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決算書が読めなくてもキャッシュフローが分かるようになるのか?

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決算書が読めなくてもキャッシュフローは分かるようになる

会社の数字のことと言うと、イコール決算書や財務諸表をイメージされるかもしれません。

しかし、「なぜキャッシュフロー経営が重要なのか?」という記事の中では、決算書もしくは財務諸表についてはほとんど触れずにお伝えをしました。

もちろん決算書もしくは財務諸表が読めるようになれば、キャッシュフローについて分かるようになります。しかしここで申し上げたいのは、決算書が読めなくてもキャッシュフローは分かるようになる、ということです。

では、決算書は読めなくてもいいのでしょうか?

そもそもなぜ一般的に“経営者は決算書を読む必要がある、読めないといけない”と言われているのでしょうか?

経営者は数字を見て、経営判断をしなければならない

私は、経営者は企業活動の結果、出てくる経営数字を見て、「良かったな」「あんまりだったな」「悪かったな」ではい終わり、ではいけないと考えてます。ここで言う経営数字とは、売上や粗利、変動費、固定費、利益、キャッシュフロー、などのことを指します。

それらの経営数字から、
・何が良かったのか/何が悪かったのか(事実)
・なぜそうなったのか(原因)
・では次からどうすればいいのか(対策)

というように、振り返りと原因の追求、対策に立案をすべきです。

なぜかと言うと、
経営者は経営判断をしなければならない、
意思決定そのものが経営者の仕事である、
からです。

ここで言う経営判断とは、
例えば、

・人を採用したいけど、何人採用してもいいのか?
 →人件費が増えると利益はどうなるのか?

・設備投資をしたいけど、いつ、いくらぐらいしてもいいのか?
 →設備投資が売上やキャッシュフローに与える影響とは?

・借入をしたいけど、いくらぐらいしてもいいのか?
 →借入の上限は?返済はどうなるのか?

・資金繰りは大丈夫なのか?
キャッシュフローはどうなっているのか?

といったものです。

通常、経営者はこのような経営判断に日々迫られています。

そしてこのような経営判断は、(大抵の経営判断は)経営数字が関わってきます。

従って、経営判断が求められる経営者は経営数字が分かっていないといけない、そして、(経営)数字=決算書というイメージから、一般的に、“経営者は決算書を読む必要がある、読めないといけない”と言われているのではないでしょうか。

しかし、決算書を見たら上記のような経営判断ができるようになるのでしょうか?
おそらく多くの場合、それは難しいと思います。なぜでしょうか?

そもそも決算書とは?

決算書(財務諸表)は
主に
・貸借対照表(BS)
・損益計算書(PL)
・キャッシュフロー計算書(CS)
からなっています。

(キャッシュフロー計算書を作っている中小企業はかなり少ないと感じています。)

では、そもそも決算書はなぜ作られるのでしょうか?

その目的は簡単に言うと、
・税務署に提出するため
・取引銀行や内外の関係者に経営状況を伝えるため
です。

もともとこのような目的のため、経営の分析には向いていない、と言えます。

そしていくつかの決算書(財務諸表)を使った財務分析があります。

例えば、
・収益性を分析する
 売上高営業利益率、売上高経常利益率、総資本経常利益率など
・安全性を分析する
 流動比率、固定比率、固定長期適合率、自己資本比率など
です。

いかがでしょうか?自社の数値が思い浮かぶでしょうか?

自社の数字を把握されている方は、本当に少ないと思います。

実際にこんなことがありました。
あるクライアントさんの決算書を拝見した際に、税理士さんが財務分析をもとに、決算報告レポートを作っておられました。
それを見て、「この数字はどういう意味なんでしょうか?」と私が尋ねたところ、「いや~、僕も分かってないんだよね」と照れ笑いされてました。
せっかくの決算報告レポートでしたが、そのクライアントさんは理解できていませんでした。

これでは意味がないですよね。

この事例からも、多くの経営者は、決算書から数字を分析する、財務分析を行う、ということが十分にできていない
という実態があることが分かりました。

それでは、多くの経営者は、採用や設備投資などの経営判断はどのように考えてやっているのでしょうか?

おそらく、感覚で行われていることが多いのではないでしょうか。でもそれではキャッシュフローの観点からも、本来良くないですよね。
ではどうすればいいのでしょうか?

お金の流れが分かっているかどうか?

