独立、起業の準備なんてなく、いつでも本番である認識を

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そもそも論なのですが、独立、起業に準備という概念なんてない、持たないほうがいいです。たまに独立、起業準備中ですと言う人や名刺をいただくことがあります。
この人のスタンスがあまり好きでありません。

今は独立、起業準備中なのでということで結局自分を守るために使っているように感じるからです。

今は準備中だからできていないことがあっても仕方ないですよねとか、勉強させてくださいというようなスタンスがとても強かったりします。
この前提やマインドがそもそも違うと思っています。

昨今よくニュースになっていますが、イノベーションの聖地シリコンバレーに視察に訪れる日本人が現地でとても嫌われているという話があります。これは色々な理由がありますが、現地の人からすれば、視察対応に時間を使ったにもかかわらず日本人は何も結局しないので、時間が奪われる、結局何もしないので会っても意味がないと思われているわけです。

独立、起業準備というのはまさにこのシリコンバレー視察の日本人と同じで、ちょっとお客さん感覚で、当事者意識を感じない人が多くいるのです。
自動車の初心者マークのようなものです。自分は初心者なので気を付けてくださいと。
独立、起業の世界は初心者マークをつけていたら誰かが気を使ってくれるような世界ではありません。助けてくれる、アドバイスしてくれると思ってはいけません。

独立、起業の準備なんてものはなくて、常に、もうやっているんだという意識を持つべきです。準備中と思ってしまうと本当にお客さん感覚だったり、観光気分になって満足してしまいます。

既にやっているという意識があれば一気に具体化します。
この時間の中でのゴールは何か、今の自分の課題は何か、うまくやっている先輩起業家を見ての立ち振る舞いを全て真似しようとか、どうしたら気に入ってもらえるのか、
1回1回の簡単な自己紹介ですらもっと掴みをよくするためにどうしたらよかったのか、商品、サービスもまだないと言うのではなく、これからなんですと言うのではなく、まだ実際はなかったとしても、今想定しているものをあたかもあるかの如く、自分のプレゼンで相手にほしいと思わせることができたのではないか、どうすればそれができたのかなど、考えることと実際にやること、その後の反省、改善ということが全く変わっていくわけです。

どの時間軸であったとしても立場であったとしても、もう実際にあなたはやっているのです。準備なんて認識は捨ててください。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

2009年慶應義塾大学法学部を卒業後に、2010年株式会社ウェイビーを創業。
創業以来、一貫して、中小企業、個人事業主のインキュベーション(成長支援)に従事。
その数1,200社超。「世界を豊かにする経済成長のビジネスインフラを創る」というウェイビーの理念が大好き。
世界経済フォーラムが選ぶ若手リーダー選抜、徳島大学客員教授、スモールビジネス向け書籍7冊出版。