起業家の味方!創業時に利用できる助成金・補助金

目次 [非表示]

起業する際には、どうしても多額のお金が必要となります。そこできる限り費用を安く抑えたいと考えている人は多いでしょう。そんな時に便利なのが助成金制度です。

創業時に利用できる助成金・補助金制度は多数存在しており、条件を満たしていれば利用することができます。

そこでこの記事では、起業する際に知っておきたい助成金・補助金について紹介します。

助成金・補助金とは?

起業する際に資金を調達する際、返済が必要ないのが助成金・補助金です。

ただ、助成金・補助金は同じようなものに見えて実は異なる制度なので、助成金・補助金の違いを理解しておきましょう。

まず助成金は雇用の増加や能力開発を支援することを目的としており、厚生労働省が管轄しています。

1年中いつでも募集しており、タイミングに関係なく申し込むことができます。

受け取ることができる金額は数十~100万円程度で、条件さえクリアしていれば受け取ることが可能です。

それに対して補助金は創業時に必要な資金や設備投資に対する経済的な支援を行う制度で、経済産業省が管轄しています。

補助金の場合は条件をクリアしていることに加えて、提案の内容に関する審査が行われ、優秀と判断されたものしか受給できません。

それに申し込みも年1回しか行われておらず、助成金と比べると受け取れる可能性が低いと言えるでしょう。

その代わり受給される金額が助成金より高く、数百万~数十億円単位のお金を受け取ることができます。

したがって、補助金よりも助成金の方が起業する際に利用しやすい制度と言えるでしょう。

金額は補助金の方が大きいですが、受け取りまでにかなりの時間を要するうえに、受給できる可能性が低いです。

したがって、創業時には助成金制度を利用する人の方が多いと言えます。

ただ、補助金を受給するための審査に通る自信があるなら、補助金にも申し込んでみましょう。

創業時に利用できる助成金・補助金には何がある?

iStock-916076720

創業時に利用できる助成金・補助金制度には様々なものが存在します。

そこで、中小企業向けのものを中心に知っておきたい助成金・補助金制度を確認しましょう。

まず挙げられるのが中小企業基盤人材確保助成金です。この制度は中小企業の創業時もしくは新規事業への進出時に受給できる助成金となっています。

基盤人材確保というように、事業の中心となる人材を確保する目的にのみ利用できる補助金であり、業務の企画立案や指導ができるスキルを身につけられる人もしくは、係長以上の役職であることに加え、その人に対してボーナスを除いて年収350万円以上の給与を支払うことが条件です。

この条件に加え、創業時に自己資金を250万円以上投資していること、創業時から6か月以内に都道府県知事に改善計画を提出する必要もあります。

助成金の中でも受給条件が厳しめの制度ではありますが、基盤人材1人に対して140万円が支給され、最大5名、700万円まで受け取ることが可能です。

次に地域創業助成金が挙げられます。この制度は地域に貢献する事業を行う会社を設立し、設立から1年6か月以内に65歳未満で会社都合などで退職した人を1人以上採用した企業が対象となっています。

地域に貢献する事業の例として医療サービスや子育てサービスなどが挙げられ、助成金を受給するには事業開始から6か月以内に事業計画書を都道府県高年齢者雇用開発協会に提出して認定を受ける必要があります。

この助成金では正社員1人につき30万円、パート社員1人につき15万円が支給されます。

それに加え、創業時にかかった職員の教育訓練費や事務所の工事費用などの経費の3分の1、最大500万円も受け取ることが可能です。

ただ、会社設立代行サービスを利用した場合にかかる経費に関しては支給額が75万円までとなっているので注意しましょう。

かつて、高年齢者等共同就業機会創出助成金という高齢者の起業を推進するための助成金制度も存在しました。

この助成金は年齢が45歳以上の創業者が3人以上出資して創業した場合に受給することができましたが、2011年に廃止されています。

その代わりに、2016年に生涯現役起業支援助成金という制度が登場しており、この制度が高年齢者等共同就業機会創出助成金に代わる制度と言えるでしょう。

生涯現役起業支援助成金は、起業日の年齢が40歳以上かつ、40歳以上の人が3名以上もしくは60~65歳の人を2名以上採用した際に受給することができます。

法人設立日から11ヶ月以内に雇用創出措置に係る計画書を提出していること、1年以内にこの制度の対象者の過半数が離職していないことなどが条件となっています。

起業者が60歳以上の場合は創業時にかかった経費の3分の2、最大200万円まで、40~59歳の場合は創業時にかかった経費の2分の1、最大150万円までを受け取ることが可能です。

また、かつて受給資格者創業支援助成金という制度が存在しました。

この制度では創業1年以内に継続雇用の労働者を雇用することで助成金を受給することができましたが、平成25年に廃止されてしまいました。

中小企業を立ち上げる場合に利用する人が多い制度だったので、この制度が廃止されて損をしたと感じている人もいるでしょう。

受給資格者創業支援助成金に代わる助成金制度も複数存在しています。

そのため、受給資格者創業支援助成金に申し込むつもりでいたなら代わりとなる制度を活用しましょう。

まず挙げられるのが地域雇用開発助成金です。この制度は過疎等雇用改善地域・同意雇用開発促進地域・特定有人国境地域に指定されている地域にて、求職者を雇用した場合に助成金が支給されます。

金額や、申し込み期間は地域によって異なります。地域中小企業応援ファンドという制度も便利で利用者が多いです。

この制度はその地域の農林水産物や伝統技術を活用した新規事業を行っている企業に対して支給されます。

助成金という名称ではありますが、金額が億単位であることが多く、審査も厳しめなので、助成金寄り補助金に近い面を持った制度と言えるでしょう。

また、返済が必要ない場合と無利子で資金を貸し付けてくれる場合の2種類があり、起業する地域によって異なるので注意が必要です。

特定求職者雇用開発助成金も人材確保に便利なうえ、助成金を受け取ることができるので便利です。

この助成金はハローワークもしくは民間の職業紹介事業者の紹介で母子家庭や障碍者などを雇用した場合に受け取ることができます。

おすすめ関連記事

ー自分で会社を設立しないで、既存会社を購入して起業するー
「2019年1月更新/新しい起業の方法や種類登場。副業~会社を買って起業」

ー合同会社の設立を考えているなら確認しておくことー
「合同会社設立(LLC設立)について日本で恐らく1番分かりやすいまとめ」

ー個人事業主は法人とはどのような違いがあるのか?ー
「個人事業主と法人とは?違いを超わかりやすく解説」

ー専門家が分析した起業・独立で失敗するパターンを理解しておこうー
「起業・独立・開業で失敗するパターン62選【起業支援の専門家が指摘!】」

ー少額の資本金での起業にはどのような事が起こりうるのかを理解しようー
「1円起業をはじめ超少額の起業について実態をまとめてみた」

ー資金調達をするにはメリットとデメリットを理解して行動しようー
「2019年1月更新/10種類以上の資金調達の種類、方法、メリット、デメリットまとめ」

ー起業を創業時から助けてくれる助成金・補助金の制度を理解しようー
「2019年1月更新/起業・創業を助ける様々な助成金・補助金を徹底解説!」

ー起業に必要な資金をタイムテーブルを見ながら理解しようー
「起業に必要な費用やお金を時間軸とともにまとめました」

ー最近シニアの起業家が増加している理由はなぜなのか?ー
「シニア起業が急増!50代、60代で起業する人が増えている理由」

ー増えるシニア起業とその成功と失敗はどうして発生するのかを考えようー
「急増するシニア起業!成功事例と失敗事例、業種、考え方をわかりやすく解説」

関連記事