副業でも個人事業主の開業届は出した方が良いのか?ダメなのか?

ポイント(この記事は5分で読み終わります)
  1. 開業届を出しても、会社に副業がバレることとは直接関係ない。
  2. 「本業が事業主」と「副業が事業主」の場合、事業所得で申告の通りやすさに違いが出る。

会社員であっても自営の副業を行うとその時点で、個人事業主になるため開業届を出す義務が発生します。

ただし、副業で開業届を出すことが義務だと知っている人は、少なく提出している人はさらに少ないでしょう。また、開業届を出すことで副業が会社にバレないかなど色々と気になることもあると思います。開業届を出すことのメリットやデメリットについて考えていきます。

開業届を出すメリット

事業所得で申告できる可能性がある

開業届を出していて税務署に認められたなら、事業の所得を事業所得として申告できるようになります。事業所得として認められるためには一定の規模である他、様々な条件がありますがその所得がなくなると生活に影響が出ることも条件の1つです。その事業だけで生活している場合など本業として行なっている場合は、比較的簡単に事業所得と認められるようです。

副業の場合は事業所得として申告するための基準はかなり厳しくなります。本業の収入だけで生活費が賄われている場合は、副業の収入が本業を超えていても事業所得と認められないこともあるようです。損益通算が行えるほか青色申告ができるなど様々なメリットがありますが、デメリットもあるため事業所得で申告できる場合であっても、選択するかどうかをよく検討するべきでしょう。

損益通算を行える

事業所得として申告している場合は損益通算が可能になります。これは他の事業や会社の給料がある場合は損益の合算ができるということです。副業で赤字が出た場合に、赤字の分を申告して本業の所得から引くことができるというわけです。

既に支払われた所得税が減額になるため、その分が還付されることになります。これはかなり大きなメリットですが、そのせいで副業では損益通算が難しくなってきていることについて後ほど説明します。

青色申告ができる

事業所得で申告できるようになっていなければいけませんが、開業届とは別に確定申告の対象となる年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出することで青色申告ができるようになります。本格的な青色申告は複式簿記の知識が必要なため、白色申告と比べるとかなり複雑になりますが様々なメリットがあります。

以前は知識がないと税理士に頼む人が多かったでしょうが、最近では計算ソフトがあるため知識がなくても青色申告を簡単に行うことができるようになりました。青色申告では「賃貸対照表と損益計算書」を提出して期限内に申告することができれば所得から65万円の控除を受けることができます。複式簿記で記帳しない場合でも青色申告を行えば10万円の控除が受けられます。


あわせてこちらもお読みください。
確定申告って何?個人事業主で経理がわからない方必見!

家族に払った給料を経費にすることができる

事業を手伝っている家族に対して給料を支払っている場合、その給料分を経費にすることができますが白色申告だと一部しか経費にすることはできません。青色申告を行うと制限がないため給料全額を経費として計上することができます。

赤字を三年間繰り越すことが可能

赤字が出た場合、翌年の利益から赤字分を引いて申告することができます。最大で三年間の赤字を利益から差し引くことができるため、かなりの節税効果が見込めます。他にも経費として認められるものが増えるなど青色申告の節税効果はかなり大きいです。

屋号で銀行口座を開設できる

開業届を出していれば屋号で銀行口座を作ることができます。個人の銀行口座しかないと事業とプライベートでお金の流れを分けることができないため、計算がややこしくなってしまい申告時などにとても面倒です。事業用の口座を作っておけば申告時の計算などがかなり楽になります。

確定申告の書類が毎年送られてくる

開業届を出すと毎年確定申告をすることが求められます。毎年、時期になると確定申告の書類が送られてくるようになります。それだけですが、確定申告の時期を知らせてくれるのは便利です。

税理士に無料で相談できる機会が増える

開業届を出すと税理士が講師をしている無料相談会などの案内が届くようになるほか、無料で記帳指導をしてくれるサービスを受けることができるようになるようです。税理士に相談するのは基本有料ですし、自分で勉強しても正しいかどうか不安な部分が残ると思います。無料で専門家に相談できる機会があるのは大きなメリットでしょう。

開業届を出すデメリット

失業保険を受けられない可能性が高い

会社が倒産したりリストラにあった場合、手続きをすれば雇用保険の基本手当、いわゆる失業保険を受け取ることができます。

ただし、開業届を出しているとこの失業保険を受け取ることができない可能性が高くなります。失業保険を受け取る条件の1つとして、本人に再就職する意思と能力があることが求められます。開業届を出しているなら既に事業を行っていると判断されるため、再就職する意思がないと判断されるケースが多いようです。開業届を出しているだけで全面的に失業保険を受け取れないわけではないようですが、基本的に受け取ることができないと考えておいた方が良いでしょう。

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