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フランチャイズの飲食店の中でも代表的なジャンルの1つがラーメン店です。
フランチャイズのラーメン店で起業したい、と考える方も多いでしょう。
しっかり店舗を経営し、売り上げを出していくためには、店舗の強み、そして店舗にとって課題となる部分も把握しておかなければなりません。
そこで今回は、フランチャイズのラーメン店におけるメリットとデメリットについて解説します。
フランチャイズの仕組み
まずは簡単にフランチャイズの仕組みについてふれておきましょう。
フランチャイズとは、フランチャイズ本部と加盟店が契約を結んで店舗を運営する業態のことです。
加盟店は本部に加盟金などの諸費用を支払うことにより、フランチャイズ店のノウハウや、店舗の名前などを利用する権利を得られます。
そして本部は加盟店へのサポートを持続的に行い、加盟店から対価としてロイヤリティを受け取ります。すでに複数の加盟店と契約し、事業を展開しているフランチャイズ本部は実績や成功事例があるため、比較的成功する可能性の高いビジネス形態であると言えます。
フランチャイズのラーメン店のメリット(1)初心者でも短期で開業できる
ラーメン店を経営するにあたって、全く知識や経験のない状態で、0から起ち上げていくのは非常に難しいことです。
売れるラーメンのメニュー、ラーメンを作る技術、店の名前やデザイン、仕入れ先、経営の仕方…どれもラーメン店を経営するために大切なことですが、全て最初から学んでいたら、開業するまでには何年もかかってしまうでしょう。
しかし、フランチャイズのラーメン店ならば、ラーメン店に必要なノウハウは本部から提供が受けられるため、ラーメンや店舗経営の初心者であっても、短期間で開業することができます。
ラーメンのメニューや作り方、店舗の名前、デザインなどは、全てほかの加盟店などで売れている実績があるものなので、安心感があります。
自分で全て考える労力や時間が省けるため、ラーメンに関する知識が少なくても、開業まで長い期間はかかりません。
スムーズに進めれば、加盟契約から数ヶ月で店舗をオープンさせることも可能です。
フランチャイズのラーメン店のメリット(2)ネームバリューが利用できる
無名のラーメン店が十分な利益をあげることは簡単ではありません。
利益をあげるためには、新規の顧客が常時来店することや、リピーター・常連客といった、2回目以降の来店客を増やすことが大切です。
しかし、名前を聞いたことのない新しいラーメン店に立ち寄る新規客は、そう多いとは考えられません。
また、1度来店した顧客にリピーターとして何度も来店してもらうためには、味や価格、利用しやすさなど、来店する理由になるような強みがなければなりません。
無名店が顧客を集めて利益をあげるためには、まず名前と味を知ってもらうところから始め、ある程度年月をかける必要があります。
しかし、フランチャイズのラーメン店は、すでに確立されたラーメン店の名前を使うことができます。
このネームバリューがフランチャイズの大きな強みです。
フランチャイズの場合は、フランチャイズ自体に顧客が付いていることが多く、新規オープンの店舗でも一定の集客が見込めます。
顧客からすれば、フランチャイズのラーメン店なら、どこも味や価格に大きな違いがないため、安心して利用することができるのです。
フランチャイズのラーメン店のメリット(3)本部からのサポートを受けられる
フランチャイズのラーメン店であれば、店舗の運営に関するさまざまな面で本部からのサポートを受けることができます。
例えば、本部が行う研修によって、ラーメンの作り方や、店舗の回し方などを学ぶことができます。
研修はほかのフランチャイズ店舗などで行われるため、実際に運営する様子を間近で見ることができる点もポイントです。
店舗をオープンするにあたっては、宣伝が重要ですが、広告やチラシの作成・配布に関しても、フランチャイズ本部が手配してくれる場合があります。
広告のデザインや業者への発注も本部がフォローしてくれれば、加盟店のオーナーは店舗の準備に打ち込めます。
ラーメン作りに不可欠な、仕入れ業者を紹介してくれる場合もあります。
また、オープン前後は、準備やオープン直後のラッシュ対応のため、本部から応援としてスタッフを派遣してくれることもあります。
このような手厚いサポートを受けられるのは、フランチャイズならではのメリットです。
フランチャイズのラーメン店のデメリット(1)開業資金が高額である
フランチャイズのラーメン店のデメリットの1つに、開業資金が高額なことが挙げられます。店舗を開業するためにはまとまった資金が必要です。
例えば、フランチャイズに加盟するための加盟金などがかかります。
これはラーメン店に限らず、フランチャイズの店舗を経営する場合はほぼ全ての店舗に発生する費用です。
ラーメン店の場合は、物件取得や店舗改装のための金額が高額になることがあります。
集客の見込み数によって、十分な広さのある物件を確保しなければなりませんが、敷地面積が広い物件は、家賃が高額な傾向にあります。
また、店舗として利用できる物件は、敷金や礼金も高額な場合が多く、初期費用で数百万円かかることも珍しくありません。
物件を取得したら、フランチャイズの店舗用に改装する必要もあります。
調理スペースや客席を整備したり、場合によっては駐車場を整備する必要もあります。
規模の大きい店舗であれば、スタッフもある程度の人数を雇用しなければならないため、人件費もかかります。
なお、店舗を実際開業した後、数ヶ月間は手持ちの資金で運営していけるよう、運転資金も十分用意しておく必要があります。
ラーメン店のフランチャイズは、集客の多さや回転の速さにより、大きな売り上げを見込むことができますが、その分開業時にかかる資金も高額であると言えます。
フランチャイズのラーメン店のデメリット(2)ロイヤリティによっては利益が少なくなる
フランチャイズで店舗を経営する場合の特徴の1つに、ロイヤリティを収めることがあります。
ロイヤリティとは、フランチャイズ加盟店が、ブランドイメージや店舗を運営するノウハウなどを使用する代わりに、本部に支払うお金のことをさします。
ロイヤリティの計算の方法はさまざまで、月の売上から一定のパーセンテージの金額を支払う歩合方式や、売り上げに関わらず毎月一定の金額を支払う定額方式などがあります。
フランチャイズで開業すると、ほとんど必ずかかる費用ですが、ロイヤリティが高額であるほど、加盟店の利益は少なくなります。
売上高や仕入れ高、その他経費など、開業後の運営のイメージを明確にしたうえで、どのようなロイヤリティ方式が最も利益を残せるか考えながら、フランチャイズの契約先を吟味する必要があるでしょう。
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