に対して定期的に納める金額が決まっており、もしも不足してしまうと契約を更新されなくなる恐れがあります。

また、本部がどの程度の資金を出してくれるかも、企業によってまちまちです。開業資金からランニングコストまで、大半をまかなってくれる本部が店長には理想的です。しかし、ランニングコストは店舗負担にしているシステムもあり、事前に詳しく説明を受けなければトラブルへと発展します。

次に、運営本部と店舗間に問題が生じることも少なくありません。起業するからには、多くの人が自分なりのビジョンを描いていたはずです。

しかし、本部の発言力が強いフランチャイズだと、店長にほとんど経営上の決定権はありません。与えられた計画に沿って仕事をこなすだけになってしまいます。しかも、運営本部によっては一定の上納金を納めているにもかかわらず、閉店を言い渡してくることもありえます。理由は、「社員経営にするため」「他店の売上が悪いため」などさまざまです。

店長の意思で方針を決められないのは、ストレスになりかねないでしょう。

フランチャイズの現実3.本部・加盟店とのトラブル

運営本部の担当者とフランチャイズチェーンの店長が、人間的な相性が悪くてもめてしまうこともありえます。本部と店長は頻繁にやりとりを重ねるため、相手に悪印象を抱いてしまうのは致命的です。コミュニケーション不全になると、日常の業務にも支障をきたしかねません。

フランチャイズ起業を目指すなら、ビジョンを共有できる本部を見つけましょう。そして、担当者の人間性も含めて加盟するべきグループ会社を見定めます。 ほかの加盟店との関係も、フランチャイズでは対策を立てておくべき問題です。

フランチャイズチェーンでは、地域や店長による差別化を図りにくいデメリットを抱えています。経営マニュアルが本部で細かく用意されているため、店舗ごとの個性を出しにくくなるためです。つまり、近隣地域の加盟店同士がお互いにお客を奪い合い、どちらも売上が停滞してしまう事態になりかねません。そんな状態が続けば、双方の契約が打ち切られるでしょう。

こうした失敗を避けるには、起業前に近隣の情報も仕入れておくことが大切です。加盟店が思わぬライバルになる恐れもあるので、入念にリサーチをしましょう。

結論としてフランチャイズは本当に儲かるのか

フランチャイズ起業で高収入を得ることは十分に可能です。しかし、理想を鵜呑みにして「本部のいうとおりにすればいい」という考えではきびしいでしょう。フランチャイズ起業では、たくさんの判断ポイントが訪れます。そこで、現実的な選択を繰り返すことで利益につながり、店長の収入に還元されていくのです。

たとえば、「初期投資」はその後の命運を握るといえるでしょう。フランチャイズはお金がかからないというイメージから、初期投資をしぶる店長も少なくありません。彼らは本部から用意された最低限の設備で経営を続けようとします。

しかし、開店の時点で充実した設備があるからこそ、スタートダッシュを導けるという考え方もできます。本部に頼りきるのではなく、店長自身も経営ビジョンを持って必要な投資をしてみてもいいでしょう。

一方で、「本部を適度に頼る」ことも肝心です。親会社の知名度や宣伝力はフランチャイズの魅力です。店長の意見にこだわりすぎて、本部の支援を受けないのは得策ではありません。理想と現実の折り合いを上手くつけて頼る場面では本部を頼り、自力で決断する場面では自分を信じるのが成功への道です。

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