決算書を見ても分からなければ、自分が見て分かるように、他に何か表や資料を作りましょう。

こういった手法を、「管理会計」と言います。(決算書や財務諸表の類は、「税務会計/財務会計」と言われています。)

その一つの例が、「なぜキャッシュフロー経営が重要なのか?」という記事の中でもお伝えした「お金のブロックパズル」(下図)です。

これは、会社のお金の入りと出までの流れを図で説明したものです。
図1(6) 
西順一郎氏 著  「戦略会計 STRACⅡ」のSTRAC表から加筆引用したもので、そこから一般社団法人日本キャッシュフローコーチ協会理事の和仁達也氏によって作られたものです。

これを見れば、
・人を採用したいけど、何人採用してもいいのか?
 →人件費が増えると利益はどうなるのか?

・設備投資をしたいけど、いつ、いくらぐらいしてもいいのか?
 →設備投資が売上やキャッシュフローに与える影響とは?

・借入をしたいけど、いくらぐらいしてもいいのか?
 →借入の上限は?返済はどうなるのか?

・資金繰りは大丈夫なのか?
キャッシュフローはどうなっているのか?

といった経営判断の役に立ちます。

例えば、
・人を採用したいけど、何人採用してもいいのか?
 →人件費が増えると利益はどうなるのか?

という経営判断を、
「お金のブロックパズル」で考えてみます。

現在、
人件費は40です。

人を数人採用したので、人件費が45になったとします。

合わせて、新人に係る経費も増えその他固定費が32になり、固定費の合計が77になります。

すると、採用した新人はすぐには売上を上げることができないとすると、売上はそのままなので、粗利も80のまま。粗利から固定費を引いたものが利益なので、利益は80-77で3となります。

人を数人採用することで、固定費が上がり利益が減少するという結果になりました。(もしかすると、その新人の教育をする時間がとられ、既存社員が売上を上げられず売上が下がる可能性もあります。)
図2

 
このように、人を採用するということを経営数字の増減という根拠でもって、経営判断することができます。

いかがでしょうか?

決算書では難しい経営判断も、「お金のブロックパズル」を使えばできそうな気がしませんか?

このギャップは何かと言うと、“分かりやすさ”と“お金の流れ”が見えるかどうかです。
以上のことから、経営者が日々行う経営判断は、決算書を見るよりも、分かりやすくて、お金の流れが分かるツールを使うかどうかがポイントと言えます。

さて冒頭では、決算書が読めなくてもキャッシュフローは分かるようになるとお伝えしました。

上記の「お金のブロックパズル」の例のように、経営者自身にとって分かりやすい、お金の流れがわかるようなツールを、(例えば、資金繰り表、キャッシュフロー計画など)作成することができれば、決算書が読めなくてもキャッシュフローは分かるようになる、と考えております。

※資金繰り表、キャッシュフロー計画については、別の記事でお伝えします。

そして、そういったツールがあれば、日々の経営判断を的確に行うことができ、企業の維持・成長・発展に大きく貢献してくれることでしょう。

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著者プロフィール

佐藤恵介

佐藤恵介

決算書を使わないキャッシュフロー見える化コンサル
HP:http://style-management.jp/
Email:sato@stylemanagement.jp


ドンブリ経営で悩む社長が本当にやりたいこと=ビジョンを実現するために貢献すべく、
主に
・会社の戦略を、数値化・言語化することで見える化
・経営計画、アクションプラン作成をして、毎月の経営数字による進捗確認、問題発見、対策立案を行い、達成までをサポート
・上記の第3者の立場から、社員へ共有し、危機感のズレを解消

を行い、他にも、マーケティング戦略立案サポート、融資サポート、補助金サポートを行っている。
決算書を使わずに、独自のツールでキャッシュフロー見える化。その手法はシンプルで分かりやすいと数字が苦手な経営者からも定評を得ている。
主な支援先は、年商数十億までの、製造業、飲食業、美容業、医療機関など多岐に渡る。

アパレルメーカーにて仕入・生産管理担当を経験後、転職先では、携帯電話・インターネット商材のテレアポや訪問販売等を経験する。その後、「もっとお客様の役に立ちたい!」という思いで、コンサルタントになるべく転職。

調剤薬局・ドラッグストア向けに、経営理念策定支援、中期経営計画策定支援、人事評価制度策定支援、マネジメント能力向上研修などを、100社以上のクライアントに実施。中でも、店舗管理者による売上改善プロジェクトにおいて、毎月のPDCAサポートや成功事例の即時共有などのご支援で、該当クライアント全社にて単月約520万の粗利改善を達成する。
その後、多くの経営者の悩みを聞く中で、「本当に今困っている悩みの力になりたい」、「もっと経営者にとって価値ある貢献をしたい」、と思い、それが実現できるキャッシュフローコーチのノウハウを学ぶ。