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フランチャイズを始めるにあたって重要なのは、どのような業種にするかということです。どの業種が自分に適しているかを事前にしっかりと把握することによって、フランチャイズ開業の準備はよりスムーズに行えるといえるでしょう。
今回は、フランチャイズ展開をしている業種はどのような種類があるのか、また、業者選びのポイントなどについて詳しく紹介します。
(1)小売業
フランチャイズ展開をしているお店と聞いて、真っ先にコンビニを思い浮かべる人は少なくないでしょう。そのコンビニが含まれている業種が小売業です。
小売業とは、卸売業者・生産者などから商品を仕入れて、自分が構えた店舗で販売する形態の業種です。店舗を構えた形態だけでなく、パンなどの移動販売、車内で調理ができる車で調理したものを販売するといった形態も、小売業として分類されています。
また、コンビニやスーパーなどのように多種商品を扱うのでなく、靴やはんこなどひとつの商品に特化したもの、金券ショップやリサイクルショップなど買取も兼任している店舗も、小売業のカテゴリーです。
小売業のフランチャイズは、商品の仕入先であるフランチャイズ本部から過去の売り上げデータを提供してもらえるなど、バックアップを受けられるのがメリットです。しかし、本部から仕入れたものが必ず売れるという保証はないので、対象となっている地域の特色やニーズをしっかりと把握して運営することが重要といえます。
数多い小売業のなかでも人気なのが、コンビニ経営です。コンビニを運営しているほとんどの企業がフランチャイズ加盟を募集しています。コンビニは、店舗としての知名度・ブランド力があるため、フランチャイズとしての完成度がトータルで高いのが魅力です。
(2)飲食業
居酒屋やファミリーレストラン、ラーメンやハンバーガーショップなど全国に支店がいくつもある大手チェーン店は、常にフランチャイズ加盟の募集をしています。そのため、店舗経営が未経験である人でも、開業しやすい分野といえるでしょう。
しかし、飲食業はフランチャイズ開業であっても、何も準備せずにすぐに開業できるわけではありません。 飲食業の場合は「食品衛生責任者」という資格の取得、保健所への食品営業許可申請の提出などが必要です。また、飲食業であっても調理師免許は必須ではないので、必ず取得する必要はありません。
提供する料理の調理方法などは本部からのマニュアルやサポートがあるため、その指示に従うという流れになります。開業するための最低限の資格取得は必要ですが、調理師免許取得や飲食業の経験がなくても開業できるのが、フランチャイズにおける飲食業のメリットです。調理のために必要な食材を、本部から大量に安価で仕入れることが可能なのも、フランチャイズのメリットといえます。
デメリットは、小売業のコンビニと同様に、店舗の入れ替わりが激しいという点です。新規参入者の多いジャンルであるために、他の店舗に負けないような経営戦略を考えなければいけません。フランチャイズ開業をする際、本部による立地調査があるため、立地によりどれくらいの集客が見込めるかというデータを知ることができます。
開業において、そのデータなどを参考に店舗の立地なども考慮することが重要です。
(3)サービス業
小売業や飲食業のように商品や料理を提供するのではなく「サービス」をお客に提供する業種が、サービス業です。クリーニング、美容やマッサージ、学習塾、リフォーム請負、各種レンタル業者などが、フランチャイズ展開しているサービス業で多くみられます。
ほかの業種と違い商品や食材などの仕入れがほとんど必要ないため、コスト削減・在庫リスクなしという点が特徴です。設備費用もそれほどかからない場合が多く、開業の際の資金をおさえたい人に向いている業種といえるでしょう。
サービス業で大事なのはお客とのコミュニケーション能力です。他の業種でもお客と接する機会はありますが、美容エステやマッサージなどは仕事柄お客と接する機会がより濃密になります。そのため、他の業種よりもコミュニケーション能力やサービス提供者の人柄が重要となるのが、サービス業の特徴です。
人と接するのが得意な人、お客の反応をダイレクトに知ることにやりがいを感じる人は、サービス業に向いているといえるでしょう。
そして、ある程度のスキルや知識がないとできないのが、サービス業が他の業種と異なる点です。仕事によっては資格取得がないとできないものもあり、より良いサービスを提供するためには、日々のスキルアップや新しい知識のインプットも必要となります。
どの業種が自分に向いているか、自己分析をしよう!
フランチャイズ開業を目指すうえで注目するべきことは「どれくらいの開業資金やランニングコストがかかるか」「自分がどのような業種に適しているか」という2点です。
フランチャイズ加盟を募集している業種は、その種類によって開業資金や運営方法が異なります。フランチャイズ加盟による開業は、開業準備をすべて自分で行うよりも安い資金で行えることが魅力です。
それでも極力資金を安く済ませたい場合は、そのようなフランチャイズ本部および業種を選択する必要があります。例えば、飲食業でもテイクアウトを主にした業種であれば、大きな店舗を用意する必要はなく、わずかな資金で開業が可能です。また、自宅をお店として利用する「無店舗型」であれば、開業資金を大幅におさえることができるでしょう。
しかし、安さだけを最優先して、すぐにフランチャイズ開業をしてはいけません。自分に合った業種は何かということを考慮することも重要です。
いくら、開業資金をそれほどかけないで自分のお店が持てたとしても、選んだ業種がサービス業の場合、お客とのコミュニケーションが得意でない人は仕事を円滑にすすめることはできません。自分がどのような分野が得意であるか、事前にしっかりと自己分析をすることが、フランチャイズ開業において大切なことといえます。
そして、フランチャイズ本部の情報をしっかりと収集することも重要です。ネットで情報を集めることも大事ですが、本部が行っているフランチャイズ加盟希望者のための説明会も、参加するようにしましょう。フランチャイズ開業において何か疑問があれば、本部の社員に直接聞いて疑問を解消することができます。
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