フランチャイズにおける「店長」と「オーナー」が持つ権限と役割についての違いをわかりやすく紹介します

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似ている言葉でも、同じ意味で使われたり違う意味で使われることはよくあります。例えば、株式会社では「代表取締役」と「会社社長」という言葉は同じ意味を持ちます。しかし、フランチャイズでの会社では似ていても全く意味が異なる言葉が使われます。それが、「店長」と「オーナー」です。

フランチャイズに関わる上でそのメリットとデメリットを知りましょう。

フランチャイズの仕組みの全体像を知ろう

会社としてのブランド、商品やサービスをお客様に運ぶシステム、ビジネスノウハウといったものは個人で一から作ろうとすると莫大な予算や労力が必要となります。成功すれば大きな利益になりますが、倒産すれば資産を失うなどそれに見合ったリスクも大きいです。

そうしたビジネスとしてのブランド力やノウハウの力などを貸してくれる人がいれば貸す方も借りる方もメリットがあるという考えから生まれたのがフランチャイズの仕組みです。

会社の持つビジネスのブランド力やビジネスのノウハウをフランチャイズのオーナーが店長に貸し、店長がそれを使ってビジネスを行って利益を得て、その見返りにロイヤルティをフランチャイズオーナーに支払います。それがフランチャイズ会社の仕組みです。

フランチャイズのオーナーは今まで自分で作り上げてきた経営技術を売るだけでロイヤリティというお金が手に入り、店長は効率的な手段でビジネスを行うことができるという双方に利点がある仕組みになっています。

フランチャイズ会社での「店長」と「オーナー」の決定的な違いとは?

決定的な違いは「経営」と「管理」です。店長はビジネスを実際に働いて実行し、現場で利益を上げるために仕事をします。

そうした店長の持つ城である店舗を管理してロイヤリティを上げるのがオーナーの仕事です。店舗で実際に商品を売るのがフランチャイズの店長です。それに対して店舗の売り上げを伸ばしたり、潰れないようにサポートをしたり、新たな店舗を開拓するなどするのがフランチャイズのオーナーとなります。そうした役割の違いがあるのです。

そう聞くと、店長は汗だくと働き、オーナーは涼しいところで仕事をしているという印象を持つかもしれません。しかし、どちらも相応の努力が必要になります。商品を売る店長も大変ですし、商品を売るために市場をリサーチしたり商品を扱う取引先と交渉するオーナーも大変です。

どちらも本気で仕事をしなければいけないことに変わりはありません。決定的に違うのはその業務内容だけであり、働く大変さに差はありませんので、選ぶとすれば自分に業務内容に合った方を選ぶべきでしょう。

フランチャイズの「オーナー」がするべきこと

形式によってフランチャイズのロイヤリティについて店長から回収する方法が違います。月額固定の方法を取っている会社もあれば、総売上高から売上原価を差し引いた売上総利益に応じてロイヤリティの金額を決めている会社もあります。

しかし、絶対に言えることは店長の働く店舗を潰さないようにすることです。店舗が潰れればロイヤリティを回収できません。フランチャイズ会社を維持できなくなります。

そのためにフランチャイズのオーナーは、店舗の利益を常に向上させるためのサポートをする必要があります。 店長の頑張りによって店舗の利益が上がれば、それだけ多くのロイヤリティを得て収益に繋げられますし、フランチャイズの会社としてのブランド力も高めることもできます。

そうした効果によって、店長になって店舗を出したいと言ってくれる人も増えれば、より多くの店舗からロイヤリティを集めることもできます。

フランチャイズのオーナーはフランチャイズ会社の利益と信用を上げるために、戦略を立て、取引先を増やし、店長の利益を少しでも上げることがするべきことなのです。

フランチャイズの「店長」がするべきこと

フランチャイズの店長はフランチャイズのオーナーから得た、会社のブランド力、経営ノウハウ、商品やサービスの流通方法、そうした全てのものを駆使して経営利益を上げることです。ロイヤリティを差し引いた経営で得た利益は全て店長の財産になります。

フランチャイズの店長がするべきことは、フランチャイズのオーナーから少しでも多くの信頼や技術を取り入れて、それを駆使して経営で利益を上げることです。フランチャイズのオーナーから意見を取り入れながら、自分の手腕で店舗の利益を上げていく必要があります。

店舗の利益を上げるためにフランチャイズのオーナーが出す経営指針に従わないというのは、フランチャイズの店長として失格ですが、常に客層や気候などによる売り上げの変化を分析し、それをフランチャイズのオーナーに伝えて経営方針についての議論をすることも大事な仕事です。

ただフランチャイズのオーナーの意見に従うだけでなく、店舗として何処を改善するべきかは現場にいる店長が最もよく理解しているはずです。

より高い利益を出せるよう店舗の価値を高めるために日夜として経営努力を惜しまないことが店長のするべきことなのです。

起業者としての「店長」と「オーナー」のメリットとデメリット

フランチャイズの店長とオーナーは、その働く環境も利益の回収方法も違います。それでは、起業をするならばどちらを目指すべきでしょうかという問題に直面する方もいることでしょう。フランチャイズ会社として起業をするには、店長になるにしてもオーナーになるにしてもどちらにせよメリットとデメリットがあります。

その二つについて注目するべき点は、起業をした後の経営に対するビジョンをどう持っているかということでしょう。 フランチャイズの店長として働けば、僅かな開業資金と僅かな期間で一流の経営技術を得られて商売ができます。しかし、代償としてロイヤリティを支払うことになってしまいます。その技術を使って将来的に独立することも可能です。

その反面、フランチャイズのオーナーを目指すのであれば、開業するための投資資産も莫大なものとなってしまいますし、それだけの会社を運営するノウハウを得る準備期間が必要です。どちらにせよ、メリットもデメリットもあります。

起業をするならば、「店長」と「オーナー」のどちらにするべきか?

手元に十分な資産や技術がないのであればフランチャイズの店長というのは圧倒的にメリットがあります。

起業を考える多くの人が完璧なビジネスについての確実に利益の出る計画を持っているわけではありません。自分の事業計画を上手く立てられないという人は、まずはフランチャイズの店長から始めてみるのがいいでしょう。

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