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フランチャイズを利用して開業する時、最初に何をすればいいのでしょうか。長く続けていくためには、しっかりとリサーチをして、参入業界やフランチャイズの本部を決めることが大切です。また、開業までの流れや必要経費を知っているといいでしょう。
これから、フランチャイズでの開業についてご説明しますので、参考にしてみてください。
開業をする時は、最初に参入業界や本部を決める
フランチャイズを利用して開業をする時は、自分に合う業界を選択することが大切です。フランチャイズは本部から指定や指導が多く、経験がない人でも始められます。興味がある業界を選ぶのもいいですが、長期間続けられることも重要です。まずは、それぞれの業界について理解し、フランチャイズで参入したいものを絞り込みましょう。
フランチャイズの中には、365日24時間営業をするのが望ましいとしている業界もあります。つまり、開業する業界や職種によって、ライフスタイルも変わってくるので、しっかりとしたリサーチが必要なのです。
参入業界やフランチャイズの本部を決める時、まずは説明会に参加します。ホームページなどに資料請求や説明会のことが記載されているので、積極的に参加して情報を得ることが大切です。多くの本部がある場合は、複数の説明会に参加し、ロイヤリティの割合や条件などの比較も必要です。
説明会では、質疑応答や個別相談・技能体験などをすることができます。特に個別相談をする時は、用意できる自己資金などを整理しておくと、スムーズに相談することが可能です。 本部を決める時は、知名度がありブランド力を活かせるところを選択するのも一つの手段です。
フランチャイズでは、支援や指導・ブランド力を貸してもらう代わりに、ロイヤリティなどの費用を支払います。よって、開業当初からある程度の売上がないといけません。知名度があるブランドだと、最初から集客が見込めるため、売上も伸びやすいです。また、加盟条件が分かりやすく、開業資金援助や経営指導などのサポートが手厚い本部を選択します。
フランチャイズで開業できても、本部が倒産してしまうと、基本的に自分の店も経営を継続することができなくなります。よって、フランチャイズ本部の財力を確認することも大切です。フランチャイズの場合、商品開発や広告費などは本部が負担するため、財力がないと宣伝や新商品の開発もできません。また、財力が安定しないと、他の会社に吸収や合併されてしまいます。
フランチャイズの本部を決める時は、加盟しているオーナーの数や本部の財力をしっかり確認し、リスク回避を行うことも大切です。
本部と契約をする
加盟したいフランチャイズの本部が決まったら、契約書を作成して手続きします。フランチャイズでは、商標などを利用する代わりに、売上に対する対価を支払うことが条件です。契約内容は本部によって異なるため、契約書にサインをする前にしっかりと内容を確認しましょう。
多くの本部では、あらかじめ内容が決められたパッケージ契約書が使用されています。つまり、他のオーナーと同じ契約条件で、個別に交渉することは難しいです。しかし、例外として個別交渉を受け付ける場合もあるため、希望があれば相談できます。フランチャイズは独立した事業者としての契約です。よって、クーリングオフの対象にはなりません。
契約書の内容で特に気を付ける点は、契約期間やロイヤリティ・加盟金・保証金などです。支払う費用に関して十分に理解していないと、トラブルの原因になってしまいます。また、中途解約や損害賠償なども理解しておくことが大切です。契約開始日は契約を締結した日の場合もあれば、店のオープン日の場合もあり、それぞれ契約条件が異なります。契約期間だけでなく、更新日や更新料の確認も重要です。
さらに、加盟金の内訳を理解する必要があります。特に、研修費などの支援費用が加盟金に含まれているかの確認をしましょう。 加盟店で違反があった時は、一方的に契約解除になる場合もあります。契約解除の条件に関しても、契約書に記載されているため確認することが必要です。
違反行為に関しては、損害賠償額があらかじめ記載されている契約書もあります。中途解約をしたい時は、契約書の規定に沿って解約することが可能です。中途解約における違約金が発生する場合は、算出方法を確認しておきます。解約後も、契約書の内容に沿って「競業避止義務」を守らないといけません。規定を違反してしまうと、トラブルに発展する場合もあります。
開業に必要な資金とは?
フランチャイズで開業をする時には、「店舗開設費」「運転資金」「本部に支払う費用」が必要です。
店舗の開設では、店の賃貸費や内装と外装の工事費がかかります。本部によっては、これらの準備資金を支援してくれるところもあるため、確認するといいでしょう。賃貸で借りる時は、不動産会社へ保証金や数ヶ月分の家賃の支払いが必要です。また、パソコンやレジ・テーブルなどの設備も整えなければなりません。特に飲食業の場合、大きな冷蔵庫や冷凍庫・調理場や調理器具などを用意するため、高額の設備資金がかかります。
開業後は、運転資金として人件費や仕入れ費・家賃などがかかります。どれも、売上状況に関係なく継続して支払うため、あらかじめ準備が必要です。一般的には、3ヶ月分の運転資金を用意しておくといいとされています。特に夜間営業をする業界では、十分な人件費を用意し、しっかりと人員確保をすることが大切です。
仕入れ費も運転資金の一つですが、フランチャイズの場合は仕入れ先が指定されていることがあります。よって、仕入れでの節約は難しく、在庫数を把握し、仕入れる量を判断することが必要です。
本部に支払う費用として、加盟金や保証金・ロイヤリティがあります。加盟金は入会金の意味を持つため、指定された金額を支払わなければなりません。また、加盟金は返還制度がなく、開業するために支援を受ける費用にもなります。
保証金は、開業後にロイヤリティなどを支払えなかった場合に、一時的に補うための費用です。よって、保証金を使用する機会がなければ、預けた分は返還されます。ロイヤリティは本部に支払う対価で、算出方法は「定額制・売上比例制・利益分配制」が一般的です。ロイヤリティの割合は、業種によって目安が異なります。
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