会社ができるまでの流れを理解して設立準備を行おう

ポイント
  1. 会社設立には手順がある
  2. 流れを理解してスムーズな設立を行おう

会社を設立するまでには、法律で定められている流れがあります。

専門家に設立を任せるにしても、あなた自身で設立書類を作成するにしても、流れを理解しておくことで、必要な書類を理解しておくことで、スムーズに設立行為が進むことは間違いないでしょう。

早く設立できれば、それだけ事業開始の時期は早まるわけですから、起業家にとってメリットは非常に大きいことになります。法人の形態は多くありますが、今回は法人設立数の大半を占める株式会社と合同会社を念頭において解説していきます。

書類に記載する内容を決定させる

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最終的には書類を作成しなければいけませんが、まずは記載する内容を決めておきましょう。

設立手続きを行う時に既に決定していると、設立手続きが非常にスムーズに進むことでしょう。

会社の発起人を決める

会社の発起人は一言で表現すれば、起業家である「あなた自身」ということになります。法律的な言葉で表現すると、会社を設立しようと考え(この行為を発起するというので会社の発起人と呼ばれることになるのです)会社設立に対して出資を行う人のことをいいます。

会社が設立された後は、会社の役員(代表取締役・取締役・代表社員・業務執行役員など)が会社に対して責任を負うことになりますが、設立前の場合には組織が存在していないので、役員のように責任が明確となっていません。そのために会社が設立されるまでは、設立を考えた会社の発起人が役員と同じような役割で責任を負うことになります。

会社の発起人の数は、何人までいう上限は決められていませんので、例としてあなた1人でも問題ありませんし、出資をしていただける又は共同で事業をおこなう方などを加えて5人になっても問題ありません。これからの事業に最適と思われる人数を選択するようにしましょう。

事業計画書を作成しておく

事業計画書は会社設立後に金融機関や日本政策金融公庫などに資金の融資をお願いするときには必須なものになりますが、設立前に作成しておくことも必須といえます。

設立前は提出する事業計画書のように形式が決まったものにする必要はありませんが、会社設立後は設立前の計画に従って動いていくわけですから、事業計画がなければどうしようもありません。

設立してから、「さて何をしようか?」では設立費用が無駄になりますし、事業内容が決まるまでの時間も無駄になってしまいます。設立が終了したらすぐに動き始めることができるように、最低でも「会社概要」「会社がおこなう事業内容」「サービスまたは製品」「資金の計画」くらいは決めておきましょう。

会社設立費用を準備する

会社設立費用というのは、専門家に依頼する場合の報酬や、登記する場合に必要となる登録免許税のことを指しているのではありません。事業のために必要となる資本金・運転資金などを、事前に計算して準備しておく必要があるということです。

どのような事でお金が予想外に必要となるかはわかりませんので、絶対に必要だろうと考えられる金額よりは多めに準備できていると、安心して設立を行うことができるのではないでしょうか。

定款にも掲載する会社の基本事項を定める

定款に記載する内容の会社の基本事項を定めることも忘れてはいけない重要なことです。会社の基本事項として決定しなければいけないことを以下に紹介しています。チェックしてみて決めていないことがあれば、手続きを行う前に絶対に決めるようにしてください。

設立前に決めておく必要のある会社の基本事項

・会社名
・会社の事業内容
・会社の本店所在地(登記簿に掲載する住所です)
・資本金の額
・発起人の数
・株式の譲渡に制限があるかどうか(株式会社のみ)
・事業年度は何月~何月までか
・役員は誰か
・役員の任期は何年か

以上のような内容を決めておいて実際の定款作成に進むと効率的に手続きを行うことができます。

会社名や住所のように絶対に決めておかなければいけないこともあれば、決めておくと後から事業を始めることがスムーズになることまでありますので、最低でも決めておかなければいけないことは決定しておくようにしましょう。

法人印鑑の作成

法人印鑑は設立した後で作成しても問題ないと考えている方もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。

なぜなら、法務局での登記手続きには法人の実印が必要となるからなのです。ですから会社の名前が決定したら、すぐにでも法人印鑑は発注するくらいの認識で素早く準備するようにしましょう。

以下に用意しておくべき法人印鑑について記載しましたので、参考にして準備するようにしましょう。法人印鑑に関しては、印鑑の通販サイトを検索すれば、「開業3点セット」などの名称で安価に提供されていますので、チェックしてみるといいでしょう。

