創業の定義とは?「創業日」と「設立日」が異なる場合が乗じる理由

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創業と起業の違いはご存じですか?同じ意味と捉えている人も多いようですが、少し意味が異なります。

同じように事業の開始時に使う言葉に、設立、創立、開業、独立などがありますが、大半の人は、何となく知っているつもりで、実は正しく理解していないのではないでしょうか。

この記事ではこれらの言葉の意味を説明します。

創業の定義とは?

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創業の定義は、「新しく事業を開始すること」です、会社を設立するかどうかは関係なく、どのような形態でも事業を開始すれば創業したことになります。

個人事業主として事業を開始しても、法人で会社を設立して事業を開始しても、「創業した」ことに変わりはありません。

創業と似た言葉に起業があります。起業とは「新たに事業を起こすこと」です。意味合いとしては創業と同じです。会社の設立に関係ない点も同じです。

しかし、起業は将来事業を起こそうとするときも、現在進行中のときも「起業したい」「起業に向けて動いている」などと使われるのに対して、創業は「創業したい」「創業に向けて動いている」とは使われません。

つまり、創業は過去の創業した時点、もしくは今まさに事業を開始したタイミングで使われ、基本的に過去を指す言葉です。

これに対して起業は現在・過去・未来のどのタイミングでも使われます。

そのため、創業記念日や創業○周年という言葉は使いますが、起業記念日や起業○周年という言葉は使いません。

このように意味合いは同じでも、使われる時制に違いがあります。

「創業日」と「設立日」が異なる場合が生じる理由

創業の定義は前に述べた通りなので、創業日とは「新たに事業を開始した日」を指します。では設立とはどういう意味でしょうか?

設立とは「新たに会社や組織などの法人を設けること」です。会社でいえば、登記を申請した日がその会社の設立日になります。

両方の定義を見ると分かりますが、創業と設立は同じタイミングである必要はありません。個人事業主として事業を開始すれば、その日が「創業日」です。

その後、事業が拡大して会社を設立すれば、会社の登記を申請した日が「設立日」になります。この場合は「創業日」が「設立日」より早くなります。

最初から会社を立ち上げる場合は、通常会社を設立してから事業を開始しますので、前述の例とは逆に「設立日」が「創業日」より早くなります。

このように創業と設立の意味が異なるため、会社によっては「創業日」と「設立日」が異なる場合が生じます。

ちなみに「会社設立日」は法で定められており「会社の登記を申請した日」になります。「登記が完了した日」ではないので間違わないようにしましょう。

また、申請した日が年末年始(12月29日から1月3日)、土日・祝祭日など担当省庁である法務局が対応してない日には処理されないので「会社設立日」にできません。

日付にこだわりがある場合、前もって確認しておきましょう。取扱時間も午前8時30分から午後5時15分と決まっているので注意が必要です。

「設立日」と違って「創業日」は自由に決めてかまいません。通常は事業の開始日ですが、その日でなくても問題はありません。

例えば、創業をメディアで広告したい場合は広告に合わせた日を「創業日」にすることも考えられます。

広報や営業活動で都合のよい日を「創業日」にすることもありえます。

創業や設立と一緒に間違われやすい言葉

創立、開業、独立などが創業や起業と混同されやすい言葉です。これらの言葉の定義を説明します。

創立は意味としては設立と同じで「新たに会社や組織などを作り出すこと」です。

ただし、設立は会社を作るときの手続きに使われる言葉になっているので、先に述べた「会社設立日」は「会社創立日」とはいいません。

私的に「会社創立日」というのは問題ないでしょうが、公的なアナウンスは「会社設立日」です。「会社設立日」を「創立記念日」として祝うのは問題ありません。

なお、創立は初めて会社や組織を作ったときに使われる言葉です。会社を創立して、規模が大きくなり子会社を設立しても創立とはいいません。

次に開業ですが「新しく事業や商売を始めること」です。

創業と意味合いは同じですが、個人事業主が出す「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」のように、個人が事業や商売を始めるときに使われることが多いです。

会社の場合「設立」という言葉がありますので、開業はあまり使われません。学校や団体などもほとんど使いません。

学校などは設立もあまり使わず、創立を使うことが多いです。やはり開業には商業的意味合いが強いと考えられます。

そのためか、病院は法人として設立しても開業を使うことが多いです。

最後に独立ですが、元々は「国や組織の束縛や支配を受けずに自分の意志で行動すること」なのですが、事業に絡めてこの言葉を使う場合、人によって意見が異なります。

「会社を辞めるだけでも独立」という人や「会社を辞めても、その会社専属の請負業者になるのなら独立とはいわない」、「独立は心構えなどの精神的な意味も含めている」という人など意見が様々に分かれています。

一般的には「組織を離れて個人で事業を始めること」を指していると考えます。

言葉を知ることは、それを意識すること

主に事業の開始に関わる言葉について説明してきましたが、これらの言葉に関心がある人は、何かしら引っかかるものがあると考えられます。

人は普通興味のないことについて注意を払いませんから、これらの言葉に興味があるなら、更に詳しいことを調べてみてはどうでしょうか。

これらの言葉の意味を理解しておくことは、その人が独立して起業するときに役立ちます。

たとえば、独立に際して、個人事業主になるのか、会社を設立するのか、創業にあたって、個人事業主として開業するにはどうしたらいいか、会社を設立するにはどうしたらよいか、など様々な疑問が沸いてくるでしょう。

これらの言葉を意識することは創業につながる第一歩かもしれません。もちろん、会社勤めを続けるのもよいことです。

ただ、今まで知らなかった、あるいは区別してなかった言葉の意味を知ることで、起業を目指している人はよりイメージを強く持つことができるでしょう。

これらの言葉の区別を知らなくても創業や会社の設立はできますが、知っていた方が起業に向けて動くときも、回りの人と話すときも、よりスムーズに行なえると考えられます。

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