事業計画書よりも1人目のお客さんをつかまえろ

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社会人歴が長かったり、自信のない人、頭の良い人にとてもよく見られますが、事業計画書にこだわってしまうことです。事業計画書をつくることが目的になっていて、事業計画書をつくればうまくいくと思っていたり、事業計画書ができていないと不安になったりという人がいます。

そもそも事業計画書を作成する目的はなんでしょうか?

事業計画書を作成する最大の目的は当たり前ですが、事業をうまくやるという目的に対しての手段という位置づけです。手段としての最大の目的は、事業について色々なことを想定(=計画)することで、今不足しているもの(課題など)を浮かび上がらせることにあります。

極端なことを言えば、事業計画書がなくてもうまくいけばそれでよいわけです。
つまり一番大切なことはうまくいくことです。

うまくいくためにはどうしたらいいのかを逆算して、今何が一番足りないのかを考えるということです。

独立・起業する人は色々な人がいます。
事業計画書にこだわりがちな人は、机上、頭でっかちになりがちな人が多くいます。

熟練の経営者であればともかく、事業をやったことのない、ある意味、素人の人が、全く未知の世界の経営や未来のことをどれだけやる前に正確に想像できるでしょうか?これはそもそもが難しいわけです。そのためつくりこみすぎない、こだわらないということも大切です。重要でないということを言っているわけではありません。やることがたくさんある中で、時間のかけ方を間違いすぎてはいけないという意味です。

事業計画書偏重型の人に足りないことというのは、むしろ並行して、優先してやるべきこととして、実際に1人目のお客さんをつかまえることだと思っています。

つまり実際の行動の一歩目の早さと攻撃力です。
1人目のお客さんにフォーカスをあてることで実際にはいろいろなことが見えてきます。
営業の圧倒的な難しさだったり、意外と営業が得意という気づきかもしれません。

お客さんを探す過程で、色々な気づきや、商品・サービスへのフィードバックなどをいただけるでしょう。実際に1人目のお客さんをつかまえにいくことが、目的に対して、最速で最高のアプローチだと思います。机上ではあなたの主観でしか物事は進展せず、現実は変わりません。

ある意味、事業計画書をつくることが好きな人は、守備面が強いので、仕方ないわけですが、独立・起業はあなた1人で基本は攻撃・守備をしなくてはいけません。

そのため事業計画書については、下記の、最小限抑えるべき部分を、圧倒的に検討するということにつきます。今のタイミングで考えるべきこととそうでないことをわけるべきです。1年後の今日うまくいっているかどうか、1か月後の今日の天気が晴れるかどうかを気にしても実際は仕方ないわけです。何もできないわけなので。結局は今何をしたらよいのか?が大切になります。

最初のお客さんを最速最短でつかまえる計画を

5年後の計画も大切ですが、1年目、最初の3カ月、最初の1か月目、最初のお客さんを最速最短でつかまえる計画という形でどんどんミクロに超具体化していくべきです。

・売上がいつ、何で(どのような理由で)、どのような経路がたつのか
・かかるお金で抜けもれない想定をする

事業計画書はやりながらどんどん精度を上げていく。
このやりながら事業計画書の精度を上げるというのは、あなた自身がどんどん動くほどに成長をしていきますので、事業計画書を作成する力=未来を少しずつみやすくなっていくことや、事業における肝などがわかっていくことがあります。

また動くことで当たり前ですが、進捗していき、どんどん計画が良い意味で前進したり、想定以上のスピードで進んでいきます。
常に、答えは机上でなく、現実にあること、お客さんが持っていることを最大に大切にしましょう。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

1986年生まれ、横浜出身、慶應義塾大学法学部卒業。

23歳の時、病気をきっかけに、小学校親友4名、資本金5万円で株式会社ウェイビーを創業。

10年間で10,000人を超える経営者、起業家の「組織づくり」「売上アップ」に携わる。

社長がいなくても回る強い組織、仕組みをつくる「01組織クラウド

小さな会社、個人事業主のビジネス成長を実現する「01クラウド

の01シリーズを展開中。

2016年10月より、世界経済フォーラム(ダボス会議)の日本代表選抜
2018年9月より、徳島大学客員教授就任
2020年4月より、iU 情報経営イノベーション専門職大学客員教授就任

「行動の品質」「自分の力で稼ぐ力を身につける本」など著書7冊。
日経新聞、エコノミスト、NHKなどメディア掲載も多数。