起業家が最低限知っておきたいマーケティング用語

ポイント
  1. マーケティング用語を知る
  2. 起業家でもマーケティング用語を知っておいて損はない

目次 [非表示]

事業を開始したからには、自社の商品・サービスを社会に認知させるためのマーケティング活動が必須となります。ここでは、起業家が知っておいて損はないと思われるマーケティング用語について紹介していきます。

SEO(サーチエンジンオプティマイゼーション)

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事業活動にウェブを利用するのであれば、SEOは理解しておく必要がある言葉です。

SEOはGoogle・Yahoo!などの検索エンジンに対して、サイトをより評価されるように最適化することを意味しています。

あなたも検索エンジンを日常生活で使用していると思いますので理解できるでしょうが、ユーザーは検索サイトのウインドウに自分の考えるキーワードを入力して必要な情報を検索します。

ユーザーが探すと思われるキーワードに対してより最適なサイトとしてGoogleに評価されるための対策はホームページのアクセスを増加させるためには必須だと覚えておきましょう。

WordPressを使用したホームページの場合には、最低限のSEO対策が施されているテンプレートも有料・無料で販売されていますので、コストを抑えたい場合には自社で作成を検討してもいいかもしれません。

サーチエンジンマーケティング(SEM)

上記のSEO対策も含めたホームページの訪問者数を増加させるためのマーケティング手法を総称してサーチエンジンマーケティング(SEM)と呼んでいます。

代表的なものは「SEO対策」ですが、コストをかけても訪問者数を増加させたいと考えるのであれば、「リスティング広告」という手法も利用を検討してもいいでしょう。

検索エンジン

検索エンジンとは日常生活であなたも使用しているであろう、Google・Yahoo!を代表としたインターネット上の情報を検索するプログラムのことをいいます。

現在ではGoogleの検索エンジンが最大手となっていますので、マーケティングにはGoogleの理念を理解して検索エンジンを活用することが非常に重要だといえるでしょう。

上記2つで解説しているSEOとサーチエンジンマーケティングも検索エンジンが存在するからこそ必要なものであるといえるわけです。

アクセス解析

会社のホームページに訪問したユーザーの行動を分析して、よりホームページの訪問数を増加させる施策を取るために欠かせない手法がアクセス解析となります。

どの部分を分析するかといえば、「ページビューの数」「ユニークユーザーの数」「ホームページへの流入経路」などを重視して分析していくことになるでしょう。アクセス解析を行うことで、訪問ユーザーの行動が理解できますので、ホームページの改善に役立つということになるわけです。

ページビュー(PV)

あなたの会社のホームページの中にページが50ページあるとして、どのページがどのくらいの回数見られたのかを意味するのがページビューとなります。

確率論でいけば、ホームページのページビューが1000と10万では10万のページの方がより利益に繋がる可能性が高くなります。

最近増加しているオウンドメディアではページビューの数が掲載される広告の料や価格にも比例してくるだけに、重要な数と判断されるのではないでしょうか。

ユニークユーザー(UU)

特定の期間のホームページ訪問したユーザーの数をユニークユーザーといいます。

ユニークユーザーは1人の人が何回訪問したとしても1ユニークユーザーとカウントされますので、100人が1回ずつ1日だと100ユニークユーザーになるのに対して、10人が10回ずつ1日だと10ユニークユーザーというように、アクセス数は100で同じでもユニークユーザー数では変化があることを理解しておきましょう。

一般的に調査の特定の期間は1週間・1か月などのようにある程度の期間で分析することとなるでしょう。

ホームページへの流入経路

会社のホームページに訪問したユーザーがどのような流れでホームページにたどり着いたかを流入経路と呼んでいます。

URLを直接打ち込んでアクセスする人は皆無でしょうから、多くの場合には検索エンジン・リスティング広告・ランディングページ・メールマガジン・SNS・外部リンクなどが流入経路となることでしょう。

KBF(購買決定要因)

購買決定要因(KBF)とは、Key Buying Factorの省略であり、消費者が購入を決定するシーンで重要視する要素のことをいいます。

要素の例としては「ブランドイメージ」「価格」「デザインの洗練度」「生産国はどこか」「機能はどの程度か」「アフターサービスの充実」などが挙げられます。

購買決定要因は、マーケティングの重要な基本方針でもある「ポジショニング」と「ターゲッティング」を決定する際の非常に重要なものとなります。商品・サービスを提供する際には、消費者の購買決定要因を考えていくことが大切なことを忘れないようにしましょう。

マーケティングミックス(4P)

マーケティングミックスは4つの概念に分類されます。ここでは簡単に4つについて紹介しておきます。

製品戦略(PRODUCT)

マーケティングにおいて、消費者にどのような商品・サービスを提供するのかを考えることを製品戦略と呼んでいます。

製品戦略のポイント

・製品の多様性はどうか
・製品の品質と特徴
・ブランドイメージ
・製品ラインナップの充実度

価格戦略(PRICE)

価格戦略は、消費者が購入する商品・サービスの対価として支払うことになる金額を決定することが基本となります。

価格戦略のポイント

・定価
・割引の是非
・支払期日
・信用取引

流通戦略(PLACE)

