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事業承継のガイドラインを通じて悩みを解決し、事業承継を成功させよう

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円滑な事業承継は、後継者に事業価値を引継ぎ、事業活動の活性化につながる大事な要素です。一方で、準備期間が足りずに事業承継がうまくいかないケースも見受けられますが、誰の相談も受けられずに悩んでいる経営者も少なくありません。

抱えている悩みをどのように解決すればよいか、事業承継のガイドラインをベースに説明していきます。

事業承継のガイドラインとはどのようなものか

会社の経営を後継者に引き継ぐことを「事業承継」と呼びますが、後継者となる人物を誰にするかといった経営承継の視点以外にも重要なポイントがあります。所有していた自社株を誰に引き継ぐか、後継者に対してどのような教育をどのように行うか、といった観点も考慮する必要があり、事業承継を成功させるための大切な要素です。

中小企業庁では、中小企業や小規模事業者に対する円滑な事業承継を目的とした「事業承継ガイドライン」を策定しています。事業承継ガイドラインは、事業承継支援を行う各種団体や専門家が日々の業務を行うための実務的な内容を織り込んでおり、事業承継支援を行うための標準書としての役割を担っています。

事業承継ガイドラインの活用によって解決できること

中小企業庁が発表している「中小企業白書」によると、1995年頃の経営者年齢のピークは47歳前後であったのに対し、2015年には66歳前後となり、経営者全体の高齢化が指摘されています。今後、事業承継を迎えようとする企業や個人事業主などの増加が予想されており、事業承継ガイドラインの重要性が高まっています。

ガイドラインには、事業承継診断の方法や、事業承継に取り組むための5つのステップ、地域ごとの事業承継支援体制の3点を中心に必要事項をまとめています。事業承継を行うための活用ツールや、注意すべきポイントについても触れていることから、事業承継ガイドラインを正しく理解することで、円滑な事業承継が期待できます。

事業承継対策のよくある悩みと解決方法

相続税法の法改正などを中心に、国の取り組みで中小企業に対する事業承継対策が講じられていますが、経営者交代率は長期にわたり下落の一途をたどっています。中小企業白書によると、昭和50年代に5%台だった経営者交代率が、2011年には約2.5%まで低下しており、狙い通りに事業承継が進んでいないのが悩みの一つです。

そのような背景の中で事業承継対策を進めるにあたり、「持ち株比率の集中」と「経営資産の承継」の2つを考慮することが大切です。

会社を経営する際、株主の意向が大きく左右されるため、後継者の持ち株比率を高めておくことで安定した経営につながります。持ち株比率を集中させるには、どのような株主が存在し、全体の持ち株比率がどうなっているのかを正確に把握することが重要です。

株主名簿を作成し、株式の分散を避ける手立てを講じておきます。株式の譲渡を制限するために定款変更を行うことや、現経営陣以外が保有している株式を買い取るといった方策がとられています。

相続対策を実行するにあたり、後継者に承継させる経営資産にはどのようなものがあるかを書き出すことが重要です。

代表者名義の資産全体で、会社の事業継続のために必要となる資産とそれ以外の資産を区分します。全資産の評価額を算出しますが、会社に対する債権についても忘れずに調査することが大切です。

全資産の調査を終えた段階で、事業継続に必要な資産を後継者に相続させるための遺言状を作成します。遺言状を作成する際、後継者を除いた相続人の遺留分が損なわれないように注意しましょう。

親族内の事業承継に関する悩みと解決方法

事業承継にあたり、親族の中から後継者を誰にするかを選ぶ必要がありますが、事業承継の成否を決めるといっても過言ではない重要なポイントです。現経営者が後継者を独断で決めればよいという性格のものではないため、悩みの一つとして挙げられています。

後継者候補の同意を取りつつ、親族や従業員だけでなく取引先などの関係者との対話を進めていく必要があります。事業承継は、後継者の人生に多大な影響を与える要素を持っているため、後継者本人に自覚を促し、現経営者とともに準備を進めていくことが大切です。

解決方法として、事業内容を把握するともに、経営者本人の想いや経営理念などを共有するプロセスを取っていきます。後継者に対する経営管理や事業運営などの教育期間も十分に確保することが重要です。

財産の承継についても考慮する必要があります。株式や事業用資産などを後継者に移転すると、贈与税や相続税の負担が発生しますが、事業承継直後の後継者には資金力が不足していることがあり、会社財産を納税資金に充てるリスクを伴います。

できるだけ早い段階で専門家に助言を仰ぐのが得策で、税務面は弁理士に、資金調達については金融機関などに相談しましょう。

事業承継計画に関する悩みと解決方法

事業承継計画を策定する際、どのように計画を立てればよいかを悩むケースは少なくありません。事業承継計画とは、中長期的な経営計画に加え、事業承継の時期と具体的な方策を織り込んだものです。自社を取り巻く環境を整理し、会社の行く末を見据え、より具体的な経営計画を立案することが重要です。

事業承継は手順を追って作成することで、スムーズな承継が期待できます。 最初に、自社の現状把握を行います。現在の状況を分析し、経営上の課題は何かを導き出すことができたら、対応策を検討し、今後の経営方針や経営目標を決定していきます。目標を達成したい時期を見定め、事業承継の時期をいつにするか、どのような方法で行うかなど、事業承継の基本方針を決めることが重要です。

M&Aの悩みと解決策

事業承継の一環で、一部または全部の事業を社外に引き継ぐ際、M&Aの方策を取ることがあります。M&Aの検討にあたり、業績などの先行きに対する不安や、従業員の処遇をどうするべきかといった雇用に関する悩みなどが見受けられます。

社外へ事業を引き継ぐ際、株式譲渡や事業譲渡の方法が一般的です。

株式譲渡の場合、株主が第三者に変わる以外に変化点がなく、従業員との雇用関係はそのまま保たれるため、事業承継後も円滑な事業運営が可能です。

事業譲渡は事業全体を売却する方法であり、買手を後継者候補として捉えて譲渡する対象資産を承継することもあります。対象資産を特定するため、買手にとっては、簿外債務を承継してしまうリスクを減らすことができます。

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