ものづくり補助金を活用するためのポイントとコツ

ポイント(この記事は7分で読み終わります)
  1. ものづくり補助金の対象要件は、「認定支援機関が押印した確認書」「中小企業・個人事業主であること」「3~5年で、「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上」
  2. 「配点基準に沿った書きぶり」「加点項目を狙うこと」が採択をより得やすくするためのコツ
  3. あまり少額な経費を補助対象経費として組み込むとそのあとの事務負担が大変になる


前回から4回にわたりお送りしているものづくり補助金を活用しようの第3回目です。
今回は申請にあたって気をつけるポイントや採択をより得やすくするためのコツなどを説明していきたいと思います。

1.まず、「対象要件」を確認しよう

「そこからかよ」と思われるかもしれませんが、何事も基本が大事ですw。どのような条件に合致すれば応募が可能なのかまず確認しましょう。平成28年度の対象要件は以下のとおりです。

  • 「認定支援機関の全面バックアップ(ポイント①)」を得た事業を行う「中小企業・小規模事業者(ポイント②)」であり、下記の要件のいずれかに取り組むものであること。
  • 「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示された方法で行う革新的なサービスの創出・サービス提供プロセスの改善であり、「3~5年で、「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上(ポイント③)」を達成できる計画であること。
  • 「中小ものづくり高度化」に基づく特定ものづくり基盤技術を応用した革新的な試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させる計画であること。

ポイントが③つあるので、順を追って説明していきます。

ポイント① 認定支援機関の全面バックアップ

認定支援機関とは正式名称は「経営革新等認定支援機関」といいます。中小事業者の経営改善をサポートするものとして一定の能力が認められるものとして経済産業省の認定をうけたものです。認定支援機関には、ほとんどの市中金融機関、商工会、商工会議所や公認会計士、税理士、中小企業診断士などの士業、経営コンサルティング会社などが登録されています。実際にどういった機関が登録されているかは各都道府県の経済産業局のホームページで確認することができます。

ものづくり補助金の申請書作成には事業計画書の作成が必要であり、市場分析を行ったり、計数計画を作ったり、一定のスキルが求められます。そのような際に、事業計画の作成をサポートしてくれるのが認定支援機関です。

なお、ものづくり補助金の申請書の提出先は各都道府県の中小企業団体中央会になりますが、申請書の際、認定支援機関が事業計画の実現可能性について確認した旨押印した「確認書」を添付することになります。わかりやすく言えば、認定支援機関のハンコがないとものづくり補助金は申請できません。では、どのような人に認定支援機関として具体的にサポートを受ければよいのでしょうか。

自社で相当程度事業計画が書けるなら、取引金融機関に頼むのがよいと思います。ものづくり補助金は、補助額が総事業費(ものづくり補助金で補助対象経費として申請する額。平たく言えば、補助を受ける対象の支払金額)の3分の2となっていること、補助金が設備投資を行った後の「後払い」となっていることから、多くの場合、金融機関から借入を起こすことになるかと思います。

金融機関の営業担当者からすれば融資を実行できる機会が得られますので(もちろん、審査をうけてOKであることが前提ですが)、ものづくり補助金に取り組みたいということであれば、積極的にサポートしてくれる場合があります。ただし、その温度感は金融機関によってまちまちであり、中にはものづくり補助金のサポート部隊を抱えている金融機関もあれば、マンパワー的に対応できない金融機関があるのも事実です。

貴方の取引金融機関がものづくり補助金に対応している金融機関であれば、コンサルフィーの支払いなしで事業計画策定のサポートが受けられるかもしれません。もしも取引金融機関が対応してくれないようであれば、民間のコンサルティング会社や会計士・税理士・中小企業診断士などの専門家に頼むことになるかと思います。

その際の報酬の相場ですが、料金体系は完全成功報酬型のところもあれば、着手金+成功報酬という体系になっている場合もあります。いずれにしても、補助金額に一定のパーセンテージをかけた成功報酬を報酬の中に組み込んでいる場合が多く、相場は10%~25%ぐらいかと思います。


こちらの記事もあわせてお読みください。
起業を助ける助成金・補助金の一覧と活用方法について

ポイント② 中小企業・小規模事業者であること

意外と見落としがちなのがこの要件です。中小企業の定義ですが、毎年出てくる公募要領に記載があり、資本金の額と従業員数で業種ごとに定義されます。この記事を読んでいる皆さんはほとんど中小企業に該当するかもしれませんが、ベンチャー企業などで資本金の額が大きい企業や大企業から一定割合以上の出資を受けている場合は該当しない場合もあるので留意してください。

また、株式会社でないとだめかというと必ずしもそうではありません。個人事業主でもOKです。
ただし、社会福祉法人や学校法人などの非営利法人は応募できませんのでご留意ください。


こちらの記事もあわせてお読みください。
個人事業主と法人の経費の取り扱いや範囲の違い

ポイント③ 3~5年で、「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上

この要件が一番やっかいです。ものづくり補助金の目的は、中小企業における「労働生産性の向上」です。労働生産性とは従業員一人当たりのアウトプットを高めることであり、例えば一人当たりの粗利額や売上高を増やすとか、粗利額や売上高はそのままで従業員1人あたりの労働時間を減らすといったことにつながることです。実際にものづくり補助金の審査にあたって一番重視されるのは「革新性」ではなく「採算性」です。

どんなに革新的なサービスや生産プロセスなどであったとしても、マネタイズできないものは採択され

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