流通戦略は流通チャネルに関わる戦略を考えることを意味しています。同じような意味を持つものとしてプレイス戦略・チャネル戦略などが存在しています。

戦略を具体例として落とし込みを行うことで、よりマーケティングの精度を高めていくことが可能となる事項といえるでしょう。

流通戦略のポイント

・チャネル構造
・店舗の立地条件
・生産や在庫の状況
・物流システムを確立

プロモーション戦略(PROMOTION)

プロモーション戦略は、消費者と販売者のコミュニケーションによって消費者の態度を変化させて商品・サービスを購入してもらうまでの活動とされています。

プロモーション戦略のポイント

・販売戦略の促進
・人的な販売力
・広告宣伝戦略
・広報戦略

顧客ニーズ

マーケティング戦略の中で最も重要なものの1つに顧客ニーズが挙げられるでしょう。

あなたの会社がいくら斬新で役に立つと社内で考えられる商品を開発して販売しようとしたとしても、実際に商品・サービスを使用するのは消費者となります。

そのため、消費者がどのような商品・サービスを望んでいるかを無視してしまえば、どのような斬新なものであっても短期間に市場から強制的に退場させられてしまうことになるわけです。

3C分析

3C分析は、市場環境(CUSTOMER)・自社環境(COMPANY)・競合環境(COMPETITOR)の3つのCを分析してマーケティング環境を把握することのできる基本のフレームワークともいえます。

3つの観点から確認することで、細かい部分まで把握ができることが最大の利点であり特徴といえるでしょう。以下に3C分析で把握すべきそれぞれの重要事項について挙げてみましたので、参考にしてみてください。

市場環境で把握すべき重要項目

・市場規模
・今後の市場の成長可能性
・顧客ニーズ
・消費者の行動パターン

自社環境で把握すべき重要項目

・会社の理念やビジョン
・事業や商品・サービスの現状
・資本力や投資能力
・会社が所有しているリソースの把握
・現在行っているビジネスの把握

競合環境で把握すべき重要項目

・自社の競合会社のシェア
・競合各社の特徴を把握
・参入した場合の脅威はどの程度か
・業界のポジションはどのようになるか
・競合対象はどこになるか
・参入後に予想される行動把握

PEST分析

PEST分析は、マクロ環境分析を行う際に使用するマーケティングのフレームワークとなります。

PEST分析はPolitics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の頭文字を取ったものとなります。ビジネスはあなたの会社だけで行うものではなく、社会環境の変化によって常に流動的となるものです。

ですから、マクロ環境を把握してマーケティングを行うことが重要となり、そのための分析方法としてPEST分析が存在していると考えると納得がいくのではないでしょうか。

SWOT分析(スウォット分析)

SWOT分析は、自社の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を分析するもので、それぞれの頭文字を取ってSWOT分析と呼ばれています。

SWOT分析を上手に利用することで、1つの分析方法にもかかわらず多くの面から会社を理解することができますので、マーケティングの方法としては重要な分析といえるのではないでしょうか。

コンテンツマーケティング

潜在的な顧客に、価値があると判断されるコンテンツ(記事)を制作することにより、顧客ニーズを生み出して、サイトの常連訪問者となってくれるユーザーを増加していくためのマーケティング手法をコンテンツマーケティングと呼んでいます。

リスティング広告を利用して今すぐに集客するマーケティング手法とは違い、長期的な視野で行うものとなります。

ロングテール

ネットショップなどで使用されることが多い用語がロングテールとなります。

商品の売れた数を縦軸にして、売れた量を横軸としてグラフを作成した場合に、動物のしっぽのように見えるために、ロングテールと呼ばれるようになりました。ロングテールをマーケティングとして利用して大成功した通販サイトの代表例がAmazonとなります。

KPI(重要業績評価指標)

KPIはキーパフォーマンス指標と呼ばれ、重要業績評価指標のことになります。

実際にKPIを使用する際には、組織の特性や戦略によって異なってきますので、一概に断言することが困難となります。

会社の目標達成について理解を深めるために補助的なものとして利用することが多いようです。

実際に利用する可能性のあるKPI

マーケティングに利用するKPIをいくつか紹介しておきます。

・顧客に関する数値
・顧客セグメントごとの回転率
・顧客セグメントと支払い方法ごとの未払い残高
・顧客関係の貸し倒れの金額
・潜在顧客に関する統計分析
・人口統計的セグメント化による顧客の収益性と収益性による顧客のセグメント化

ライフタイムバリュー

ライフタイムバリューとは、1人の消費者が企業と取引をしてから終了するまでの間に、その消費者が企業にもたらした利益を数値化した指標となります。

ライフタイムバリューの具体的な計算方法としては、「年間の取引金額×利益率×継続年数」で計算されます。ライフタイムバリューは顧客生涯価値とも呼ばれています。

顧客関係管理(CRM)

顧客関係管理は一般的にはCRMと略されて呼ばれることが多いようです。

CRMは顧客との関係を作り上げるためのマネジメント手法のことになります。またCRM以外にも、顧客情報管理・顧客関係構築・顧客管理とも呼ばれるようです。

まとめ

今回は起業家が知っておいて損はないマーケティング用語について解説してきました。既に知っていたとしても、より深く理解することで、マーケティング手法を実際のビジネスの応用することで、事業をより発展させていってほしいと考えています。

マーケティング用語を理解して、マーケティング手法を効率的に駆使することで、最小限のコストで最大限のリターンが期待できる戦略を会社内で確立してほしいと思います。

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