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楽しい農業体験を通して農業の魅了を知ってもらいたい!
坂尾さんはキャベツの収穫体験なども行なっていますよね?
助っ人編集部
坂尾英彦
実は、農業体験ができるところが銚子に少ないんですよね。あってもあまり楽しくないようなものだったりしていて。
3〜40代の子育て世代が楽しめるような農業じゃないと意味はないと思っているので、そういった方達に楽しんでもらえるように工夫をしています。
アフロ頭で収穫体験!
フェイスブックで拝見したのですが、廃棄されるキャベツを利用したワークショップも行われていましたよね?
助っ人編集部
坂尾英彦
今年は異常気象で、2月にキャベツが急激に成長してしまって、出荷できないキャベツが結構出てしまったんです。
廃棄してしまうことは簡単ですが、90日間成長を見守ってきた野菜を捨てたくないじゃないですか。
なんとか活用できないかと考えた結果、いろんな人を巻き込んでワークショップを開こうと思いました。
ワークショップでは何を作られたんですか?
助っ人編集部
坂尾英彦
キャベツをそのまま無料で配るのはなく、加工して販売したら良いのではないのかと考えキャベツ500玉、650キロを使ってドイツの漬物ザワークラフトを作りました。
加工したものを多くの人の届けたいとフェイスブックで呼びかけたところ、かなり反応があって、以前収穫体験にきてくれた人もSNSで拡散をしてくれたんです。
結果、すごい数のオーダーをもらいました。
廃棄するはずだった野菜が誰かの笑顔に変わるというのはとても素敵なことだと実感しました。
ワークショップの様子
坂尾英彦
さらに、発送する時には銚子市のパンフレットや自分たちの想いを同封しました。
それを見た人が銚子に興味を持って、実際に足を運んでくれたらいいなと思っていて。
今回のようなことをきっかけに、銚子や自分の事業を知ってもらうことが農業の未来につながるのではないかと思っているんです。
なかなか機会がないと自分の住んでいる町以外の情報を得ることは難しいですもんね。他にもPR活動などは行なっていますか?
助っ人編集部
坂尾英彦
定期的に都内などでもイベント販売などを行なっています。
そこでは売り上げを作りたいというよりも、自分たちのことを知ってもらって銚子に来てもらうきっかけを作るという目的の方が大きいですね。
都内での販売は交通費や人件費を考えるとマイナスになることもしばしばなんですが、ここは銚子のPRだと思ってやっています。
やっぱり、銚子に来てもらって畑を見てもらうことが一番だと思うんですよ。収穫を体験することで農業の大変さや楽しさが実感できますし、一つのエンターテインメントにもなると思うんです。
農業の従来のイメージを覆すことで後継者問題を解決へ導きたい
今後の農業を営んでいく上で1番の課題はなんだと考えますか?
助っ人編集部
坂尾英彦
1番の問題は後継者問題ですね。
どうすれば農業をしたい人が増えるのか常に考えていて、その一つが「楽しい農業」の提案だと思っているんです。
僕自身、農業に対していいイメージを持っていなかった人間だったからこそわかるんですけど、作業的なことってつまらないし、早く終わらないかなと思ってしまうんですよね。
でも、自分で生産したものを消費者に届けたり、いろんな分野の人とコラボしたり、型にとらわれない自由な農業の提案ができれば農業人口も増えてくれるんじゃないかなと思っているんです。
「農業は楽しくて自由」というのをいろんな人に伝えたいですね。
僕自身、音楽をやっていたことが今農業にもつながっていますし、いろんなことを経験して他の分野のものと農業を掛け合わせて行くことも面白いんじゃないのかなと思っています。
農業ってまだまだ未開拓な業種なので、僕は農業には可能性しかないと思ってるんですよね。
「楽しい」農業を発信することで仲間を増やしたい
今後の目標を教えてください。
助っ人編集部
坂尾英彦
自分たちで作ったものを責任を持って、直接消費者に届けるようにしたいと思っています。
あとは、先ほどもお話しましたが、農業のイメージを「楽しい」にしたいです。
農業が楽しくないと思われている原因は生産者にもあると思うんです。
僕は、農家は自由でいろんなことができることを提示したいんです。僕みたいな農家もいるんだということを提示することで、農業に対するイメージが変わって、やって見たいと思う人が出てくれたら嬉しいですね。
地方で新しいことをしたいと思っているひとへメッセージをお願いできますか?
助っ人編集部
坂尾英彦
とりあえず何かやりましょう!やらないと何にも見えないし、空想の話で終わってしまう。
自分もいろんなことをやってきて、失敗してはいろんな人に迷惑をかけてきましたが、それを改善して進んで行くことが大事だと思うんです。
でも、何かをやるためには志がないとできないので、「なぜ地方で働きたいのか」「何をしたいのか」を明確にして、志を持ってやることが大切だと思います。
本日はありがとうございました!
助っ人編集部
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