ニートは会社員になるよりも起業に向いているかも

ポイント
  1. そもそもニートとは?
  2. ニートが能力がないわけではない
  3. ニートでも成功する人と失敗する人がいる

目次 [非表示]

ニートの増加が社会問題化していますとは、新聞やニュースをはじめとしたメディアでよく報道されているので、よくご存じの方が多いことでしょう。

ここではニートと呼ばれるのは、そもそもどのような立場の人なのかという基本的なことから、ニートが起業家として立ち上がった場合の成功と失敗を考えていくことにします。

ニートはそもそもどのような人のことを指すのか?

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ニートの語源は元々イギリスに存在することを、あなたは知っているでしょうか?

ニートは英語の「Not in Education, Employment or Training」の頭文字を取ると「NEET」となることから、日本ではニートとして呼ばれるようになりました。

イギリスは労働政策として、若年層を労働市場に参加させるための機会を増加させるためにどのようにすべきかと考える際に、定義として教育・雇用・職業訓練に現在参加していない16歳から18歳の若者をニートとして定義していました。

ですが、日本ではニートの定義がイギリスとは多少異なります。まずは対象年齢がイギリスは16歳から18歳となっていますが、日本では15歳から34歳までとなっています。

またニートの定義にも日本とイギリスでは違いが存在しています。

イギリスが教育・雇用・職業訓練に現在参加していない者となっていることに対して、日本では非労働人口の中から「専業主婦」と「家事手伝い」の差し引いたうえで、求職活動を行ってない者となっています。

イギリスでは職業訓練をしている人は訓練後に職業に就くのでニートと計算しないのに対して、日本では求職活動をしているか否で判断しますので、職業訓練に参加していても、ニートに分類されてしまうことにもなるのです。

専業主婦を除くのは問題ないとしても、家事手伝いという立場が不明確な存在の方をニートの人数として計算しないことにはいろいろと議論はあるようですが、少なくとも厚生労働省の計算には家事手伝いの方は含まれていないことを理解しましょう。

ニートの実態総数を把握しよう

ここでではニートの実態が数の上でどうなっているのかを把握しておきましょう。

毎年6月ごろに内閣府が「子供・若者白書」を公表していますので、21世紀となる2001年から2017年までデータを見ていくこととします。

子供・若者白書では35~39歳のデータも掲載されていますが、日本におけるニートの定義が15歳~34歳までなので、ニートの定義に合わせて情報は掲載していますので、ご了承ください。

年度 15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 合計数
2001年 8万人 13万人 15万人 13万人 49万人
2002年 12万人 17万人 18万人 17万人 64万人
2003年 11万人 16万人 18万人 18万人 63万人
2004年 10万人 18万人 19万人 18万人 65万人
2005年 9万人 16万人 20万人 19万人 64万人
2006年 10万人 17万人 18万人 18万人 61万人
2007年 9万人 16万人 18万人 18万人 61万人
2008年 9万人 16万人 18万人 19万人 62万人
2009年 10万人 16万人 18万人 18万人 62万人
2010年 9万人 15万人 17万人 17万人 58万人
2011年 9万人 15万人 18万人 18万人 60万人
2012年 9万人 17万人 18万人 18万人 62万人
2013年 9万人 15万人 17万人 18万人 59万人
2014年 8万人 14万人 16万人 18万人 56万人
2015年 8万人 14万人 17万人 17万人 56万人
2016年 9万人 14万人 16万人 18万人 57万人
2017年 7万人 14万人 15万人 17万人 54万人

近年では多少減少傾向に転じていますが、平均的に約55万人前後がニートと分類されていますので、年間出生数が百数十万人の現代の日本社会から考えると、結構な数だと判断できるのではないでしょうか。

ニートには起業家として最適なのか??

日本に限らず全世界で、人間が生活していくためには一定の収入がなくては毎日の生活を送ることは不可能です。

ニートになっている方も、いつまでも働かないで生活しようと考えている場合もあるかもしれませんが、多くの方は働こうと思いつつも働くことが精神面・肉体面から難しいなどの理由で、現在ニート状態となっている方が多いのではないでしょうか。

また、最初は学校を卒業して社会人となったものの、組織での行動になじむことができずに、結果としてニートとなった人も多いのが現実です。

では、組織になじむことができず、自分が職場に合わないと感じる場合に、ニートから脱出するにはどのような方法が最適なのでしょうか?