会社の実印

会社の実印は、法務局で登記する際に使用する印鑑となります。実印がないと手続きができません。その場合には、会社設立ができませんので必須の印鑑といえます。

事業を開始すると重要な場面以外であまり使用する機会はないかもしれませんが、設立時には実印以上に重要な印鑑はないといえます。

銀行印

法人名で金融機関の口座を開設する際に必要となるものが、銀行印となります。金融機関の口座がなければ、事業をおこなうことは厳しくなるでしょうから、銀行印も非常に重要な印鑑といえます。

銀行印も実印と同じように口座開設後はあまり使用しない印鑑となります。

角印

角印は事業で取引先に送る請求書や領収書など、日常業務で頻繁に使用する印鑑となります。実印や銀行印と比較すると使用頻度が段違いに多いですので、材質を実印や銀行印よりも壊れにくいもので作成しておくとコスト面でも安心でしょう。

定款を作成して認証する

会社の定款は国の憲法のような存在で、これから設立される会社の基本的なルールを定めた非常に重要なものとなります。定款の事業目的に沿って会社は事業を展開していくので、会社を設立する場合には定款は必須なものとなります。

定款完成までの流れ

ここでは定款が完成するまでの流れを時系列に簡単に説明しておきますので、流れを確認して実際に作成する際に役立ててください。

①定款に記載する必要な事項を決める

②会社の発起人全員の実印と印鑑証明書を集める

③発起人全員の同意をもって定款を作成する

④公証役場にて公証人に定款認証をお願いする

⑤定款の謄本が手元に

定款を紙ベースで作成した場合には4万円の収入印紙が必要になりますが、電子データベースの電子定款として作成すれば紙ではないという理由で4万円の収入印紙代金を節約することができます。

コスト面で厳しい開業時には節約のためにも電子定款を利用したいところです。電子定款を作成するのに必要なソフトなどを揃えているとかなりの金額になりますので、電子定款は司法書士・行政書士などの専門家に任せて安く済ませた方がいいと思います。

資本金の払い込みをする

定款を作成して認証まで完了した後は、いよいよ資本金の払い込みを行います。

注意しなければいけない点として、資本金の払い込みの期日は定款の認証された日より後でないといけない部分ではないでしょうか。忘れるといけないので早く払い込みしてしまったことで、提出時に法務局の担当者に指摘されないように注意しましょう。

会社を登記していない時点で資本金の払い込みは行われますので、その時点では法人口座はありません。ですから、発起人が数人いる場合には発起人の誰かの個人口座に資本金の払い込みを行うこととなります。

資本金払い込み時の注意点を理解しよう

①単に口座にお金があるだけではダメ。資本金が200万円なら200万円の新たな払い込みが必要となります。

②口座への入金額が会社の資本金額と同額であることが必要となります。

③振込で資本金の払い込みを行う場合には振込人と発起人の名前が一致していなければいけません。

出資金が全額払い込み予定の口座に入金された後は、「通帳の表紙」・「表紙を開いた次のページ(金融機関の番号や支店名が掲載されているページです)」・「入金していることが確認できるページ」の3か所のコピーをとって、払込証明書が完成します。

申請書類を作成する

資本金を払い込んだ後は、実際に申請する書類を作成します。

会社は法務局で登記をすることによって、人格を持つ法人として認められることとなります。法人となり、人格を持つことで会社は会社名義でオフィスの契約ができたり、会社名義で金融機関の口座を開設することが可能となるのです。

申請書類が揃っているかチェックしよう

最後に申請書類について紹介しておきます。専門家に依頼している場合には心配はありませんが、自身で提出する際は抜けがないかチェックしておきましょう。

申請書類の例は株式会社の場合となります。

☆登記申請書

☆登録免許税納付用台紙

☆定款

☆設立発行株式及び資本金・資本準備金に関する発起人の同意書

☆設立時取締役・設立時監査役選任及び本店所在場所決議書

☆設立時代表取締役選定決議書

☆取締役の就任承諾書

☆監査役の就任承諾書

☆代表取締役の就任承諾書

☆取締役全員の印鑑証明書

☆出資の払込を証する証明書

☆OCR用紙

☆印鑑届出書

いよいよ設立登記へ

書類が揃ったらいよいよ法務局で登記をおこないます。依頼している場合には専門家があなたの代理として登記手続きを行い、依頼していない場合には代表者のあなたが登記手続きを行います。

登記の方法は3つ

①オンラインで書類を提出する

②電子データとして記録して法務局に持参または郵送する

③申請書をコピーのうえ記載して法務局に持参または郵送する

会社の設立日

会社の設立日は法務局に設立登記を申請した日となります。また設立登記は、払込証明書が作成された日から2週間以内に行うようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は会社を設立するまでの手順について紹介させていただきました。

説明した手順を理解したうえで、素早い設立を行って事業を開始していただければと思います。

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