独立、起業後のうつ病などメンタルに注意の8パターン

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売上が上がらずにどんどんお金がなくなる恐怖

起業した後、想像していた以上にお金がなくなるのが早かったり、また、想像以上にお客さんを集めることが難しいという現実に直面します。日々、銀行口座のお金がなくなっていくことに、焦りと不安が増長していきます。どこかのタイミングで限界点を超えてしまうと、この現実をみたくないと自分の世界に籠ってしまうことがあるんだと思います。

資金繰りやお金との格闘

テレビドラマでも中小企業の社長が資金繰りに奔走しているシーンをよくみませんか?あれはドラマの世界の話ではなく、多くの社長が実際にやっていることなのです。

資金繰りがうまくできなければ、取引先にお金が払えない、従業員に給与が払えないなんてプレッシャーと日々付き合っている社長が無数にいるのです。

お金が払えないというプレッシャーは想像以上に大きいものがあります。

迷惑をかけたくないという責任感の強い社長であればあるほど、本当に追い込まれてしまいます。

仕事が多すぎパンクする

起業したあと、幸いにも仕事に恵まれた起業家も注意が必要です。
売れる起業家であればあるほど仕事はたくさん集まってきます。ただ仕事を取るということは、必ず納品をしなくてはいけません。

仕事にはスケジュール、納期が当たり前にあります。そのため、納品の体制や、仕組がないときには、起業家自らが、日夜営業もしながら、納品をするということをしなくてはいけません。

いつまでに絶対にやらないといけない仕事が、10個もあるというような感じで、その仕事が、重大な仕事だったりすると、起業家本人にかかるプレッシャーはとても大きくなっていきます。自分がやらないととんでもない大きな損害を与えてしまうという具合に。

また、仕事の性質として自分の得意なことばかりやっていたらいいかといえば、起業当初は本当に自らが何でもしないといけません。同時に色々な仕事を並行しなくてはいけません。マルチタスクが求められるわけです。

マルチタスクができる人は非常に少なく、たくさんの色々なタスクがあることで、それがプレッシャーになってしまうのです。自分の苦手なことが常に頭の中にあって、嫌だな、嫌だなという気持ちを持ち続けてしまうのです。

僕の知り合いの起業家で、営業はめちゃめちゃ得意なんだけど、実際の仕事の納品は本当に苦手な人がいました。

スケジュール管理も苦手、マルチタスクは絶対にできないタイプ。

仕事は順調に増えていたのですが、実態として、スケジュール遅れが横行し、仕事の放置が起き、お客さんからめちゃめちゃクレーム、解約が頻発し、ボロボロになったのを知っています。

睡眠や休むことができない構造

1人でやっていたり、自分自身でないとできない仕事を抱えてしまうと、休むことができない構造になってしまいます。睡眠時間が減ると明らかにミスが増えたり、精神的にも物事の考え方や捉え方がマイナスになっていきます。

なぜ、そもそもやっているのか?ということも見失ってしまいがちになります。

休めないことによって、どんどん心身を消耗してしまうのです。
リフレッシュやリラックスができずどんどん追い込まれてしまうのです。

誰にも弱音をはくことができない

起業家の環境としてやはり体育会的な発想があったり、周囲の反対を押し切って起業している人や、大見得切って起業している人も多くいると思います。会社を背水の陣で辞めて起業している人もいるでしょう。

そもそもこのようなプレッシャーを持ってのスタートを切っている起業家が多くいます。そのため、自分の身近な人に弱音をはくことや、自分のSOSを伝えることがなかなかできない状況にあったりします。

さらに、起業家の仲間でざっくばらんに泥臭いことや、本当に困っていることなどを相談できる起業家仲間もいなかったりして、どんどん孤独になってしまうのです。

うまくいっていないということを言うと、仕事にも影響が出てしまったり、そんなこと言っても相手は困ってしまうのでは?ということで誰にも言えずに、どんどん塞がれてしまうのです。

起業は終わりがないので途方のなさを感じてしまう

起業をして一番感じることかもしれませんが、自分が止まったら、全てが止まってしまいます。常にやらないといけない、動いていないといけないと思ってしまいます。

また、現実、動いても動いても、やってもやっても、終わりがないのです。そのため、一生懸命やりきったとしても、すぐに次をはじめないと、実際のお金という意味で続かなかったりするし、心配の種は尽きないので常に考えてしまうのです。

永遠にこの繰り返しなのでは?ということを感じ、自分のやっていることの意味を見いだせずに何のためにやっているのかが見えなくなってしまう人が多くいます。

社員や信頼していた取引先などとのトラブル

少し軌道に乗り、仕組みづくりもできてきて、社員に仕事を任せられるような状態になってきたときに、一番信頼していた社員がお客さんを持って、独立してしまったとか、何の問題もなく仲良くやっていたと起業家は思っていたとしても、その一番信頼している社員が起業家の悪口をめちゃめちゃ言っているということを聞いてしまった、取引先に騙されてしまうなどによって、人のことがどんどん信じられなくなってしまうというケースもよくあります。

入社3日で社員がやめて、その後、会社にパワハラがあったと訴えてきてみたり残業代請求してきたりなどで疲弊している起業家をみてきました。

お客さんからの異常なクレーム、訴訟などを抱えてしまう
結構多いパターンだと思います。

嫌な、変な、異常なお客さんに捕まってしまい、そのお客さんのクレームややり取りに精神をすり減らされてしまうということです。お客さんが理不尽なことを言っているケースが大半ですが、向き合ってしまうことによって、お客さんがどんどん異常なことを言ってきます。脅しを言ってくることも多々あります。

弁護士を立てて裁判起こすぞと言われると怖いですよね?自分には非が全くなかったとしてもそのように言われたらやはり怖いです。実際に裁判となると、それはそれで時間も手間もお金も、精神的な負担もあります。

このクレームやトラブルによる、もめ事で精神をすり減らす人は多くいます。

僕のお客さんの1人で、助成金申請をやっている社労士がいました。
社労士のお客さんの問題で、助成金申請ができなかったにもかかわらず、お客さんに逆恨みされて、社労士会に懲戒請求を申し立てるとか、弁護士立てて裁判起こすと言われ、とても怯えながら相談を受けたことがありました。

お客さんなどとの交渉ごとがとても苦手

起業したてで、仕事もなかなかないと、お客さんから無理難題を言われても目先の売上のために本来であれば大赤字の仕事や、めちゃめちゃリスクの大きい仕事を引き受けてしまうケースがあります。

そもそも契約というのは交渉ごとです。

そのため、自分にとって良い条件で契約できることはとても大切なことです。交渉ごとがとても苦手な起業家が多く、やりたくない仕事をしていたり、過大な仕事にすり減っているケースもたくさんあります。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

2009年慶應義塾大学法学部を卒業後に、2010年株式会社ウェイビーを創業。
創業以来、一貫して、中小企業、個人事業主のインキュベーション(成長支援)に従事。
その数1,200社超。「世界を豊かにする経済成長のビジネスインフラを創る」というウェイビーの理念が大好き。
世界経済フォーラムが選ぶ若手リーダー選抜、徳島大学客員教授、スモールビジネス向け書籍7冊出版。