このような場合には、ニート自身が自分で最適な環境を構築する側へと転じてしまえば、少なくとも仕事や組織が合わないといったストレスからは解放されることになります。要するにニートから起業家へと自分自身の状況を変えるということになりますね。

全てのニートの方が起業すればいいというわけではありませんが、少なくとも起業をすることで、変化は起こりますので、ニートから脱出する方法として周囲から多く言われるであろう「さっさと就職しろ!!」「いつまで無職でいる気だ!」「就職活動はしているのか!」といった言葉を遮断するためにも、起業をすることを考えてみるのは選択肢としてはありなのではないでしょうか。

ニートから起業家になる場合のポイント

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現在ニート生活を送っている方の中には、ニートが起業家になるなんてそもそも無理があるだろうと考えているかもしれません。ですが、実際にニートから起業をして成功をしている人がいることもまた事実です。ここではニートから起業家になるために押さえておくべきポイントについて考えてみましょう。

ニートであるがための強みを最大限利用する

ニートであることの最大の強みは、なんといっても時間が学生や労働者と比較して圧倒的に多いことに尽きるのではないでしょうか。

学生や労働者であれば、休日以外は毎日一定の時間は例外的な事がない限りは、自動的に拘束されてしまいます。

睡眠時間と食事の時間以外であれば、他人に束縛や命令されることなく、自分でどのような行動も可能ですので日本には流通していない海外の商品を販売するネットショップを開設したり、広告を掲載できるホームページを多く作成することでアフィリエイトにチャレンジするといったことも準備はできるのではないでしょうか。

先に紹介したネットショップやアフィリエイトで収入を定期的に得ることができるまでには、数か月時間が必要な事が多いですので、時間が好きなように確保できるニートでなければできないという面においては、ニートの強みとも言えるのではないでしょうか。

現在はネット環境さえ整っていれば、地球上のどこにいても事業をすることができます。

数年前であれば、パソコン1台あれば大丈夫と述べていたでしょうが、現在ではスマートフォン・タブレットの性能が飛躍的に上昇していますし、提供されているアプリの種類も多彩となっていますので、もはやスマートフォン・タブレットがあれば、パソコンがなくでも事業ができるようになっていることは、ニートというお金に苦しい人が多いであろう存在から起業家となるには、良い時代となっているとも考えられるでしょう。

ニート=ダメな存在ではない

多くの方はニートと聞くと「能力が低い落ちこぼれ」「ダメな存在」「引きこもっていてコミュニケーション能力皆無」などと否定的なイメージをいろいろと持っているかもしれません。

しかし、多くのニートは社会で実際に働いている人と比較して能力が低い人ばかりではありません。逆に、能力が他と比較してあまりにも高い天才型の頭であったために、レベルを合わすことが困難であった結果として、ニートにならざるを得なかった場合もあるわけです。

上記のような能力の高い天才型のタイプであれば、本人の能力が最大限発揮できる環境に身を置くことができれば、社会を激変させるレベルの商品・サービスを生み出すことができる可能性も十分に秘めているといえるのです。

一般的な人間は会社や学校という組織に属することで安心して生活ができ、その事が当たり前となっている場合には、ほとんどの方がニートは社会システムに適合できない能力の低い奴との烙印を押しているかもしれません。

しかし、天才型のニートであれば、一般人が考えつかない商品・サービスによって社会を激変させる可能性もあるわけですから、最終的には一般の労働者とは比較にならないレベルの生涯収入を稼ぎだすチャンスがあることを理解しておくといいでしょう。

起業はニートでなくても失敗するもの

あなたがニートで起業する場合に十分に理解しておいていただきたいことがあります。起業はそもそも非常に失敗する割合が高いことを理解しておくとうことです。

起業した会社の9割近くは約3年の間になくなってしまうというデータが存在していますので、起業に失敗した理由を「自分がニートであるからだ」と決めつけてしまうことは自身の才能を見誤る可能性が高くなるので、非常に危険であるといえるでしょう。

ニートが設立する会社の条件は?

実家がお金持ちであるといった特定の事例を除けば、ニートで起業する際に大きな障壁となるのは、資金問題であると考えられるでしょう。

そのために、ニートから起業をする場合には初期費用があまり必要とならないビジネスを選択することが起業するための大前提となる場合が多いでしょう。初期費用があまり必要とならないビジネスとして考えられるのは、インターネットを利用したものが代表的なものとなるでしょう。

上記で既に紹介していますが、ネットショップやアフィリエイトなどは実行するためには、資金はあまり必要となりません。

まだクラウドソーシングサービスを利用して、あなた自身のスキルを販売するのであれば、自己資金はほぼゼロで可能ですので、資金が必要となるビジネスを行いたいのであれば、まずは資金を調達するために、スキルを販売するなどをおこなって、起業に必要となる資金を調達することも必要となるかもしれません。

参考リンク

ココナラ:「ココナラ・トップページ」

ランサーズ:「ランサーズ・トップページ」

クラウドワークス:「クラウドワークス・トップページ」

まとめ

今回はニートが起業することについて、ニートの実態をデータも引用して紹介しつつ解説してきました。ニートは社会の底辺と考えている人には、今回の内容は耳が痛いかもしれません。

しかし、現在は社会インフラが非常に発達していますので、会社に所属して毎日満員電車に揺られていることが、必ずしも収入を得ることの正解ではありません。

決められた枠・ルール・人間関係にとらわれることなく、新たな発想が可能なニートだからこそできる起業は間違いなく存在しますので、ニートであることを卑下することなく、自分自身を見つめなおして起業家になるのであれば、邁進してほしいと考えています。

起業したとして、最終的にあなたの会社の商品・サービスを、あなたを馬鹿にしたり批判していた人々が喜んで利用するようになれば、結果としては最高ですね。

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