フランチャイズを行う上で知るべきロイヤリティと消費税について

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コンビニや飲食店などフランチャイズ店はたくさんありますが、フランチャイズには本社が直接運営を行う直営店と、本部が別の人を事業主として起用し運営を委託する加盟店の二通りがあります。

ここでは加盟店の事業主となる場合に、本部や国に対して支払わなければいけないロイヤルティと消費税について詳しい説明をしてみましょう。

ロイヤリティはどのように算出されるのか?

ロイヤリティとは本部に対して支払うお金のことで、本部に対して支払います。本部の看板をそのまま使わせてもらうので、特に大きく宣伝しなくても、開業早々来客が殺到することもあります。仕入れ先に困ることもありません。また営業の方法などがマニュアル化されていて、その通りに運営すればよいということや、研修などで経営のノウハウを教えてもらうなど、まったく周知されていない事業を一から始めるより、始めやすい事業です。

そしてその代償として本部に支払うお金がロイヤリティといわれるものなのです。 ロイヤリティの算出方法はいくつかありますが、その主なものに「売り上げ歩合方式」「定額方式」「粗利分配方式」があります。

「売り上げ歩合方式」は、加盟店の売り上げの何パーセントという形で本部に支払うものです。その割合は様々ですが数パーセントのところもあれば数十パーセントのところもあり、ブランド力が高いほど歩合を高く設定する傾向があります。また売り上げが高くなると歩合を下げる仕組みのところもあります。一般的に多い歩合は10%以下で5%から8%というところです。

「定額方式」はあらかじめロイヤリティの額が決まっている仕組みで、売り上げが多くても少なくても決まった額を支払うことになります。売り上げが多いほど手元に残る分が多くなるので、売り上げを伸ばそうというやる気のもとにもなります。定額方式で一番多い金額帯は数万円から10万円くらいですが、あらかじめ金額が決まっているので「今月はいくら支払わなければいけないのか」という不安を抱えることもありません。

本部側にとっても収益が見えやすいというメリットがあります。しかしほかの方式に比べて収益が少ないというデメリットもあるので、ほかの名目で費用をとる場合も多くなっています。

「粗利分配方式」は総売り上げ高から原価を差し引いた売り上げ総利益に対してかかるロイヤリティで、そのパーセンテージは30%から70%ですが、変動するのが一般的です。フランチャイズの中で粗利分配方式を用いるのは約4%ですが、コンビニで多く用いられる方式です。

これらのほかにも定額方式と売り上げ歩合方式を組み合わせて採用しているところや、ロイヤリティは0円として広告販促費やシステム使用料などほかの名目で、毎月本部に対して費用を支払うというシステムを採用しているところもあります。

ロイヤリティは安い方がいい?

フランチャイズから受け取るロイヤリティは本部の収入になるのですが、そのすべてが本部の利益というわけではありません。ロイヤリティの中からフランチャイズに対して還元もされているのです。還元といっても費用を戻すというわけではありませんが、本部のスタッフが定期的にフランチャイズ店に出向き、経営のサポートをしたり問題点の改善に努めるための費用として使われます。

このようなことをしてもらうことによってフランチャイズ加盟店としてもより売り上げをあげることができ、本部としても展開するフランチャイズすべての水準を維持または向上できるのです。

また展開するフランチャイズ店が、長きにわたって繁栄するためには、商品の改善や新商品の開発、宣伝広告などを行う必要があります。これらは本部側で行われるのですが、商品開発や宣伝活動をするための費用としてもロイヤリティが使われます。ほかにも加盟店スタッフの研修や福利厚生なども行う必要があり、ロイヤリティとして回収した費用から賄われます。

どのようなフランチャイズを始めようか迷うとき、ロイヤリティの少ない方が手元に残る分が多くなって良いと考えられがちです。しかし、ロイヤリティはフランチャイズをスムーズに運営するためのサポート費用としても使われるので、ロイヤリティが低額だとサポート体制がきちんと整っていないという可能性もあり、ロイヤリティが安いからよいというものではないのです。

だからと言ってロイヤリティが低いことで必ずしもサポート内容が悪いとは限らないので、フランチャイズを始めるときにはロイヤリティに見合ったサポートをしてもらえるのかということも検討する必要があります。

ロイヤリティに消費税はつくのか?

フランチャイズの加盟店として事業を始めるにあたり、初めに加盟金として本部に支払います。加盟金は販売や仕入れなどに対する指導料として、また本部の傘下としてブランド名を使用することなどへの対価となるもので、国税庁で課税の対象としています。

またロイヤリティに関しても同じ目的で本部に支払うものなので、加盟金もロイヤリティも消費税の対象となり、本部が国に消費税を納める形となります。売り上げ歩合方式でロイヤルティを支払う場合は、売上高の計算時に消費税を抜いて計算し、その計算結果の金額に消費税をつけたものをロイヤリティとして支払います。

適切なロイヤリティとは?

フランチャイズを行うにあたって本部に支払うべき費用は、初めの加盟金と毎月支払うロイヤリティです。加盟金もロイヤリティもどちらもフランチャイズの加盟店としてスムーズな運営をして売り上げをあげていくことができるようにサポートをしたり、看板を使わせてもらうための対価として支払うものなので、安いからよいということではありません。

ロイヤリティはどれくらいが適切なのかということを適切に知ることは難しいのですが、同事業で展開するほかのフランチャイズ企業のロイヤリティと比較してみて、その企業のブランド力や集客力がロイヤリティと合っているかどうかを確認することはできます。

また行おうとしているフランチャイズが、ロイヤリティをどのように活用しているかということを知ることができれば、少し多めのロイヤリティでも納得できる可能性も出てきます。資料をしっかり調べ、疑問に思うことがあれば本部のスタッフに聞いてみることも大切です。そして納得ができる内容であれば本部を信頼して経営を続け、安心してロイヤリティを支払っていけることになるでしょう。

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